フェブラリーSのポイント
東京競馬場 ダート1600m

ダート状態見極め
 まず、前週と土曜日のダートレースの結果から、ダート状態から力のいる馬場なのかを チェックします。毎年この時期の東京ダートは、乾燥して砂が深くなり、力がいる馬場に なる傾向にあります。ただし、前日や当日に雨が降れば、タイムが出やすい馬場状態に なるのは言うまでもありません。要するにここでは力のいる馬場なのか、特にこだわらな くてよいのか、タイムが出やすい馬場なのかの見極め、それに適した馬をチェックします。

 1998年のフェブラリーSでは、雨が降らず乾燥しており、かなり力のいる馬場になって いました。結果、1着のグルメフロンティア(534キロ)、2着のメイショウモトナリ (508キロ)と力のある大型馬が連対しています。また、その週の他のレースでも連対馬の ほとんどが大型馬とその傾向をがはっきり現れていました。このように力がいる馬場で あれば、力がある大型馬が有利になりますので注意が必要です。良馬場で行われたフェブ ラリーSは、ここ10年で7回あり、6頭が492キロ以上の大型馬であり、この傾向は 顕著に出ています。ただし、大型馬でも力のいる馬場が得意でない馬もいるので、実績と 走法からのチェックは必要になります。

 雨が降ってタイムが出やすくなった場合には、ダート重の実績と持ちタイムが重要に なります。ただし、ダート重だけが得意な馬よりも、力のいるダートでも実績のある馬が 良績を残しています。

ダート状態の見極め=> 力のいる馬場、タイムが出やすい馬場(重馬場)か?
力のいる馬場=> 大型馬が有利。ただし、実績と走法をチェック必須。
重馬場=> 力のいるダートでも実績を残している重得意な馬が有利。

東京ダ千六のコース適性
 東京ダ千六のレース経験があれば、それをチェックすればよいのですが、経験が ない馬は他のレースの実績から見極めないとなりません。フェブラリーSはG1に昇格後、 強豪揃いのレースになり、他のレースよりも厳しいレースになるところがポイントです。

 厳しいレースになれば、最後はやはり力の勝負でスタミナが残っている馬が有利なのは 間違いありません。東京芝千六でも二千のレースでの実績がある馬がよく連対するように ダ千六でも距離の融通性が必要です。ダ千六では、ダ千八、ダ二千の実績があれば、問題ない ですが、そのレースがスローペースでなかったことも考慮したいところです。

 また、距離の融通性の他にスピードの持続性、直線での切れもポイントになります。 特に逃げ、先行馬は、このスピードに持続性がないと好走はできません。フェブラリーSは 多頭数のため、激しい先行争いからハイペースになることが多く、これに巻き込まれても 最後は末を生かさなければならない究極なレースです。スピードの持続性のチェックは、 ハイペースのレースで逃げて、または先行して勝った経験があるかで判断できます。 この場合、距離は千四以上と限定したほうがよいと思います。また、心臓が強い馬が スピードの持続性を持っている傾向が強いので、厩舎コメントで「この馬は心臓が強い」などの コメントがあった場合は、あとあと役に立つのでチェックしておくようにします。

 直線での切れは、上がり3Fでチェックしますが、フェブラリーSで後方から差して 勝つには上がり3Fを35秒台の脚を使って勝ったことがないと苦しいと考えた方が 良いでしょう。

距離の融通性=> 千八、二千の距離での実績があるか?
スピードの持続性=> ハイペース逃げ/先行して勝ったことがあるか?
直線での切れ=> 上がり3F35秒台の脚を使って勝ったことがあるか?

芝実績馬のダート適性
 フェブラリーSがG1に昇格後、芝のレースの実績馬が初めてダートを走る、または ここ何年もダートを走っていない馬がダートを走るといった馬の出走が増えてています。 芝実績馬がダートで好走するには、ダートの適性があることはもちろんのこと、ダート では、逃げない限り砂をかぶるので、これを克服できる馬でないと好走は難しいようです。

 まず、ダート適性の見極めですが、出走してくるからには、調教をダートでやることが 多いのでそれをチェックします。脚の捌き、軽やかさ、何より馬が気分よく調教できて いるかがチェックポイントになります。また、パドックでの踏み込みがあまり深い馬も ダートには向かない傾向があるので注意が必要です。ただし、重馬場になりタイムが 出やすくなるとこの限りではないようです。普段から、各馬のパドックを見て イメージしておけば、改めてチェックする必要はないでしょう。

 次に砂をかぶっても大丈夫かは、やはり経験がものをいいます。馬は非常にナーバスな 動物で初ダートで砂をかぶっては、精神的によくありません。調教をダートでやって 慣らしても、実践では頭数も多いしスピードも違うので、砂の飛んでくる量が違うため 戸惑う馬が多いようです。ただし、芝でも荒れた馬場でかつ重馬場であれば、それなりに 芝や泥が飛んでくるので、こういうレースを経験して勝った馬は、ダートでも好走でき るようです。

ダート適性=> ダート調教での脚の捌き、軽やかさ、馬の気分は?
パドック=> ダートが得意な馬は、踏み込みが浅い。
砂をかぶる=> 芝の荒れた重馬場で勝ったことがあるか?


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