毎日杯
2025/3/29 阪神競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[2−4−3−1]で6連対。単勝1倍台は[1−2−0−0]、2倍台は[1−2−1−1]、3倍以上は[0−0−2−0]。信頼度は単勝オッズに比例する。2番人気は[3−3−1−3]で6連対、3番人気は[1−1−1−7]で2連対。連対馬18頭が5番人気以内、残る2頭は7、9番人気。過去5年の馬連は3倍、2倍、253倍、36倍、13倍。22年は4−9番人気で万馬券が飛び出した。

連対馬16頭が前走4着以内。5着以下から連対した4頭は前走重賞5〜6着、そのうち3頭が2走前に連対していた。過去7年の連対馬14頭のうち13頭が前走3着以内。前走好走した馬を重視。今年は該当馬がいない。6番人気以下で3着以内に入った4頭のうち3頭は毎日杯または前走のどちらかで外国人騎手が騎乗。7、9番人気で2着は関東馬、6、7番人気で3着は関西馬。6〜9番人気を2、3着に絡めるのが妙味。

リラエンブレムは新馬、シンザン記念を最速上がりで2連勝。前走シンザン記念は8番手から最速の35.1秒で差し切って1分34秒6で圧勝。サウジアラビアRCを勝ち、朝日杯FSで5着に入った2着アルテヴェローチェに2馬身半差をつけた。前半5Fは58.8秒、ラスト3Fは12.1−11.9−11.8秒で尻上がり。キャリア1戦で素質と能力の高さを示した。武幸厩舎のキズナ産駒。今後のローテーションは不明だが、勝ってクラシックに名乗りを上げるか。過去10年の毎日杯で浜中騎手は[0−0−0−5](6番人気以下)。

ファンダムは中山芝1600mの新馬、ジュニアCを先行抜け出しで2連勝。新馬戦は3番手から4位の33.4秒で上がって1分32秒8(全面野芝の開幕週)のレコードで優勝。前走ジュニアCは4番手から押し上げ、2位タイの34.2秒で上がって1分33秒5で優勝。0.1秒差の2着モンドデラモーレはファルコンSで2着に入った。辻厩舎のサートゥルナーリア産駒でグランデマーレ、アーデントの半弟。昨年以降の重賞で北村宏騎手は[0−1−2−24]で2着は桜花賞アスコリピチェーノ。辻厩舎は重賞初制覇が懸かる。

京成杯4着馬キングノジョー、共同通信杯4着馬ネブラディスク、弥生賞6着馬アスクシュタイン、前走1勝C3着のエコロディノス、ベゴニア賞3着馬ガルダイアなど。キングノジョーは前走京成杯で3番手から早めに先頭に立ったが、最後に甘くなって0.2秒差の4着。新馬戦とは違う前半5F58.3秒の速い流れだった。ジャスティンパレスの半弟。ルメール騎手から坂井騎手に乗り替わる。ネブラディスクは前走共同通信杯で5番手から4位の34.0秒で上がって0.6秒差の4着。福永厩舎のドゥラメンテ産駒でリスグラシューの半弟。武豊騎手と福永調教師のコンビでダービーに行けるといいですね。



調教診断

★ファンダム
南Wで3頭併せで馬なりのまま相手を突き放した。前向きさがあり、スピードの乗りがいい。1週前に南Wで3頭併せで馬なりのまま先着。2連勝のデキをキープ。

★キングノジョー
南Wで2頭併せで強めに追って併入。回転の速いフットワークでラスト11.2秒。1週前に南Wで2頭併せで好タイムで先着。3週連続併せ馬で仕上げられた。

★リラエンブレム
栗坂で2頭併せで馬なりのまま先着。回転の速いフットワークで余力十分。1週前に栗CWで2頭併せで強めに追って相手を突き放した。2連勝のデキをキープ。

★エコロディノス
栗坂で馬なり調教。前向きさがあり、しっかりとした脚捌きでしぶとく伸びた。1週前に栗CWで2頭併せで一杯に追って先着。間隔空いたが、仕上げられた。

★アスクシュタイン
栗CWで馬なり調教。しなやかなフットワークで余力十分にラスト11.1秒。前走弥生賞を使って中2週になるが、動き、気配が良くなり、デキは上向き。


レース回顧

2025年 3月29日(土) 2回阪神1日  天候: 曇   馬場状態: 良 
11R  第72回毎日杯
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指)  芝 1800m・外   10頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7  7  ファンダム         牡 3 北村宏司  57  1.45.9 32.5  2 470 (美)辻哲英
2 3  3  ガルダイア         牡 3 藤岡佑介  57  1.46.1 33.5  7 478 (美)国枝栄
3 5  5  ネブラディスク     牡 3 武豊      57  1.46.2 33.1  5 434 (栗)福永祐一
4 4  4  アスクシュタイン   牡 3 川田将雅  57  1.46.5 33.7  4 498 (栗)藤原英昭
5 6  6  エコロディノス     牡 3 岩田望来  57  1.46.7 34.0  6 464 (栗)大久保龍
6 2  2  ウォータークラーク 牡 3 幸英明    57  1.46.7 33.9  8 468 (栗)石橋守
7 7  8  リラエンブレム     牡 3 浜中俊    57  1.46.7 33.7  1 480 (栗)武幸四郎
8 1  1  キングノジョー     牡 3 坂井瑠星  57  1.47.0 33.9  3 440 (美)田中博康
9 8  9  セルズパワー       牡 3 M.デム  57  1.47.1 33.8  9 464 (栗)牧田和弥
外 8 10  ヴォラヴィア       牡 3 団野大成  57  ------ ---- -- 450 (栗)杉山佳明
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LAP :12.6-10.7-11.9-12.7-12.6-12.1-11.2-10.8-11.3
通過:35.2-47.9-60.5-72.6  上り:70.7-58.0-45.4-33.3  平均:1F:11.77 / 3F:35.30
単勝   7 \450 
複勝   7 \190 / 3 \590 / 5 \290 
枠連   3-7 \2750 (9) 
馬連   03-07 \6610 (19) 
ワイド 03-07 \1470 (19)/ 05-07 \790 (10)/ 03-05 \2500 (24) 
馬単   07-03 \9830 (32) 
3連複 03-05-07 \14420 (42/84) 
3連単 07-03-05 \72780 (194/504) 

ファンダムは出た後に控えて後方を進み、直線で外からメンバー最速の32.5秒で豪快に差し切ってレースを制した。勝ちタイムは1分45秒9。ガルダリアが逃げて前半3F35.2秒、5F60.5秒の緩い流れ。上がりは33.3秒、ラップは11.2−10.8−11.3秒。この日は内を通って前に行った馬が残るレースが多く、毎日杯は流れが緩んで2着に逃げた馬が粘ったように前残りにレースになったが、一頭だけ次元が違う末脚を繰り出した馬がいた。勝ちタイムは同日の君子蘭賞より0.1秒遅い点は考慮しておきたい。

ファンダムは新馬戦、ジュニアCで先行して抜け出すレースをしていたが、後方から豪快に差し切って3戦3勝で重賞初制覇を飾った。2位を0.6秒上回る末脚は強烈。こういうインパクトのあるレースをした馬はG1で勝ち負けすることが多い。キャロットFで3600万円で募集されたサートゥルナーリア産駒で母の父はジャスタウェイ。サートゥルナーリア産駒はJRA重賞初制覇になった。毎日杯を1分43秒9のレコードで制したシャフリヤールは距離を克服してダービーを制している。次走ダービーに使ってくるか。

ガルダイアは前半5F60.5秒で逃げ、メンバー3位の33.5秒で上がって0.2秒差で2着。ハナを切って中盤に12.7−12.6秒に落とし、ラスト3F11.2−10.8−11.5秒でまとめて粘り込んだ。スローになった東京芝1800mの新馬戦を途中から先頭に立ち、最速タイの33.8秒で上がって勝ったが、ラスト3Fは11.7−11.0−11.1秒だった。腹目が細い点は気になるが、現時点では緩い流れで上がりをまとめて粘り込むレースが合っている。アエロリットの半弟。馬体がパンとすればもっと走れる。

ネブラディスクは少し出遅れて7番手を進み、メンバー2位の33.1秒で上がって0.3秒差の3着。道中頭を上げて折り合いを欠いていたが、武豊騎手が上手くなだめ、大外をブン回さずに馬群に突っ込んで持ってきた。前走東京に輸送して6キロ減っていたが、さらに8キロ減って少し細くなっていた。リスグラシューの半弟。素質はあるが、本格化はまだ先になりそうだ。

リラエンブレムは5番手の外につけ、メンバー4位タイの33.7秒で上がって0.8秒差の7着。仕上がりは良さそうだったが、上がり勝負で切れる脚を使えなかった。新馬戦、シンザン記念は前半5F59.1秒、59.5秒、レースの上がりは34.9秒、35.8秒。最速上がりで2連勝したが、流れが緩んで上がりの速いレースは合わないようだ。



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