フラワーC
レース回顧

オウケンサクラは外枠からスタートを決めて道中は内ラチ沿いの3番手。直線で逃げたシンメイフジを交わして先頭に立つとそのまま後続を完封してレースを制した。前半5F62.5秒のスローペースで後藤騎手が内ラチ沿いの好位につけたことが勝因。ただしレースのラスト3Fは12.1−11.7−11.3秒で尻上がり。単純に展開とコース取りが向いただけの勝利ではない。馬体の造り、走法などを見ても能力がある。チューリップ賞から中1週で長距離輸送があったが、タフな馬で当日はプラス2キロ。パドックでも気配は落ちていなかった。今後は状態面を考慮しながら桜花賞に向かう予定。桜花賞よりフローラSの方が合いそうなタイプ。陣営がそれを察知すれば、フローラSに使ってくる可能性が高い。

コスモネモシンは中団からメンバー最速の34.5秒で伸びて0.2秒差の2着。道中はサンテミリオンをマークして進んだが、それによって位置取りが後ろになったことが応えた。決して上がり勝負向きの馬ではないが、スローの上がり勝負でメンバー最速の上がりを繰り出したことは評価できる。ハイペースのフェアリーSでアプリコットフィズに勝ったのはダテではない。馬体は6キロ減っていたが、気配は落ちていなかった。ただし桜花賞を考えるとここでの馬体減は少し気になる。

サンテミリオンは中団から馬群を捌いてメンバー3位の34.8秒で伸びたが、0.4秒差の3着が精一杯。前半流れに乗れずに先行できず、直線では上手く捌けず追い出しが遅れたことが応えた。スローの上がり勝負は2戦2勝で展開は良かったが、断然人気馬にありがちな負け方。最近は単勝1倍台の断然人気馬が怪しい負け方をすることが多いので注意。今後はフローラSからオークスを目指す予定。距離はこなすため、桜花賞に向かわないことがプラスに出る可能性がある。賞金的に次走が正念場。

ベストクルーズは中団からしぶとく伸びて4着。吉田豊騎手が内に潜り込んで上手く捌いてきたが、今ひとつ伸び切れなかった。馬体が6キロ減って少し寂しく映った影響があったのだろう。2歳時は完成度の高さで勝負してきたが、他の馬が成長してきたことで少しずつ厳しくなっている。

シンメイフジはハナを切手しぶとく粘ったが5着。出遅れ癖のある馬だが、ブリカーをつけた効果でスタートが良くなった。直線で伸び切れなかったのは、いつもと違う競馬だったこともあるのだろう。地力はあるので、レース慣れすれば前に行く競馬でも結果を出すのではないか。少しイメージが変わってきた。

ニーマルオトメは好位から伸び切れず7着。前走重馬場で前半5F61.2秒で逃げ切ったが、今回は前半5F62.5秒でも三浦騎手はハナに行かなかった。結局、スムーズさを欠き、前走より大きくパフォーマンスを下げている。三浦騎手は重賞で[2−1−2−80]で連対率3.5%。昨年関屋記念を勝ってからは[0−0−0−31]。全て消す作戦もある。

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