根岸S
2025/2/2 東京競馬場 ダ1400m

レース展望

過去10年で1番人気は[6−2−0−2]で8連対。前走ダ1200〜1600mの4〜6歳馬は[5−1−0−0]で堅実。2番人気は[1−2−4−3]、3番人気は[1−2−0−7]で各3連対。6〜9番人気が4連対、10番人気以下が1連対。過去5年の馬連は14倍、53倍、36倍、3倍、16倍。荒れた2年は1−10番人気、6−4番人気で決着。上位人気馬に人気薄を絡めて中穴を狙うのが妙味。

連対馬14頭が前走連対、17頭が前走4着以内。前走5着以下はチャンピオンズC6、9着、マイルCS14着で3頭ともG1に出走していた。前走G1を除き4着以内が条件。前走重賞で連対した馬を重視したい。6番人気以下で連対した5頭のうち4頭が差し追い込み馬。流れが速くなり、差し追い込みが決まりやすい。21年は10番人気の8歳馬ワンダーリーデルが最後方から追い込んで2着。穴で決め手のある高齢馬に注意。

フリームファクシは初ダートのコールドムーンSで59キロを背負い、6番手から最速の36.0秒で差し切って4馬身差で圧勝。勝ちタイム1分22秒9は重賞レベル。芝ではきさらぎ賞後に勝てなかった馬がダートで大きくパフォーマンスを引き上げた。前走すばるSを59キロを背負い、4番手から2位タイの36.6秒で抜け出して1分23秒0で3馬身差で圧勝。芝ダートを含め中京では[4−1−0−0]。左回りの東京ダ1400mは合いそうだが、輸送を含め中京専用機でなければ。2キロ減の57キロ。Mデムーロ騎手が騎乗する。

サンライズフレイムはダ1400m[5−1−2−0]で昨年の根岸Sは6番手から3位タイの35.4秒で上がって0.5秒差の3着。4コーナーから直線でズブくてエンジンが掛からずに離されたことが堪えた。前走エニフSは59キロを背負い、6番手から最速タイの35.0秒で上がってエンペラーワケアに0.4秒差の3着。今回のメンバーで先着を許したのは根岸S2着のアームズレインしかいない。石坂厩舎のデレフォン産駒でドライスタウトの半弟。2キロ減の57キロ。藤岡康騎手から引き継いだ藤岡佑騎手が3戦連続で騎乗する。

欅S勝ち馬コスタノヴァ、霜月S勝ち馬ロードフォンス、ドバイゴールデンシャヒーン2着馬ドンフランキー、昨年の根岸S2着馬アームズレイン、JBCスプリント勝ち馬タガノビューティー、ギャラクシーS勝ち馬アルファマム、すばるS3着馬サトノルフィアン、カペラS2着馬クロジシジョー、淀短距離S2着馬バルサムノート、プロキオンS2着馬スレイマンなど伏兵は数多い。土曜は曇り時々晴れだが、日曜は曇り時々雪の予報。馬場設定や展開にもよるが、馬場が渋って脚抜きが良くなると1分21秒台の高速決着になる可能性がある。

コスタノヴァは東京ダート[4−0−0−0](全てルメール騎手)。欅Sは出遅れた後に5番手に押し上げ、最速の34.8秒で抜け出して優勝。2着は根岸S勝ち馬エンペラーワケア。JRAダート重賞で横山武騎手は[1−1−1−22]、昨年10月以降の重賞では[0−1−2−14]。ロードフォンスは東京ダ1400m[3−1−1−1]で前走霜月Sを5番手から最速の34.9秒で差し切り1分23秒0で優勝。2走前のテレビ静岡賞は9番手から最速タイの35.3秒で差し切って1分22秒7で優勝。重賞初挑戦になるが、2連勝の勢いで突破するか。ロードフォンスで2戦2勝の横山和騎手が騎乗する。今週も横山家の動きに注意。


調教診断

★フリームファクシ
栗坂で馬なり調教。中1週が2戦続いた後の中2週になるが、活気があり力強い脚捌きで最後まで余力十分。1週前に栗坂で馬なりの軽めの内容。デキは高いレベルで安定。

★サンライズフレイム
栗坂で2頭併せで馬なりのまま併入。重心が低く力強いフットワークで最後まで確かな脚色。1週前に栗坂で2頭併せで強めに追って好タイムをマーク。久々もデキはある。

★ロードフォンス
栗CWで2頭併せで馬なりのまま併入。前向きさがありしっかりとした脚捌きでラスト11.5秒。1週前に栗坂で2頭併せで軽く仕掛けて先着。一連のデキをキープ。

★コスタノヴァ
南Wで3頭併せで強めに追って先着。追ってからの反応が良く、ラスト11.5秒。1週前に南Wで2頭併せで併入。いつもより休みが長いが、乗り込んで仕上げられた。

★アームズレイン
栗坂で2頭併せで馬なりのまま先着。力みがなく首を使ったフットワークで余力十分。1週前に栗CWで3頭併せでラスト11.3秒で先着。久々も上々の仕上がり。

次点(上位5頭に入らなかった馬)
☆ドンフランキー
☆クロジシジョー


レース回顧

2025年 2月 2日(日) 1回東京2日  天候: 曇   馬場状態:稍重
11R  第39回根岸S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定)  ダート 1400m   16頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 5  9  コスタノヴァ       牡 5 横山武史  57  1.22.6 35.9  2 496 (美)木村哲也
2 7 13  ロードフォンス     牡 5 横山和生  57  1.23.3 36.5  3 494 (栗)安田翔伍
3 6 11  アルファマム       牝 6 キング    55  1.23.6 35.7  7 466 (栗)佐々木晶
4 3  5  サンライズフレイム 牡 5 藤岡佑介  57  1.23.8 38.0  4 522 (栗)石坂公一
5 1  1  クロジシジョー     牡 6 浜中俊    57  1.23.9 36.9  8 460 (栗)岡田稲男
6 4  8  フリームファクシ   牡 5 M.デム  57  1.24.0 36.7  1 524 (栗)須貝尚介
7 7 14  スレイマン         牡 7 西村淳也  57  1.24.1 37.4  9 548 (栗)池添学
8 8 15  ショウナンライシン 牡 5 菅原明良  57  1.24.2 37.1 13 502 (美)大竹正博
9 2  4  アームズレイン     牡 5 岩田望来  57  1.24.5 38.2  6 512 (栗)上村洋行
10 6 12  サトノルフィアン   牡 6 横山典弘  57  1.24.6 38.8 10 518 (栗)高橋康之
11 2  3  メイショウテンスイ 牡 8 吉田豊    57  1.24.7 38.3 16 530 (栗)河内洋
12 8 16  スズカコテキタイ   牡 6 内田博幸  57  1.24.8 36.9 15 508 (美)奥村武
13 1  2  ドンフランキー     牡 6 池添謙一  57  1.25.2 39.5  5 604 (栗)斉藤崇史
14 4  7  エイシンスポッター 牡 6 津村明秀  57  1.25.3 37.7 14 502 (栗)吉村圭司
15 3  6  バルサムノート     牡 5 松岡正海  57  1.26.5 40.0 12 512 (栗)高野友和
止 5 10  タガノビューティー 牡 8 石橋脩    59  ------ ---- 11 522 (栗)西園正都
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LAP :12.3-10.6-11.0-11.8-12.4-12.2-12.3
通過:33.9-45.7-58.1-70.3  上り:70.3-59.7-48.7-36.9  平均:1F:11.80 / 3F:35.40
単勝   9 \460 
複勝   9 \190 / 13 \220 / 11 \460 
枠連   5-7 \1240 (5) 
馬連   09-13 \1470 (4) 
ワイド 09-13 \600 (4)/ 09-11 \1590 (17)/ 11-13 \1570 (16) 
馬単   09-13 \2550 (6) 
3連複 09-11-13 \8070 (30/560) 
3連単 09-13-11 \31220 (92/3360) 

コスタノヴァは5枠9番スタートから内に切れ込んで8番手につけ、3、4コーナーで内ラチ沿いをロスなく回って直線で外に出すとメンバー2位の35.9秒で抜け出して4馬身差で圧勝した。勝ちタイム1分22秒6(稍重)は優秀。ドンフランキー、サンライズフレイム、サトノルフィアンが競り合って前半3F33.9秒、5F58.1秒のハイペース。差し馬向きの流れになり、差し追い込み馬が1〜3着を独占した。

コスタノヴァは3、4コーナーでロスなく回って脚をタメ、直線でスムーズに外に出し、カラ馬を上手くかわすことができた。凍結防止剤を撒いた粘着力のある馬場で軽いフットワークが印象的。欅Sで出遅れた後に押し上げて1分21秒9の好タイムでエンペラーワケアに勝ったのはダテではない。これで東京ダートは5戦5勝。次走はフェブラリーSでG1獲りを目指す。初めて間隔を詰めて使うのがどう出るか。

ロードフォンスは9番手の外からメンバー3位の36.5秒で上がって0.7秒差の2着。4コーナーから直線でカラ馬に寄られて頭を上げる不利があったが、そこから鋭く伸びて2着を確保。これで東京ダ1400mは[3−2−1−1]。勝ったコスタノヴァが強過ぎただけで重賞初挑戦で今後のメドを立てた。横山和騎手とは[2−1−0−0]で相性がいい。サトノルフィアン(横山典騎手)が飛ばしたのは息子アシストか。

アルファマムは14番手からメンバー最速の35.7秒で追い込んで1.0秒差の3着。大外から強烈な末脚を繰り出したが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。それでもこれがアルファマムのスタイル。良馬場で上がりが掛かった方がいいタイプだけに稍重の馬場が余計だった。

サンライズフレイムはスタートを決めて2番手につけ、メンバー10位の38.0秒で上がって1.2秒差の4着。ハイペースで先行し、前に行った馬の中では最先着。これまでは差すレースでメンバー3位以内の上がりを繰り出していたが、ハイペースで先行して自滅した。

フリームファクシは出遅れて後方を進み、3コーナーでカラ馬が外に出てきたことで大外に振られ、メンバー4位の36.7秒で追い込んで1.4秒差の6着。高速決着でこれだけロスがあっては厳しかった。芝スタート、粘着力のある馬場も影響したか。中京ダ1400mの東海Sで見直したい。



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