日経新春杯
2025/1/19 中京競馬場 芝2200m

レース展望

過去10年で1番人気は[4−2−0−4]で6連対。単勝3倍以内は[2−2−0−1]、単勝3倍以上は[2−0−0−3]。2番人気は[3−1−0−6]で4連対、3番人気は[1−0−2−7]で1連対。連対馬15頭が5番人気以内、残る5頭は6、7、10、10、13番人気。過去5年の馬連は20倍、580倍、5倍、84倍、15倍。21年は7−13番人気で万馬券。ハンデ戦で時々人気薄同士で大波乱が起きる。

57キロ以上を背負った馬は[2−1−2−22]、2番人気以内は[2−1−0−4]、3番人気以下は[0−0−2−18]。トップハンデは[1−1−1−10]で2連対。1番人気は[0−1−0−2]でステラヴェローチェが57キロで2着、2番人気は[1−0−0−1]でヴェルトライゼンデが59キロで1着。3番人気以下は[0−0−1−7]。1、2番人気なら狙い目があるが、3番人気以下は割り引きが必要。

ヴェローチェエラは[4−2−1−0]で1、2、3勝Cを最速上がりで3連勝。前走比叡Sは10番手から大外を回って押し上げ、最速の34.5秒で差し切って2分24秒5で優勝。重賞では京都新聞杯で0.3秒差の3着がある。セレクトセールで6600万円で取り引きされた須貝厩舎のリアルスティール産駒。左回りは新潟芝2000mの新馬戦で最速の34.4秒で差して2着がある。川田騎手では[3−1−1−0]。ハンデは55キロ。過去10年で前走3勝Cを勝った馬は[1−3−1−4]、1番人気なら[1−1−0−0]。

メイショウタバルは[4−0−0−4]で勝つか負けるか両極端。毎日杯は前半5F59.6秒で逃げ、最速の34.4秒で上がって1分46秒0(重)で6馬身差で圧勝。神戸新聞杯は大外15番枠から前半5F60.0秒で大逃げし、7位タイの36.0秒で上がって2分11秒8(稍重)で優勝。緩急のあるラップで大逃げになり、直線でセーフティーリードを奪って粘り込んだ。父ゴールドシップ、母の父フレンチデピュティで持久力があり、道悪を得意にしている。ハンデは57.5キロ。神戸新聞杯を勝った中京芝2200mで粘り込むか。

エリザベス女王杯3着馬ホールネス、菊花賞4着馬ショウナンラプンタ、中日新聞杯2着馬ロードデルレイ、昨年の日経新春杯3着馬サトノグランツ、23年の日経新春杯勝ち馬ヴェルトライゼンデ、メトロポリタンS勝ち馬バトルボーン、前走3勝Cを勝ったタッチウッドなど伏兵は多士済々。ホールネスは芝2200m[3−1−1−0]。前走エリザベス女王杯は5番手から9位タイの34.4秒で上がって0.5秒差の3着。530キロを超える牝馬で道悪が得意なパワータイプ。左回り4戦4勝。今の時計、上がりが掛かる中京は合っている。

ショウナンラプンタは重賞[0−1−1−4]で青葉賞2着、神戸新聞杯3着、菊花賞4着がある。ハンデは56キロ。鞍上は鮫島駿騎手。ロードデルレイは[5−2−0−1]で前走中日新聞杯は中団から4位の35.1秒で上がって2馬身差の2着。左回りは[4−1−0−0]。ハンデは57.5キロ。西村騎手が騎乗する。タッチウッドは長期休養明けの前走3勝Cはスローで逃げ、4位タイの34.0秒で上がって1分59秒5で優勝。ドゥラメンテ産駒でノースブリッジの半弟。武豊騎手&武幸調教師の兄弟コンビ。武豊騎手は9日間騎乗停止の前にひと暴れか。


レース回顧

2025年 1月19日(日) 1回中京7日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第72回日経新春杯
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)(特指)  芝 2200m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 4  8  ロードデルレイ     牡 5 西村淳也 57.5 2.09.8 35.6  4 490 (栗)中内田充
2 7 14  ショウナンラプンタ 牡 4 鮫島克駿  56  2.10.3 35.4  3 540 (栗)高野友和
3 1  1  マイネルエンペラー 牡 5 幸英明    55  2.10.4 36.3  7 486 (栗)清水久詞
4 7 13  ヴェローチェエラ   牡 4 川田将雅  55  2.10.5 36.0  1 496 (栗)須貝尚介
5 5  9  サトノグランツ     牡 5 松山弘平 58.5 2.11.0 36.1 10 514 (栗)友道康夫
6 5 10  キングズパレス     牡 6 M.デム 57.5 2.11.1 35.5  8 506 (美)戸田博文
7 8 16  マイネルメモリー   牡 5 菱田裕二  55  2.11.1 35.9 15 472 (栗)宮徹
8 1  2  バトルボーン       牡 6 横山武史  57  2.11.2 37.1 11 500 (美)林徹
9 6 12  サリエラ           牝 6 団野大成  55  2.11.4 36.7 13 422 (美)国枝栄
10 2  3  ヴェルトライゼンデ 牡 8 ルメート 59.5 2.11.5 37.1 12 500 (栗)池江泰寿
11 3  6  メイショウタバル   牡 4 浜中俊   57.5 2.11.9 39.5  2 510 (栗)石橋守
12 3  5  プラチナトレジャー 牡 7 田口貫太  54  2.12.1 37.1 16 478 (美)国枝栄
13 8 15  タッチウッド       牡 5 武豊      56  2.12.5 37.7  9 536 (栗)武幸四郎
14 4  7 $ホールネス         牝 5 坂井瑠星  55  2.12.8 38.4  5 534 (栗)藤原英昭
15 2  4  ケイアイサンデラ   牡 5 藤懸貴志  55  2.13.2 39.3 14 450 (栗)小林真也
16 6 11  サンライズアース   牡 4 池添謙一  56  2.14.0 40.0  6 540 (栗)石坂公一
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LAP :12.2-11.0-11.3-11.8-11.4-11.2-11.4-12.1-12.2-12.7-12.5
通過:34.5-46.3-57.7-68.9  上り:72.1-60.9-49.5-37.4  平均:1F:11.80 / 3F:35.40
単勝   8 \720 
複勝   8 \280 / 14 \190 / 1 \350 
枠連   4-7 \500 (1) 
馬連   08-14 \2170 (6) 
ワイド 08-14 \850 (7)/ 01-08 \1390 (18)/ 01-14 \1170 (14) 
馬単   08-14 \4690 (18) 
3連複 01-08-14 \9140 (30/560) 
3連単 08-14-01 \44500 (134/3360) 

ロードデルレイは4枠8番スタートから内めの8番手を進み、勝負どころで内から押し上げるとメンバー3位の35.6秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは2分9秒8。メイショウタバルが大逃げして前半5F57.7秒のハイペース。後半5F60.9秒、上がり37.4秒、ラップは12.2−12.7−12.5秒。荒れたタフな馬場、ハイペースで上がりの掛かる消耗戦になった。ロードデルレイが先頭に立った2000m通過タイムは1分57秒3。メイショウタバルが飛ばしたことでレベルの高いレースになった。

ロードデルレイは内をロスなく進み、4コーナーで内ラチ沿いをロスなく回ってコーナーリングで2番手に押し上げたことが大きかった。3コーナーで外隣を走っていたベローチェエラは外を回って伸び切れず0.7秒差の4着に終わっている。荒れ馬場は良くないタイプに映るが、4コーナーで敢えて荒れた内を選択した西村淳騎手の好騎乗。ただし2着に3馬身差をつけただけに素質が開花したこともあるのだろう。次走は金鯱賞になりそうだ。この走りなら宝塚記念を狙えそうだが、左回りが合うため、天皇賞(秋)まで無理しない手もある。

ショウナンラプンタは道中14番手を進み、3、4コーナーで大外を回って少し押し上げるとメンバー最速の35.4秒で上がって0.5秒差の2着。内をロスなく回って勝ったロードデルレイに0.5秒差をつけられたが、ショウナンラプンタは大外を回っていい脚を長く使っている。神戸新聞杯3着、菊花賞4着はダテではなく、ここにきて末脚の持続力が増している。これでG2では4、2、3、2着。同じようにG2で堅実なプラダリアよりも長距離適性が高い。今後は阪神大賞典から天皇賞(春)を目指すことになりそうだ。

マイネルエンペラーは1枠1番から内ラチ沿いをロスなく進み、メンバー4位の35.9秒で上がって0.6秒差の3着。土曜から中京は内が荒れていても道中内をロスなく回り、直線で少し外に持ち出した馬が好走していた。1枠1番から中京得意な幸騎手が馬場傾向を考慮した乗り方で7番人気を持ってきた。3走前の比叡S(京都芝2400m)でヴェローチェエラに0.1秒差の2着に入ったが、斤量2キロ差から同斤になり斤量面が有利になっていた。オークス馬ユーバーレーベンの全弟。中長距離重賞の常連になりそうだ。

ヴェローチェエラは7枠13番から8番手につけ、3、4コーナーで外を回って押し上げ、メンバー5位の36.0秒で上がって0.7秒差の4着。3コーナー過ぎででロードデルレイの外にいたが、4コーナーで内を回ったロードデルレイとは直線入り口で2馬身以上の差がついていた。前走比叡SはCデムーロ騎手が外から捲って勝ったため、川田騎手はそれを踏襲した乗り方をしたが、それがマイナスだった。昇級戦のG2で外を回って4着なら今後のメドは立った。右回りの京都が合うため、京都記念に使ってくるか。

キングズパレスは離れた最後方から直線で馬群に突っ込んでメンバー2位の35.5秒で上がって1.3秒差の6着。前走中日新聞杯で急遽騎乗したMデムーロ騎手が今回も騎乗したが、前走と同じように気難しさを出して道中の行きっぷりが悪かった。休みなく使われていることで馬が走りに嫌気が差してきたか。戸田厩舎はオープン馬がキングズパレスとタイムトゥヘヴンしかいない。使い詰めはそのあたりの影響もあるのだろう。ひと息入れてハンデG3に使い、ハンデが57.5キロ以下なら注意したい。



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