ステイヤーズS
2020/12/5 中山競馬場 芝3600m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−1−1−3]で6連対。過去5年は[4−1−0−0]でアルバートが[3−1−0−0]。2番人気は[0−3−2−5]で3連対、3番人気は[1−1−2−6]で2連対。6〜9番人気が3連対、10番人気以下は[0−0−2−37]で連対なし。過去5年の馬連は28倍、8倍、2倍、7倍、21倍で中穴までに収まっている。昨年は6−1−11番人気で3連単25万馬券が飛び出した。

関東馬は[6−2−5−63]、関西馬は[4−8−5−46]。5番人気以内では関東馬[5−1−5−9]、関西馬[3−7−2−19]。人気の関東馬は1着、関西馬は2着が多い。牝馬は[0−0−0−6]で不振。中山芝3600mは適性が問われる特殊なコース。アルバートが4連対、ファタモルガーナが3連対、デスペラードが2勝。一度好走した馬が何度も好走している。過去2年で3着以内に入った馬に注意。

アルバートはステイヤーズSを3連覇。昨年のステイヤーズSは後方から外を回って押し上げ、メンバー最速の35.4秒で伸びて0.1秒差の2着。外を回っていい脚を長く使っている。今年も昨年と同じステップで京都大賞典をひと叩きされた。9歳になったが、ステイヤーズSではトウカイトリックが9歳で3着、10歳で1着、11歳で3着に入っている。今年の重賞で橋口厩舎は[0−0−0−10]。岩田康騎手が騎乗する。

ポンデザールは芝2400〜2600m[5−0−0−2]、芝2600mは[4−0−0−0]で丹頂S、札幌日経オープンを勝っている。前走札幌記念は中団から伸びて0.6秒差の4着に入った。堀厩舎のハーツクライ産駒で半兄にサトノクラウンがいる。過去10年でノーザンファーム生産馬は[4−5−3−17]で現在5年連続連対中。堀厩舎はアルバートを管理していた厩舎。陣営は3戦連続でルメール騎手を確保した。

ダイヤモンドS2着馬メイショウテンゲン、前走丹頂Sを勝ったボスジラ、昨年の京都記念勝ち馬ダンビュライト、前走京都大賞典4着のシルヴァンシャー、万葉S勝ち馬タガノディアマンテ、18年の勝ち馬リッジマンなど。メイショウテンゲンは芝3000m以上では[0−1−1−3]でダイヤモンドS2着、阪神大賞典3着、ステイヤーズS4着がある。過去5年のG2、G3で池添親子は4番人気以内なら[3−2−1−11]。

ボスジラは芝2400m以上[4−1−0−2]、重賞以外では[4−1−0−0]。前走丹頂Sは中団から早めに上がって2馬身差で圧勝。2走前の札幌日経オープンではポンデザールに0.7秒差の2着。今年の中山芝重賞で国枝厩舎は[1−2−1−5]、2番人気以内なら[1−2−1−1]。シルヴァンシャーは芝2400m[2−0−1−1]で京都大賞典3、4着がある。今年の芝2400m以上の重賞で池江厩舎は[0−1−1−11]。過去10年で戸崎騎手は[0−1−0−4]、ディープインパクト産駒は[1−4−2−3]。


レース回顧

2020年12月 5日(土) 5回中山1日  天候:小雨  馬場状態:稍重
11R  第54回スポーツニッポン賞ステイヤーズS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指)  芝 3600m   15頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6 11  オセアグレイト     牡 4 横山典弘  56  3.52.0 34.8  7 496 (美)菊川正達
2 7 13  タガノディアマンテ 牡 4 津村明秀  56  3.52.0 35.2  8 474 (栗)鮫島一歩
3 2  3  ポンデザール       牝 5 ルメール  54  3.52.3 35.0  1 496 (美)堀宣行
4 6 10  タイセイトレイル   牡 5 坂井瑠星  56  3.52.5 35.5  9 494 (栗)矢作芳人
5 5  9  ヒュミドール       セ 4 吉田豊    56  3.52.6 34.9  6 462 (美)小手川準
6 3  4  ボスジラ           牡 4 横山武史  56  3.52.7 35.2  3 518 (美)国枝栄
7 7 12  ステイブラビッシモ セ 7 江田照男  56  3.53.2 35.7 13 464 (美)久保田貴
8 4  6  リッジマン         牡 7 古川吉洋  56  3.53.3 35.7 11 456 (栗)庄野靖志
9 2  2  シルヴァンシャー   牡 5 戸崎圭太  56  3.53.4 35.5  2 476 (栗)池江泰寿
10 5  8  アドマイヤアルバ   セ 5 大野拓弥  56  3.54.1 35.7 12 480 (美)宮田敬介
11 8 14  ゴールドギア       牡 5 田辺裕信  56  3.54.1 35.5 10 488 (美)伊藤圭三
12 1  1  オーシャンビュー   牡 7 嘉藤貴行  56  3.54.8 36.4 14 466 (美)伊藤伸一
13 3  5  アルバート         牡 9 岩田康誠  56  3.55.4 37.3  5 472 (栗)橋口慎介
14 4  7  メイショウテンゲン 牡 4 池添謙一  56  3.55.8 37.7  4 462 (栗)池添兼雄
15 8 15  ルミナスウォリアー 牡 9 黛弘人    56  3.56.2 38.0 15 476 (美)萱野浩二
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LAP :13.3-12.4-14.1-13.5-12.9-12.3-13.0-13.7-13.0-13.5-14.1-13.8-13.0-12.2-12.0-11.4-11.4-12.4
通過:39.8-53.3-66.2-78.5  上り:72.4-59.4-47.2-35.2  平均:1F:12.89 / 3F:38.67
単勝   11 \1380 
複勝   11 \430 / 13 \520 / 3 \180 
枠連   6-7 \5890 (17) 
馬連   11-13 \11100 (38) 
ワイド 11-13 \2950 (37)/ 03-11 \1140 (14)/ 03-13 \1360 (18) 
馬単   11-13 \22550 (73) 
3連複 03-11-13 \13890 (54/455) 
3連単 11-13-03 \121150 (432/2730) 

オセアグレイトは3番手からメンバー最速の34.8秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは3分52秒0(稍重)。タガノディアマンテが逃げて前半5F66.2秒、後半5F59.4秒。中盤に13秒以上のラップが7F続き、ラスト5Fからペースアップする展開。馬場が緩んで前残り傾向が強くなり完全前残りになった。オセアグレイトは追い込み決着になったダイヤモンドSで先行して3着に粘った馬。緩い馬場、スローペース、前残りの展開を味方に重賞初制覇を飾った。例年は3分45秒前後で決着するが、勝ちタイムは過去10年で最も遅い。これで横山典騎手は13年以降のステイヤーズSで1、1、2、8、1着。ステイヤーズSのスペシャリストが7番人気で穴をあけた。

タガノディアマンテはハナを切って前半5F66.2秒のスローペースで進み、メンバー4位タイの35.2秒で上がって頭差の2着。穴馬が8番人気で激走した。昨年の菊花賞で早めに捲って見せ場を作り、2走前の万葉Sは後方から捲ってメンバー最速の35.8秒で抜け出して3馬身半差で圧勝。いい脚を長く使って長距離適性を示していた。心肺機能が高い一族で半兄タガノトネールは武蔵野Sを逃げてレコード勝ち、半兄タガノエスプレッソは障害を使って[4−0−2−2]で阪神ジャンプS、京都ジャンプSを2連勝。津村騎手が逃げて持ち味を引き出したが、あと一歩足りなかった。津村騎手はG2以上では未勝利なので注意したい。

ポンデザールは3番手からメンバー3位の35.0秒で伸びて0.3秒差の3着。スローペースで前残りになるとみたルメール騎手が早めに押し上げて3番手につけ、あとは直線で前を交わすだけだったが伸び切れなかった。雨は午前中で止む予報だったが、雨が降り続いて馬場が悪化したことが堪えたのだろう。もう少し軽い馬場ならもっとやれたのではないか。4〜9月は[5−0−0−2]、10〜3月は[0−0−1−5]。夏場に走るタイプということもあるか。

ヒュミドールは7番手からメンバー2位の34.9秒で伸びて0.6秒差の5着。中団から外を回っていい脚を長く使っている。前走3勝クラスを勝ったばかりだが、重賞でやれるメドが立った。1、2着馬と同じオルフェーヴル産駒で祖母にキストゥヘヴン。ダイヤモンドSで軽ハンデになれば狙い目がありそうだ。



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