中山金杯
2025/1/5 中山競馬場 芝2000m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−1−2−3]で5連対。前走G1、G2は[1−1−0−0]だが、前走G3は[0−0−3−2]で3着止まり。2番人気は[1−1−1−7]、3番人気は[2−0−0−8]で各2連対。連対馬14頭が5番人気以内、残る6頭は6、6、7、7、7、8番人気。過去5年の馬連は25倍、19倍、126倍、36倍、48倍で荒れている。人気馬に人気薄を絡めて中穴以上を狙うのが妙味。

関東馬は[5−8−4−79]、関西馬は[5−2−6−52]で関東馬が優勢。1番人気の関東馬は[4−1−0−2]で5連対だが、関西馬は[0−0−2−1]で連対なし。1番人気の関西馬は前走重賞で連対した馬でも過信禁物。前走から斤量が増えた馬は[7−4−2−20]、5番人気以内なら[7−3−2−8]。ハンデ戦で斤量が増えた馬は不振だが、中山金杯では活躍している。斤量増でも人気馬なら狙い目がある。

ホウオウビスケッツは巴賞を逃げて2馬身差で圧勝。函館記は2番手から抜け出して3馬身半差で圧勝。毎日王冠は逃げてクビ差の2着。前走天皇賞(秋)は前半5F59.9秒で逃げて0.3秒差の3着。8番人気で穴をあけた。昨年は[2−1−3−0]で3着以内を確保。芝2000mは[2−0−1−2]、長期休み明けを除き良馬場なら[2−0−1−0]。トップハンデ59.5キロとテン乗りのドイル騎手がカギになる。

クリスマスパレードは中山芝[3−0−0−0]で新馬、水仙賞、紫苑Sを優勝。紫苑Sは2番手から6位タイの33.9秒で上がって1分56秒6のレコードで優勝。前半5F58.8秒、後半5F57.8秒、上がり34.0秒、ラップは11.6−11.4−11.0秒で尻上がり。前走秋華賞は2番手から伸び切れず0.5秒差の5着。過去10年で牝馬は[0−2−0−15]で7、8番人気が2着。今回も石川騎手が騎乗する。

新潟記念勝ち馬シンリョクカ、オクトーバーS勝ち馬ボーンディスウェイ、昨年の中山金杯勝ち馬リカンカブール、チャレンジC3着馬エアファンディタ、同6着馬マイネルモーント、ダービー卿CT勝ち馬パラレルヴィジョンなど伏兵は数多い。シンリョクカは新潟記念を2番手から抜け出して1分58秒0で重賞初制覇。前走エリザベス女王杯は2番手から伸び切れず0.5秒差の4着。中山では中山牝馬Sで3番手からしぶとく伸びて0.1秒差の3着がある。ハンデは新潟記念より2キロ重い56キロ。木幡初騎手が先行して粘らせるか。

ボーンディスウェイは芝2000mは[4−2−2−4]で前走オクトーバーSを3番手から抜け出して1分57秒4で優勝。中山芝2000mは[2−1−1−3]で弥生賞3着、中山金杯4着がある。前走と同じ57キロ。木幡巧騎手では[3−2−1−4]。マイネルモーントは江の島Sを逃げ切ってOP入り。芝2000mは[2−3−1−3]、中山芝は[2−2−0−0]。55キロ以下では[3−3−0−1]。母ゲッカコウはフラワーCとディセンバーSで2着がある中山巧者だった。昨年911戦で最多騎乗の丹内騎手が騎乗する。


レース回顧

2025年 1月 5日(日) 1回中京1日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第63回スポーツニッポン賞京都金杯
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1600m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  7  サクラトゥジュール セ 8 キング    58  1.33.5 34.6  6 512 (美)堀宣行
2 8 16  ウォーターリヒト   牡 4 田辺裕信  57  1.33.6 34.3  4 470 (栗)河内洋
3 1  1  ロジリオン         牡 4 三浦皇成  57  1.33.6 35.1  2 502 (美)古賀慎明
4 1  2  セオ               牡 5 団野大成  57  1.33.8 35.5  8 494 (栗)上村洋行
4 3  5  アスクコンナモンダ 牡 6 ルメート 57.5 1.33.8 35.0  5 458 (栗)中内田充
6 5  9  シャドウフューリー 牡 5 川田将雅  57  1.33.9 35.3  1 490 (栗)杉山晴紀
7 2  3 $シュバルツカイザー セ 7 岩田望来  57  1.33.9 35.2 11 504 (美)大竹正博
8 3  6  マテンロウオリオン 牡 6 古川吉洋  56  1.34.2 35.4 10 488 (栗)昆貢
9 6 11  コレペティトール   牡 5 柴田裕一  57  1.34.6 35.0 16 488 (栗)中竹和也
10 7 14  メイショウチタン   牡 8 横山典弘  57  1.34.8 35.5 15 488 (栗)本田優
11 8 15  ドゥアイズ         牝 5 武豊     55.5 1.34.9 35.8  3 484 (栗)庄野靖志
12 4  8  オーキッドロマンス 牡 4 丸田恭介  57  1.35.1 36.5 13 490 (美)手塚貴久
13 5 10  セルバーグ         牡 6 田口貫太  57  1.35.3 37.2  9 444 (栗)鈴木孝志
14 6 12  フィールシンパシー 牝 6 坂井瑠星  54  1.35.7 37.1  7 456 (美)小島茂之
15 2  4 $ゴールデンシロップ 牡 7 原優介    55  1.35.7 35.9 12 544 (美)鈴木慎太
16 7 13  コナコースト       牝 5 北村友一  54  1.37.8 37.9 14 480 (栗)清水久詞
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LAP :12.7-11.0-11.0-11.5-11.9-11.9-11.6-11.9
通過:34.7-46.2-58.1-70.0  上り:69.8-58.8-47.3-35.4  平均:1F:11.69 / 3F:35.06
単勝   7 \1200 
複勝   7 \370 / 16 \240 / 1 \210 
枠連   4-8 \2420 (8) 
馬連   07-16 \4870 (21) 
ワイド 07-16 \1670 (24)/ 01-07 \1100 (15)/ 01-16 \860 (8) 
馬単   07-16 \12060 (48) 
3連複 01-07-16 \8980 (31/560) 
3連単 07-16-01 \69740 (247/3360) 

アルナシームは1枠2番スタートから内ラチ沿いの11番手を進み、勝負どころで押し上げながら少しずつ外に出すとメンバー3位タイの34.6秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分58秒1。クリスマスパレードが逃げて前半5F58.7秒。後半5F59.4秒、上がり35.7秒、ラップは11.9−11.8−12.0秒。前が飛ばして上がりの掛かるレースになり、後方から押し上げた2着で決着。

アルナシームは初の中山、芝2000mが課題だったが、藤岡佑騎手が1枠を生かしてロスなく回り、絶妙な立ち回りで重賞2勝目を挙げた。祖母がドバイマジェスティで近親に皐月賞馬アルアイン、有馬記念2着馬シャフリヤール。中山にゆかりのある血統馬が初の中山で適性を示した。以前は折り合いを欠くことが多かったが、今回は最も上手く立ち回っている。今後は引き続き藤岡佑騎手で中山記念から大阪杯に向かう予定。

マイネルモーントは道中13番手から勝負どころで9番手に押し上げるとメンバー3位タイの34.6秒で上がって0.2秒差の2着。直線でアルナシームを尾行して伸びてきた。中山は[2−1−0−0]、55キロ以下は[3−3−0−1]、昨年暮れは持久力があるゴールドシップ産駒の激走が多かったため、穴馬で狙ったが6番人気で激走した。近年は前走チャレンジCで善戦馬が激走している。22年は5着スカーフェイスが2着、24年は7着のリカンカプールが1着、今年は6着マイネルモーントが2着。来年も注意したい。

ボーンディスウェイは8枠16番から3番手につけ、メンバー11位の35.7秒で上がって0.3秒差の3着。木幡巧騎手が前の2頭を見ながら進め、直線で一杯に追って粘らせた。前走オクトーバーSを1分57秒4で勝った馬が8番人気で激走した。これで芝2000mは[4−2−3−4]、中山芝2000mは[2−1−2−3]で弥生賞3着、中山金杯4着がある。昨年より2キロ重い57キロを背負ってひとつ着順を上げた。

クリスマスパレードは前半5F58.7秒で逃げ、メンバー14位の36.1秒で上がって0.4秒差の4着。昨年の紫苑S(全面野芝)を1分56秒6で勝ったときが前半5F58.8秒。それを考えると人気馬2頭で飛ばし過ぎた。1番人気に支持され、ずっと外から2番人気のホウオウビスケッツにプレッシャーをかけられたことも影響している。1、2番人気が前に行って潰し合い。差し馬に騎乗した騎手は笑いが止まらなかったか。

ホウオウビスケッツは大外18番枠から2番手につけ、メンバー15位の36.4秒で上がって0.7秒差の9着。前4走は巴賞1着、函館記念1着、毎日王冠2着、天皇賞(秋)3着は全て前半5Fは59秒台。トップハンデ59.5キロを背負い、不利な大外枠からタフな中山で前半5F58.7秒で飛ばして最後に一杯になった。ドイル騎手はJRA重賞[0−0−0−12]。競りに行かず2番手に控えればもっとやれたのではないか。



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