デイリー杯2歳S
2021/11/13 阪神競馬場 芝1600m

レース展望

2年連続阪神で行われる。過去10年で1番人気は[2−3−2−3]で5連対。単勝1倍台は[2−1−0−0]だが、2倍台は[0−2−2−3]で取りこぼしが多い。2番人気は[3−2−1−4]で5連対、3番人気は[1−1−2−6]で2連対。連対馬16頭が5番人気以内、残る4頭は6、6、7、8番人気。過去5年の馬連は75倍、15倍、20倍、108倍、2倍で中穴以上の決着が多い。少頭数でも荒れている。

連対馬20頭のうち19頭が前走1着。12年に小倉2歳S2着馬が連対した。前走3、4着は[0−0−2−8]、前走5着以下は[0−0−0−17]。前走新馬、未勝利戦を勝った馬が13連対。初勝利直後でも通用している。関東馬は[0−1−0−5]、関西馬は[10−9−10−69]で関西馬が活躍している。牡馬は[8−9−10−61]、牝馬は[2−1−0−15]で牡馬が活躍している。

セリフォスは新馬戦、新潟2歳Sを2連勝。新馬戦で0.2秒差の2着ベルクレスタはアルテミスSで2着に入った。前走新潟2歳Sは1枠1番から出遅れて内ラチ沿いの6番手を進み、最速の32.8秒で内から抜け出して1分33秒8で優勝。後半5Fは新馬戦が57.8秒、新潟2歳Sが57.6秒。中内田厩舎のダイワメジャー産駒で末脚の持続力が優れている。過去10年でダイワメジャー産駒は[1−3−1−3]。川田騎手からテン乗りの藤岡佑騎手に乗り替わる点がどう出るか。

ソネットフレーズは新潟芝1600mの新馬戦を少し出遅れた後に2番手に押し上げ、最速タイの34.5秒で抜け出して1分34秒3で3馬身半差で圧勝。キャロットFで4000万円で募集されたエピファネイア産駒で半兄にスプリングS3着のボーデン。母系にエアグルーヴ、アドマイヤグルーヴがいる。過去10年で前走新馬戦を勝った馬は[4−2−2−18]で通用している。今年の重賞でルメール騎手は1番人気では[10−6−1−14]、2番人気では[1−4−4−7]。

アスター賞勝ち馬プルパレイ、サウジアラビアRC3着馬スタニングローズ、同4着馬ウナギノボリなど。プルパレイは新馬戦で0.4秒差の2着に負けたが、勝ったアライバルは新潟2歳Sで2着に入った。未勝利戦は1分33秒3のレコードで優勝。前走アスター賞は前半5F62.5秒のスローペースで逃げ、最速タイの33.7秒で上がって1分36秒2で優勝。新種牡馬イスラボニータ産駒。10月以降の重賞で須貝厩舎は[0−1−0−6]。須貝調教師はコロナ対策違反による馬房削除でJRAと裁判中。

過去10年でノーザンF生産馬は[4−2−1−18]で1、1、2、3番人気が勝ち、2、3番人気が2着、1番人気が3着。3番人気以内は[4−2−1−6]だが、4番人気以下は[0−0−0−12]で3着以内がない。ソネットフレーズ、スタニングローズが出走する。社台F生産馬は[1−0−2−4]で2番人気が勝ち、4、4番人気が3着。プルパレイが出走する。社台追分F生産馬は[0−0−1−0]で4番人気が3着。セリフォスが出走する。

8頭の少頭数だが、敢えて穴っぽいところではウナギノボリか。前走サウジアラビアRCは大きく出遅れて後方から2位タイの33.4秒で追い込んで0.3秒差の4着。前半5F62.6秒のスローペースで前残りの決着になっただけに出遅れは致命的だった。ビックリシタナモーの半弟。最近はオチャンコポン、地方ではスモモモモモモモモが勝ったように珍名馬が活躍している。札幌2歳Sを勝ったジオクリフと同じ新種牡馬ドレファン産駒。新馬戦で勝った和田騎手が騎乗する。


レース回顧

2021年11月13日(土) 5回阪神3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第56回デイリー杯2歳S
2歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 1600m・外   7頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6  6  セリフォス         牡 2 藤岡佑介  55  1.35.1 33.4  1 486 (栗)中内田充
2 1  1  ソネットフレーズ   牝 2 ルメール  54  1.35.1 33.5  2 466 (美)手塚貴久
3 5  5  カワキタレブリー   牡 2 松山弘平  55  1.35.4 33.5  7 430 (栗)杉山佳明
4 7  7  プルパレイ         牡 2 M.デム  55  1.35.4 34.1  3 488 (栗)須貝尚介
5 2  2  スタニングローズ   牝 2 吉田隼人  54  1.35.6 34.2  4 474 (栗)高野友和
6 3  3  ドグマ             牡 2 武豊      55  1.35.8 34.3  5 474 (栗)武幸四郎
7 4  4  ウナギノボリ       牡 2 和田竜二  55  1.36.4 34.6  6 468 (栗)音無秀孝
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LAP :12.7-11.4-11.8-12.8-12.6-11.4-10.5-11.9
通過:35.9-48.7-61.3-72.7  上り:71.0-59.2-46.4-33.8  平均:1F:11.89 / 3F:35.66
単勝   6 \240 
複勝   6 \120 / 1 \140 
馬連   01-06 \310 (1) 
ワイド 01-06 \190 (1)/ 05-06 \2520 (16)/ 01-05 \2780 (17) 
馬単   06-01 \610 (1) 
3連複 01-05-06 \7190 (18/35) 
3連単 06-01-05 \22330 (68/210) 

セリフォスは後方2番手からメンバー最速の33.4秒で外から差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分35秒1。プルパレイが逃げて前半3F35.9秒、5F61.3秒のスローペース。上がりは33.8秒、ラップは11.4−10.5−11.9秒。スローペースで上がり勝負になった。セリフォスは外枠で折り合いが懸念されたが、後方で折り合って直線で大外から豪快に差し切った。これでデビューから3戦3勝で重賞2連勝。2着に入ったソネットフレーズはキャリア1戦で強いレースをしているが、パドックを見るとソネットフレーズよりセリフォスの方が仕上がりが上だった。クビ差はその差なのだろう。次走は朝日杯FSでG1獲りを狙うことになりそうだ。

ソネットフレーズは4番手からメンバー2位タイの33.5秒で上がってクビ差の2着。直線で荒れた内を突いて伸びたが、馬場のいい外から伸びたセリフォスに切れ負け。それでもキャリア1戦、関東馬が関西に遠征して、前走新潟2歳Sを勝ったセリフォスにクビ差の2着というのは評価できる。スプリングS3着馬ボーデンの半妹。祖母にアドマイヤグルーヴ、近親にドゥラメンテがいる。2歳牝馬でまだ馬体は細身に映るが、馬体が成長すれば、牝馬限定重賞を勝てそうだ。ルメール騎手が継続して騎乗するのかにも注目したい。

カワキタレブリーは後方2番手から最内を突いてメンバー2位タイの33.5秒で上がって0.3秒差の3着。単勝111倍で断トツの最低人気馬が3着に激走した。先週は少頭数のレースが多く、騎手たちは堅く収まらないようにしたいのか、人気薄の突っ込みが目立った。この日松山騎手は[2−3−2−4]で乗れていた。日曜のエリザベス女王杯ではステラリア(7人気)を2着に持ってきている。

プルパレイは前半3F35.9秒、5F61.3秒のスローペースで逃げ、メンバー4位の34.1秒で上がって0.3秒差の4着。レコード勝ちした未勝利戦は前半5F58.7秒、前走アスター賞は前半5F62.5秒。陣営はスローの上がり勝負を選択したが、セリフォス、ソネットフレーズは速い流れが未経験だけに飛ばした方が良かったか。10月以降の重賞で須貝厩舎は[0−1−0−7]で人気を裏切っている。



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