菊花賞
相馬眼予想(抜粋)

京都は晴れ、芝ダートとも良馬場。開催3週目で今週もAコースで行われる。馬場は内側は少し荒れてきているが、内外の差はほとんどなく、内を通って前に行く馬も粘るし外差しも決まる。力のある馬が能力を発揮しやすい有利不利の少ない馬場。距離をこなすスタミナがあり、高速ラップの持続力に優れた馬を重視したい。

次に展開だが、逃げるのはニューダイナスティ、ビービージャパン。好位にタガノビッグバン、トリップ、エタンダール、マウントシャスタ、フジマサエンペラー、ユウキソルジャー、中団にダノンジェラート、フェデラルホール、ロードアクレイム、スカイディグニティ、ラニカイツヨシ、後方からゴールドシップ、ベールドインパクト、コスモオオゾラ、ミルドリームといった展開。

過去5年の前半5Fと連対馬の脚質は、60.7秒(好位−差し)、58.8秒(追込・捲くり−追込)、59.9秒(先行−差し)、61.0秒(先行−追込)、60.6秒(差し−追込)。流れが速くなったときは差し追い込みが決まり、流れが緩んだときはある程度前につけた馬が勝っている。過去5年とも2着には差し追い込み馬が突っ込んでいる。

長距離戦でも前半はある程度流れて中盤でラップが緩んでラスト4Fからペースアップするのがパターン。今年は前に行く馬が揃っているため、前半はそれなりに流れる可能性があるが、1番人気のゴールドシップがスタートが遅く、差し追い込みタイプのため、前に行く騎手たちは飛ばしたくない気持ちがかなり強いのではないか。隊列が決まるとラップが落ちる可能性が高い。

菊花賞は中盤のラップが緩んでラスト4Fの上がり勝負になりやすく、サンデー系、特にダンスインザダーク産駒が活躍している。天皇賞(春)ではスタミナのある古馬が中盤のラップを落とさないため、菊花賞よりスタミナが問われ、ダンスインザダーク産駒は不振。同じ長距離戦でも菊花賞と天皇賞(春)は違ったレースになることが非常に多い。

今年は断然人気のゴールドシップがスタートが遅く差し追い込みタイプというのがポイント。非社台の馬でもあり、社台勢からのマークが厳しくなる。能力はゴールドシップが抜けているため、まともに走られるとあっさり勝たれるのはみなが知っている。この騎手心理で中盤に超スローのラップが刻まれるのではないか。前に行く馬が揃っていても中盤は13秒台のラップが続くとみる。

ゴールドシップは超スローで後方からでは厳しくなるため、内田博騎手はラスト5Fから早めに動くのだろう。途中でスイッチが入ったように後方になると流れが変わり、実質はラスト5Fの上がり勝負。超スローで折り合って脚をタメ、ラスト5Fの持続力勝負に強い馬を狙いたい。想定より流れが速くなるとスタミナがある馬に有利になるため、ゴールドシップの相手はどちらもカバーしておきたい。

能力、コース&距離適性、末脚の持続力、調子、枠順などを総合的に判断して狙いたいのはゴールドシップ。有力馬の回避でメンバーに恵まれたため、まともに走ればあっさりもあるが、断然人気になったことで乗り難しい面が出てきたのも確か。おそらく展開は向かないため、内田博騎手が馬を信じて強気に動いて行けるかがカギになる。馬の能力、スタミナ、底力を信頼したい。

スカイディグニティはセントライト記念で高速決着に対応できたことでチャンスが出てきた。スタミナがあるため、想定より流れてレースがスタミナ勝負に傾くと有利になる。外枠に入ったため、メンディザバル騎手の腕が問われる。

◎ゴールドシップ
▲スカイディグニティ

■パドック診断

○7:ゴールドシップ(1位評価) ▲6:スカイディグニティ(2位評価) (以下省略)

ゴールドシップ:ひと叩きされて馬体の張り良くなり気配良化。落ち着きもあり力を出せる仕上がり。

スカイディグニティ:馬体の張り毛づや良くきっちり仕上がる。体型的に距離延長プラス。メンディザバル騎手が外枠を克服できるかがカギ。


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