レパードS
2025/8/10 新潟競馬場 ダ1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[3−3−1−3]で6連対。単勝1倍台は[0−0−1−0]、2倍台は[3−1−0−1]、3倍台は[0−2−0−2]で単勝2倍台しか連対がない。2番人気は[1−1−1−7]、3番人気は[0−2−0−8]で各2連対。6〜9番人気は2連対、10番人気以下は6連対。過去5年の馬連は50倍、52倍、36倍、37倍、77倍で全て中穴決着。人気馬に人気薄を絡めて中穴を狙うのが妙味。

関東馬は[6−2−4−48]、関西馬は[4−8−6−69]。関東馬は3番人気以内[3−2−1−7]だが、4〜6番人気は[0−0−1−6]。中途半端に人気になる関東馬は不振。関西馬は5番人気以内[3−4−1−24]で7連対。連対馬10頭がダートで3勝以上、18頭がダートで2勝以上で複勝率50%以上。連対馬8頭がダートで4着以下が1回以下、7頭が2回だった。ダートで崩れが少ない馬に注目したい。

ジャナドリアはデビューからダ1800mを使われ[3−0−1−0]で新馬、1勝C、雲取賞(G3)を3連勝。雲取賞は5番手から抜け出して1分55秒8で優勝。前走羽田盃(重)は2番手につけたが、直線で一杯になって2.2秒差の3着。勝ったナチュラルライズに離されたが、最後までしぶとく伸びていた。武井厩舎のゴールドドリーム産駒でコンシリエーレの半弟。ルメール騎手からテン乗りの戸崎騎手に乗り替わる。

ルグランヴァンはダート[3−2−0−1]で東京ダ1600mの1、2勝Cを2連勝中。1勝Cは3番手から3位の36.1秒で抜け出して1分35秒5(不良)で優勝。前走2勝Cは3番手から最速の35.4秒で抜け出して1分34秒4(重)で2馬身差で圧勝。2着スペイドアンは次走2勝Cを1番人気で制した。高木厩舎のルヴァンスレーヴ産駒でカラフルキューブの半弟。稍重以上では[2−1−0−0]で道悪はプラス。

弥生賞2着馬で初ダートのヴィンセンシオ、1、2勝Cを連勝したロードラビリンス、UAEダービ−3着馬ドンインザムード、未勝利、1勝Cを連勝したピカピカサンダー、前走1勝Cを勝ったトリポリタニア、青竜S勝ち馬ポールセン、同3着馬サノノワンダー、鳳雛S勝ち馬ハグなど伏兵は数多い。ヴィンセンシオは新馬、葉牡丹賞を連勝し、弥生賞で逃げて2着。前走皐月賞はイレ込んで後方から追い込んで0.9秒差の9着。森厩舎のリアルスティール産駒で祖母にシーザリオ。初ダートでルメール騎手。輸送してイレ込まなければ。

ロードラビリンスはダ1800m[3−2−0−2]で1勝C、加古川特別(2勝)を2連勝。前走ハナ差2着のメイショウズイウンはユニコーンS3着馬で次走2勝Cを制した。川田騎手が3戦連続で騎乗する。ドンインザムードはダート[2−0−2−2]でヒヤシンスSとUAEダービーで3着がある。今野厩舎のアジアエクスプレス産駒でハギノリュクスの半弟。叩き2戦目でどこまで変わるか。ピカピカサンダーは前走東京ダ2100mの1勝Cを2番手から抜け出して2分9秒1(稍重)で4馬身差で圧勝。三浦騎手が3戦連続で騎乗する。


調教診断

★ルグランヴァン
美坂で馬なり調教。活気があり軽快なフットワークで余力十分。1週前に南Wで3頭併せで馬なりのままラスト11.6秒で併入。使いながら仕上げが進んでいる。

★ロードラビリンス
栗坂で軽く仕掛けられた。全体時計は遅いが、大きなストライドで動いている。1週前に栗坂で一杯に追って相手を突き放した。2連勝したデキをがっちりキープ。

★トリポリタニア
栗坂で2頭併せで馬なりのまま併入。軽い走りで余力十分。1週前に栗CWでラスト2F11.6−11.3秒を出し、日曜にも追っている。前走のデキをキープ。

★ジャナドリア
新潟ダで軽く仕掛けられた。首を使って軽快なフットワークで最後まで集中して走っていた。1週前に新潟ダで強めに追ってラスト11.6秒。一連のデキをキープ。

★ヴィンセンシオ
美坂で3頭併せで馬なりのまま先着。しっかりとした脚捌きで最後まで余力十分。1週前に南Wで一杯に追ってラスト11.9秒。久々になるが、まずまず仕上がる。

次点(上位5頭に入らなかった馬)
☆ドンインザムード
☆ハグ


レース回顧

2025年 8月10日(日) 2回新潟6日  天候: 雨   馬場状態:不良
7R  第17回レパードS
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定)  ダート 1800m   15頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 1  1  ドンインザムード   牡 3 松山弘平  57  1.50.5 36.8  5 522 (栗)今野貞一
2 2  2  ルヴァンユニベール 牡 3 内田博幸  57  1.50.6 36.7 12 560 (栗)北出成人
3 6 11  ヒルノハンブルク   牡 3 石橋脩    57  1.50.6 36.9 11 468 (栗)武英智
4 8 15 *ハグ               牡 3 高杉吏麒  57  1.51.1 37.2 10 508 (栗)藤岡健一
5 5  8  サノノワンダー     牡 3 大野拓弥  57  1.51.1 36.4  9 520 (美)栗田徹
6 4  6  ジャナドリア       牡 3 戸崎圭太  57  1.51.4 37.8  6 526 (美)武井亮
7 6 10  ヴィンセンシオ     牡 3 ルメール  57  1.51.5 37.0  1 514 (美)森一誠
8 4  7  チュウジョウ       牡 3 丸山元気  57  1.51.7 37.3 14 510 (栗)杉山佳明
9 8 14  ニューファウンド   セ 3 石川裕紀  57  1.51.9 37.4 15 504 (美)相沢郁
10 5  9  ロードラビリンス   牡 3 川田将雅  57  1.52.0 37.9  3 484 (栗)松下武士
11 2  3  タガノマカシヤ     牡 3 菊沢一樹  57  1.52.3 38.2 13 506 (栗)中村直也
12 7 12  トリポリタニア     牡 3 岩田康誠  57  1.52.4 37.9  4 476 (栗)上村洋行
13 3  5 $シンビリーブ       牡 3 菅原明良  57  1.52.5 37.7  8 520 (栗)森秀行
14 7 13  ルグランヴァン     牡 3 原優介    57  1.52.8 38.6  2 488 (美)高木登
15 3  4 $ポールセン         牡 3 斎藤新    57  1.53.6 39.7  7 476 (美)斎藤誠
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LAP :12.4-10.9-12.5-12.9-12.6-12.3-12.7-12.2-12.0
通過:35.8-48.7-61.3-73.6  上り:74.7-61.8-49.2-36.9  平均:1F:12.28 / 3F:36.83
単勝   1 \890 
複勝   1 \360 / 2 \840 / 11 \820 
枠連   1-2 \7830 (28) 
馬連   01-02 \13320 (44) 
ワイド 01-02 \3600 (45)/ 01-11 \4170 (50)/ 02-11 \9710 (81) 
馬単   01-02 \19930 (72) 
3連複 01-02-11 \100940 (260/455) 
3連単 01-02-11 \448110 (1261/2730) 

ドンインザムードは1枠1番から内ラチ沿いの3番手につけ、向こう正面で外に出すとメンバー3位の36.8秒で抜け出してレースを制した。勝ちタイムは1分50秒5(不良)。シャナドリアが逃げて前半5F61.3秒、上がりは36.9秒、ラップは12.7−12.2−12.0秒で尻上がり。不良馬場で流れが緩んで3コーナーで4番手以内につけた馬で決着した。ドンインザムードは泥を被らないように向こう正面で外に出し、直線で抜け出して快勝。前走阪神2勝Cは6着に終わったが、得意の左回りで巻き返し5番人気で重賞初制覇を飾った。ヒヤシンスSでルクソールカフェに0.4秒差の3着、UAEダービーでアドマイヤデイトナに0.4秒差の3着に入った馬。タフなレースの経験が不良馬場のタフなレースで生かせたか。ジャパンダートクラシックは大井で右回り、JBCクラシックは船橋、チャンピオンズCは中京で左回り。今後の馬体の成長次第で陣営が判断するのだろう。

ルヴァンユニベールは2枠2番から7番手の内につけ、勝負どころで4番手に押し上げるとメンバー2位の36.7秒で上がって0.1秒差の2着。前走2勝Cで2着に負けた馬が12番人気で激走した。ここまで悪い馬場の経験はなかったが、内田博騎手が内枠を生かしてロスなく進めて持ってきた。内田博騎手はダートでズブさのある500キロ以上の大型馬を動かすのが上手く、人気薄で穴をあけることが多い。デビューから騎乗した高倉騎手から内田博騎手に乗り替わってパフォーマンスを引き上げた。ホッコータルマエ産駒で距離をこなすタイプ。ジャパンダートクラシックに使ってくるか。

ヒルノハンブルクは6枠11番から2番手につけ、メンバー4位の36.9秒で上がって0.1秒差の3着。直線で石橋脩騎手が目一杯に追ったが、ルヴァンユニベールとの叩き合いでハナ差敗れた。阪神の1勝Cを大外一気で勝ったが、前走ユニコーンSは2番手から早めに先頭に立ってカナルビーグルに0.8秒差の5着。前走強いメンバーを相手に先行したことが今回に繋がったか。外枠からスタートを決めて2番手につけられたことも大きかった。新種牡馬ナダル産駒。クレーキング、メモリアカフェなどダートで走る馬を出している。

ハグは大外15番枠から3、4番手につけ、メンバー6位の37.2秒で上がって0.6秒差の4着。前の3頭に離されたが、最後までしぶとく伸びていた。2コーナーで泥を被って行きっぷりが悪くなり、そこで離されたことが堪えた。前につけてしぶとい脚を使うタイプ。こういう馬は人気薄で激走が多いので注意したい。

サノノワンダーは後方2番手からメンバー最速の36.4秒で追い込んで0.6秒差の5着。大外から切れる脚を使ったが、不良馬場でラスト3Fが尻上がりラップになったレースで位置取りが後ろ過ぎた。これまで10戦して9戦が上がり3位以内。[1−1−3−0]の東京ダ1600mで見直したい。

ジャナドリアは前半5F61.3秒で逃げ、メンバー10位の37.8秒で上がって0.9秒差の6着。好スタートから楽にハナを切ったが直線で一杯になった。前走重馬場の羽田盃で3着に入ったが、勝ち馬には2.2秒離されていた。良馬場のダートでは3戦3勝。良馬場で時計の掛かるダートで見直せる可能性がある。

ヴィンセンシオはスタートで躓いて11番手を進み、メンバー5位の37.0秒で上がって1.0秒差の7着。4コーナーから直線で外に出して伸びてきたが、結果的に前残りのレースになり位置取りが後ろ過ぎた。ダートの走りは悪くないため、スタートを決めて先行すれば一変してもおかしくない。

ロードラビリンスは7番手からメンバー11位タイの37.9秒で上がって1.5秒差の10着。ダ1800mの1、2勝Cを連勝して川田騎手で3番人気に支持されたが、直線で全く伸びなかった。川田騎手は不良馬場が影響したとコメント。不良馬場の中京ダ1800mで圧勝しているのだが・・・。

ルグランヴァンは5番手の外から徐々に位置取りが悪くなり、直線で全く伸びず2.3秒差の14着。東京ダ1600mの不良、重の1、2勝Cを連勝して2番人気に支持されたが、流れに乗れず外々を回って位置取りが悪くなって惨敗した。大きな不利はなかったが、泥を被って馬が嫌気を出したのではないか。



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