シルクロードS
2025/2/2 京都競馬場 芝1200m

レース展望

過去10年で1番人気は[1−1−1−7]で2連対。単勝2倍台は[1−1−1−1]だが、単勝3倍以上は[0−0−0−6]で不振。2番人気は[5−0−1−4]で5連対、3番人気は[2−2−2−4]で4連対。6〜9番人気、10番人気以下は各2連対。過去6年の馬連は45倍、29倍、23倍、41倍、81倍、5倍で中穴決着が多い。近年の傾向から4番人気以内に人気薄を絡めて中穴を狙うのが妙味。

牡馬は[6−7−9−93]で13連対、牝馬は[4−3−1−46]で7連対。6番人気以下では牡馬[0−1−6−76]、牝馬[0−3−0−33]。穴で牝馬に注意。人気薄の牡馬は3着で狙うのが妙味。関東馬は[0−3−4−39]で未勝利。京都で行われた7年の連対馬の脚質は、逃げ2先行6、差し1追込5。勝った7頭のうち5頭が2〜5番手につけた先行馬。昨年はルガルが2番手から抜け出して圧勝した。

ソンシは良馬場では[5−2−1−0]。タンザナイトSは9番手から2位の33.5秒で上がってメイショウソラフネに0.2秒差の2着。初の芝1200mで川田騎手が無理をしなかった。前走淀短距離Sは4番手から4位タイの34.1秒で抜け出して1分8秒7で優勝。単勝1.8倍に支持され、好位から抜け出す危なげのない勝ち方だった。芝1200mで前半3F33秒台の流れを経験していないが、2歳時の万両賞で前半3F33.8秒で2番手につけている。ハンデは57.5キロ。内めの枠に入って好位づけなら簡単には崩れないか。

カピリナは芝1200mを使って[3−0−1−0]で福島の1勝Cを1分8秒7で3馬身差で圧勝、新潟の清津峡特別を1分8秒8で4馬身差で圧勝。前走南総Sは5番手から4位タイの33.7秒で上がって1分7秒1の好タイムで優勝。1枠1番から出遅れて前半3F32.9秒の速い流れで5番手に押し上げ、直線で抜け出す危なげのない内容だった。葵SとキーンランドCを連勝したレイハリアの半妹で田島厩舎のダンカーク産駒。ダートを含め戸崎騎手では[2−2−0−1]。昨年以降の京都芝重賞で戸崎騎手は[0−1−1−5]。

葵Sと北九州記念を連勝したピューロマジック、京阪杯2着馬ウインカーネリアン、ラピスラズリS勝ち馬ペアポルックス、芝1400mで3連勝中のセントメモリーズ、芝1200mで2連勝中のクファシル、淀短距離S3着馬グランテスト、タンザナイトS勝ち馬メイショウソラフネ、カーバンクルS勝ち馬エイシンフェンサーなど伏兵は数多い。京都は開幕週でAコースで行われる。土曜は曇りのち雨、日曜は曇り時々雨で馬場が渋る可能性が高い。開幕週で多少の雨なら大きな影響はないが、重、不良に悪化すると道悪適性が問われそうだ。

ピューロマジックは芝1200mで全て逃げて[4−2−0−2]。京都では2戦2勝で葵Sを1分7秒1で勝っている。稍重の北九州記念を1分7秒9で勝っている。良馬場の方がいいが、道悪もそれなりにこなせる。競られずにある程度速い流れで単騎で逃げられれば。京都の1勝Cで騎乗した坂井騎手が騎乗する。ウインカーネリアンは芝1200mでは高松宮記念4着、京阪杯2着。前走京阪杯は前半3F33.7秒で逃げ、ビッグシーザーにクビ差の2着。三浦騎手では[8−3−0−9]。59キロを背負うが、強気に前に行く手か。

ペアポルックスは前走ラピスラズリSを逃げて1分7秒2で優勝。京都では葵Sでピューロマジックに0.2秒差の2着、オパールSでビッグシーザーに0.1秒差の3着がある。自在性があるが、岩田康騎手がどう乗るか。クファシルは昨年以降芝1200m[3−1−0−0]で醍醐Sを5番手から最速の33.7秒で抜け出して1分8秒3(稍重)で優勝。池添厩舎のモーリス産駒でアンドヴァラナウトの半弟。2走前のWASJ(2勝C)を優勝。前2走より3キロ軽い55キロで出走できる。鞍上は松山騎手。今週の騎乗馬は55キロ以上。


調教診断

★ソンシ
栗坂で馬なり調教。活気があり力強く回転の速いフットワークでラスト11.9秒。1週前は栗坂で軽めの内容。中2週になるが、今いかにも調子が良さそう。さらに良化。

★ウインカーネリアン
南Wで2頭併せで馬なりのまま併入。しっかりとした脚捌きでラスト11.8秒。1週前は南Wで2頭併せで馬なりのまま先着。8歳馬でも雄大な馬体が目立ち、貫禄がある。

★ペアポルックス
栗坂で馬なり調教。気合乗りが良く、小気味いいフットワークで最後まで余力十分。1週前に栗坂で一杯に追って50.9秒の好タイムをマーク。前走勝ったデキをキープ。

★ピューロマジック
栗坂で馬なり調教。前脚を叩きつける回転の速いフットワークで余力十分。1週前に栗坂で3頭併せで一杯に追って相手を突き放した。リフレッシュして動き、気配とも良化。

★クファシル
栗坂で馬なり調教。キビキビとしたフットワークで最後までしっかり伸びた。1週前に栗CWで馬なりのままスムーズな走りでラスト11.7秒。少し間隔空いたがデキはある。

次点(上位5頭に入らなかった馬)
☆メイショウソラフネ
☆カピリナ

エイシンフェンサーは調教VTRなし。


レース回顧

2025年 2月 2日(日) 1回京都2日  天候: 曇   馬場状態:稍重
11R  第30回シルクロードS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指)  芝 1200m・内   17頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6 11  エイシンフェンサー 牝 5 川又賢治  55  1.08.2 34.0  9 480 (栗)吉村圭司
2 7 14  グランテスト       牝 5 団野大成  53  1.08.5 34.6 10 472 (栗)今野貞一
3 5  9  ウインカーネリアン 牡 8 三浦皇成  59  1.08.6 35.0  4 522 (美)鹿戸雄一
4 7 13  カピリナ           牝 4 戸崎圭太  54  1.08.6 34.3  2 478 (美)田島俊明
5 2  3  メイショウソラフネ 牡 6 酒井学    57  1.08.6 34.5  5 452 (栗)石橋守
6 8 17  プルパレイ         セ 6 高杉吏麒  57  1.08.7 33.9 14 502 (栗)須貝尚介
7 6 12  マイヨアポア       牝 7 北村友一  54  1.08.7 33.6 16 480 (美)和田正一
8 2  4 $スリーアイランド   牝 5 幸英明    52  1.08.7 34.4  8 490 (栗)中竹和也
9 1  2  ピューロマジック   牝 4 坂井瑠星 56.5 1.08.8 35.7  1 454 (栗)安田翔伍
10 8 15  レッドアヴァンティ 牡 6 ルメート  55  1.09.0 34.4 11 500 (美)尾関知人
11 5 10 $ジャングロ         牡 6 中井裕二  57  1.09.2 34.6 15 482 (栗)森秀行
12 3  6  ダノンタッチダウン セ 5 吉村誠之  56  1.09.2 34.8 13 538 (美)堀宣行
13 4  7  クファシル         牡 5 松山弘平  55  1.09.5 35.7  6 502 (栗)池添学
14 1  1  ペアポルックス     牡 4 岩田康誠  57  1.09.9 36.3  3 480 (栗)梅田智之
15 3  5  セントメモリーズ   牝 4 石川裕紀  53  1.10.0 35.0  7 492 (美)斎藤誠
16 4  8  シロン             牝 6 田口貫太  53  1.10.4 37.0 12 534 (栗)小栗実
外 8 16 $ソンシ             牡 4 川田将雅 57.5 ------ ---- -- 502 (栗)中内田充
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LAP :11.8-10.6-10.7-11.1-11.8-12.2
通過:33.1-44.2-56.0-68.2  上り:68.2-56.4-45.8-35.1  平均:1F:11.37 / 3F:34.10
単勝   11 \2740 
複勝   11 \690 / 14 \820 / 9 \310 
枠連   6-7 \4550 (18) 
馬連   11-14 \23090 (49) 
ワイド 11-14 \6270 (49)/ 09-11 \2340 (29)/ 09-14 \2840 (34) 
馬単   11-14 \47190 (103) 
3連複 09-11-14 \40080 (116/560) 
3連単 11-14-09 \325810 (819/3360) 

エイシンフェンサーは6枠11番から7番手の外につけ、メンバー3位の34.0秒で差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分8秒2(稍重)。ピューロマジックが逃げて前半3F33.1秒のハイペース。上がりは35.1秒、ラップは11.1−11.8−12.2秒。直線の短い内回りコースで中団より前につけた馬で決着。

エイシンフェンサーは7番手の外から差し切って9番人気で重賞初制覇。川又騎手が追うと一瞬でギアチェンジして伸びている。これぞ人馬一体か。前走カーバンクルSは11番人気の低評価を覆し、3番手から抜け出して1分7秒4で優勝。今回はハンデ2キロ増の55キロを克服した。川又騎手も重賞初制覇。次走は高松宮記念でG1獲りを目指すことになりそうだ。

グランテストは7枠14番から5番手につけ、メンバー8位タイの34.6秒で上がって0.3秒差の2着。外枠から外を回って好位につけたが、最後までしぶとく伸びて10番人気で激走した。前走淀短距離Sはソンシに0.4秒差の3着。ソンシが直前で除外され、レースレベルが下がったこともあるか。これで京都芝1200mは[2−2−0−2]。コースも合うのだろう。

ウインカーネリアンは3番手からメンバー11位タイの35.0秒で上がって0.4秒差の3着。直線でジリジリ伸びてきたが、稍重の馬場で59キロを背負っていたこともあるのだろう。ここにきて風格が備わって崩れにくくなっている。今年の重賞で三浦騎手は[0−0−3−1]。3着が多い点に注意したい。

カピリナは9番手の外からメンバー4位の34.3秒で上がって0.4秒差の4着。2、3勝Cを連勝して重賞初挑戦で4着ならある程度メドは立った。戸崎騎手は18年以降の芝1200m重賞[0−0−0−14]。デビュー以降関西圏の芝1200m重賞[0−1−0−12]。データ的にほとんど来ない条件だった。

ピューロマジックは前半3F33.1秒のハイペースで逃げ、直線で失速して0.6秒差の9着。休み明けで56.5キロを背負い、稍重でハイペースで飛ばしては厳しかった。坂井騎手は昨年12月以降の芝重賞[0−1−0−8]で1連対のみ。人気になりやすいが、特に差し追い込み馬ではほとんど勝たないので注意したい。



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