阪神JF
レース回顧

ブエナビスタは後方3番手を進み、直線で大外から一気に差し切ると2着に2馬身半差をつけて楽勝した。最後は抑える余裕があって上がり3Fはメンバー最速の34.8秒。一頭だけ次元の違う競馬だった。未勝利戦を12.0−12.0−11.4秒の持続&尻上がりラップで勝ったのはダテではなく、やはりこのメンバーでは力が抜けていたようだ。パドックでは落ち着いて周回し、気配が目立っていた。馬体はまだ少し細めだが、これから成長すればボリューム感が出てくるはずだ。母は阪神3歳牝馬Sを制したビワハイジで見事に母子制覇を達成。母は桜花賞15着の後、ダービーに挑戦して13着。まずは桜花賞を目指すことになりそうだが、牡馬のレベルによってはダービーに挑戦することもありそうだ。

ダノンベルベールは中団を進み、徐々に外に出して直線でタイミング良く抜け出したが、外からブエナビスタに一気に交わされて2着。後藤騎手はかなり上手く乗っただけに現時点でブエナビスタとは力差があるようだ。ただしアグネスタキオン産駒で成長の余地はまだ十分にある。栗東への輸送で馬体が減り、当日は8キロ減だったが、細くはなく上手く仕上がっていた。エンジンの掛かりが少し遅いため、現時点では直線の長いコースが合う。次走は未定だが、クイーンCに使ってきたら注意したい。

ミクロコスモスはは後方2番手からメンバー2位の35.2秒で大外から猛然と追い込んで0.6秒差の3着。出遅れ気味のスタートで位置取りが悪くなかったのが応えた印象。それでもキャリア1戦でこの内容は評価できる。新馬戦は2番手から切れる脚を使って勝ったように前に行けるが、差す競馬でも問題ないようだ。むしろこの切れ味なら差す競馬の方が良さそう。パドックで馬体の造り、気配が目立ったように素質は十分。まずはきっちり賞金を加算してクラシックに向かいたい。

ショウナンカッサイは2、3番手を進み、直線で最内からしぶとく伸びて3着。休み明けだったが、2戦2勝で前走オープンを勝ってきた実力を示した。ショウナンカンプ産駒で馬体の造りからも距離は1400mあたりがベストだろう。しぶとさのある馬。芝1400mのフィリーズレビューに使ってきたら少し注意したい。

ジェルミナルは好位を進み、直線で先頭に立ちかけたところで一杯になり6着。最後にひと踏ん張りが利かなかったのは、馬体が10キロ減って腹が巻き上がり気味だったことが影響したのだろう。藤原英厩舎らしくない仕上げだった。芝1800mで連勝してきたようにもう少し長い距離でゆったりとした競馬の方が合う。

フキラウソングは後方を進み、直線で前が壁になってまともに追えず15着。連闘で馬体がスッキリし仕上がりは良さそうだったが、不器用な面があり、スムーズさを欠いたのが痛かった。いい脚を長く使えるタイプだけに大外に出せていればもう少しやれたはずだ。芝ダートは問わないタイプ。次走条件戦に出てきたら狙いたい。

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