関屋記念
2020/8/10　新潟競馬場　芝1600m

■ レース展望

過去１０年で１番人気は［３−２−１−４］で５連対。前走春の牡馬混合Ｇ１なら［３−１−０−０］。１２番枠より外枠は［３−１−０−０］。２番人気は［１−２−０−７］で３連対、３番人気は［１−０−３−６］で１連対。連対馬１５頭が５番人気以内、残る５頭は６、６、６、７、７番人気。最近５年の馬連は３８倍、４３倍、７１倍、２５倍、２３倍。６番人気前後を絡めて中穴を狙うのが妙味。

３歳［１−０−２−８］、４歳［２−４−１−１６］、５歳［４−４−５−４６］、６歳［２−２−０−３４］、７歳以上［１−０−２−２６］で４、５歳馬が活躍。穴で６番人気前後の５歳馬に注意。最近６年は必ず前走中京記念に出走した馬が連対している。前走中京記念で１、４、５、５、８、８着だった馬が、４、６、５、７、２、４番人気で連対。中京記念で負けて５番人気前後になった馬に注意。

プリモシーンは芝１６００ｍ［４−３−１−６］、左回りでは［３−１−１−２］で関屋記念、東京新聞杯を勝っている。左回り、芝１６００ｍ、Ｇ３では［２−０−１−０］で３着以内を確保。今年の東京新聞杯では５６キロを背負って１分３３秒１で優勝。７〜９月は［１−１−１−０］。１８年の関屋記念を５１キロで勝った馬が５６キロで２勝目を挙げることができるのかどうか。福永騎手では［０−２−１−１］。

クリノガウディーは２走前の高松宮記念で３番手から抜け出して１位入線も進路妨害で４着に降着。２着グランアレグリアは安田記念、３着ダイアトニックは函館スプリントＳを制した。前走ＣＢＣ賞はトップハンデ５８キロを背負い見せ場なく１２着。不甲斐ないレースぶりだった。芝１６００ｍは［０−２−１−４］で朝日杯ＦＳ２着、中京記念２着、東京新聞杯３着がある。前走から２キロ減の５６キロで重賞初制覇なるか。

１８年のエプソムＣ勝ち馬サトノアーサー、昨年の中京記念勝ち馬グルーヴィット、前走エプソムＣ４着のアンドラステ、前走中京記念３着のエントシャイデン、前走谷川岳Ｓ１着のアストラエンブレム、昨年の京成杯ＡＨ勝ち馬トロワゼトワル、中京記念勝ち馬メイケイダイハードなど。サトノアーサーは東京新聞杯で０．２秒差の４着。詰めが甘く勝ち切れないが堅実に走っている。良馬場での高速決着に対応できるかがカギ。

グルーヴィットは昨年の中京記念を５２キロで優勝。ハナ差の２着がクリノガウディー、０．１秒差の３着がプリモシーンだった。前走京王杯ＳＣは３番手から０．３秒差の３着に粘って復調を示した。Ｍデムーロ騎手では［１−０−１−０］。アンドラステは［４−１−１−１］で前走エプソムＣで０．２秒差の４着。芝１６００ｍは［３−０−１−０］（全て稍重以上）。まだ底を見せていないが、高速決着に対応できるかがカギ。

エントシャイデンは芝１６００ｍ［４−２−４−９］で前走中京記念で０．１秒差の３着に入った。谷川岳Ｓではアストラエンブレムに頭差の２着。使い込んでいるため、デキ落ちがないことが条件。アストラエンブレムは新潟芝１６００ｍで３戦３勝。前走谷川岳Ｓより１キロ軽い５６キロで出走できる。過去１０年で７歳馬は［１−０−２−２０］で連対はレッドスパーダ（４人気）のみ。テン乗りの北村宏騎手が騎乗する。

■ レース回顧

2020年 8月16日(日) 3回新潟2日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11Ｒ  第55回関屋記念
３歳以上・オープン・Ｇ３(別定) (国際)(特指)  芝 1600m・外   18頭立
------------------------------------------------------------------------------
着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
------------------------------------------------------------------------------
１ 8 17  サトノアーサー     牡 6 戸崎圭太  56  1.33.1 33.7  4 484 (栗)池江泰寿
２ 8 18  トロワゼトワル     牝 5 三浦皇成  54  1.33.3 35.5  8 464 (栗)安田隆行
３ 2  3  アンドラステ       牝 4 岩田望来  54  1.33.5 34.7  1 468 (栗)中内田充
４ 4  8  ミッキーブリランテ 牡 4 岩田康誠  56  1.33.5 34.2  9 482 (栗)矢作芳人
５ 5 10 *ミラアイトーン     牡 6 横山和生  56  1.33.5 35.2 10 558 (美)菊沢隆徳
６ 6 12  エントシャイデン   牡 5 川須栄彦  56  1.33.6 34.4  6 480 (栗)矢作芳人
７ 8 16  グルーヴィット     牡 4 Ｍ．デム  56  1.33.6 35.1  3 498 (栗)松永幹夫
８ 2  4  メイショウグロッケ 牝 6 柴田善臣  54  1.33.8 35.3 11 462 (栗)荒川義之
９ 3  6  アストラエンブレム セ 7 北村宏司  56  1.33.9 35.0  7 480 (美)小島茂之
10 7 14  プロディガルサン   牡 7 丸山元気  56  1.34.0 35.5 13 510 (美)国枝栄
11 4  7 $ジャンダルム       牡 5 藤井勘一  57  1.34.2 35.1 14 498 (栗)池江泰寿
12 3  5  メイケイダイハード 牡 5 石橋脩    56  1.34.3 35.7 12 532 (栗)中竹和也
13 7 15  ペプチドバンブー   牡 5 津村明秀  56  1.34.5 35.2 17 508 (栗)武英智
14 5  9  ハーレムライン     牝 5 木幡巧也  54  1.34.6 35.7 16 480 (美)田中清隆
15 1  1  プリモシーン       牝 5 福永祐一  56  1.34.6 35.5  2 506 (美)木村哲也
16 7 13  ドーヴァー         牡 7 田辺裕信  57  1.34.8 35.8 15 506 (美)伊藤圭三
17 1  2  ブラックムーン     牡 8 内田博幸  57  1.35.1 35.7 18 510 (栗)西浦勝一
18 6 11  クリノガウディー   牡 4 横山典弘  56  1.36.7 38.3  5 492 (栗)藤沢則雄
------------------------------------------------------------------------------
LAP :12.2-10.9-11.5-11.7-11.5-11.3-11.6-12.4
通過:34.6-46.3-57.8-69.1  上り:70.0-58.5-46.8-35.3  平均:1F:11.64 / 3F:34.91
単勝   17 \750 
複勝   17 \250 / 18 \490 / ３ \180 
枠連   8-8 \1040 (4) 
馬連   17-18 \7230 (29) 
ワイド 17-18 \2350 (32)/ 03-17 \630 (2)/ 03-18 \1980 (25) 
馬単   17-18 \12810 (55) 
３連複 03-17-18 \11820 (35/816) 
３連単 17-18-03 \83420 (290/4896)

サトノアーサーは出遅れて後方２番手を進み、直線で馬群を捌いて外に持ち出すとメンバー最速の３３．７秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは１分３３秒１。トロワゼトワルが逃げて前半３Ｆ３４．６秒、５Ｆ５７．８秒のやや速い流れ。後方２番手から追い込んだ馬と逃げた馬で決着。サトノアーサーは出遅れて道中内ラチ沿いをロスなく回って脚をタメ、直線で他馬とは違う大きなストライドで豪快に差し切った。１８年のエプソムＣを勝ってから勝ち切れないレースが続いていたが、良馬場でこれまでよりタメるレースをしてレースぶりが一変した。これで休み明けを除き、芝１６００〜１８００ｍ、良馬場では［２−２−０−０］。ストライドの大きさを生かせる新潟外回りがベストなのだろう。戸崎騎手は怪我から復帰後重賞初勝利となった。今後は富士Ｓあたりを使ってマイルＣＳを目指すことになりそうだ。

トロワゼトワルは前半５Ｆ５７．８秒で逃げ、直線で後続を引き離し、メンバー１１位タイの３５．５秒でまとめて０．２秒差の２着。ヴィクトリアマイルで１分３１秒４で走って４着に粘った馬が１キロ減の５４キロは有利だったか。前走中京記念１７着、大外１８番枠で人気の盲点になった。土曜の村上特別（１勝クラス）は１分３３秒３で関屋記念に０．３秒差。荒れ馬場で速い流れに慣れていない馬が想定以上に走れなかった印象。これで７〜９月は［４−１−１−１］、左回りでは［２−１−０−０］。成績にムラがあるが、夏場の左回りでは安定して走っている。

アンドラステは中団の内からメンバー４位の３４．７秒で伸びて０．４秒差の３着。道中揉まれて頭を上げていたが、最後に内からしぶとく伸びてきた。これまで揉まれた経験がなく、結果的に内枠がアダになった。土曜の新潟で岩田望騎手は乗れていたが、重賞になるとイマイチの騎乗が続いている。オルフェーヴル産駒の４歳牝馬。もう少しピリッとした脚を使えるようになれば重賞で勝ち負けできそうだ。

エントシャイデンは１４番手からメンバー４位の３４．４秒で大外から伸びて０．５秒差の６着。大外からジリジリと伸びてきたが届かなかった。もっと切れる脚を使える馬だが、馬場が少し重かった影響もあるか。位置取りも後ろ過ぎた。

プリモシーンは中団から全く伸びずに１．５秒差の１５着。荒れ馬場が影響したのか、いつもの走りではなかった。昨年の府中牝馬Ｓと同じような負け方だった。走るときと走らないときの差が大きくなっている。

クリノガウディーは好位から早めに押し上げたが、直線で全く伸びずに３．６秒差の１８着。直線でノドがなっていたため、無理をしなかった模様。今後は内視鏡検査をする予定。

［Ｈｏｍｅ］