デイリー杯2歳S
2025/11/15 京都競馬場 芝1600m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−2−1−2]で7連対。過去5年は[5−1−0−0]で単勝オッズに関係なく堅実。2番人気は[2−2−1−5]で4連対、3番人気は[2−1−1−6]で3連対。連対馬16頭が5番人気以内、残る4頭は6、7、8、8番人気。過去5年の馬連は2倍、3倍、13倍、42倍、3倍。19年は3−7番人気で万馬券が出たが、近年は荒れても中穴止まり。少頭数で人気馬同士の決着が多い。

連対馬19頭が前走1着。新馬、未勝利戦を勝った馬が14連対。初勝利直後でも通用している。前走2〜5着は[0−0−4−13]で3着が多い。前走6着以下は[0−1−0−16]で1連対のみ。前走新馬戦、未勝利戦勝ち馬は前走2番人気以内なら[4−3−1−8]、[2−2−3−11]、デイリー杯2歳Sで5番人気以内なら[4−3−1−6]、[3−0−3−6]。新馬、未勝利戦勝ち馬は前走人気だった馬に注目。

カヴァレリッツォは中京芝1600mの新馬戦を8番手から最速の34.0秒で差し切って1分34秒2で5馬身差で圧勝。レースのラスト3Fは12.0−11.5−11.1秒で尻上がり。直線で外に出せず内に切れ込むと唸るような手応えで伸びてきたが、北村友騎手は最後まで鞭を入れていなかった。シルクHCで4500万円で募集された吉岡厩舎のサートゥルナーリア産駒で近親にサトノレイナスがいる。北村友騎手からCデムーロ騎手に乗り替わる。今年の芝重賞でCデムーロ騎手は[1−1−0−0]で連対率100%。

アドマイヤクワッズは東京芝1600mの新馬戦を9番手から最速の33.3秒で差し切って1分34秒1で優勝。レースのラスト3Fは11.5−11.3−11.2秒で尻上がり。セレクトセール7260万円の友道厩舎のリアルスティール産駒。友道厩舎はデビュー戦でもかなり入念に乗り込んで好タイムを出して仕上げてきていた。強烈な末脚で差し切ったが、瞬発力で勝負するタイプではなく自在に動けそうな馬。今年の芝1600m重賞で坂井騎手は[2−0−0−11]。ただし京都芝重賞は[0−0−0−9]で3着以内がない。

新馬、中京2歳Sを連勝したキャンディード、函館2歳S勝ち馬エイシンディード、サウジアラビアRC2着馬ガリレア、中京2歳S3着馬マイケルバローズ、阪神芝1600mの新馬戦を圧勝したグッドピース、阪神芝1600mの新馬戦を勝ったアイガーリーなど。キャンディードは中京2歳S(G3)を8番手から最速の33.9秒で差し切って1分19秒4のレコードで優勝。今年の芝1600m重賞で北村友騎手は[0−0−0−11]。今年の日本ダービーを2勝(1勝はドラマ・ロイヤルファミリー)した騎手が本領発揮か(笑)

ガリレアはサウジアラビアRCで1枠1番から内ラチ沿いの3番手につけ、3位の34.0秒で上がって0.3秒差の2着。新馬戦、未勝利戦は1分37秒台の遅いタイムだったが、一気に時計を詰めて7番人気で激走した。2歳重賞はこのパターンで激走する馬が多い。今年の重賞で杉原騎手は7番人気以内なら[2−2−1−4]。グッドピースは新馬戦を4番手から最速の33.2秒で差し切って1分35秒1で2馬身半差で圧勝。高野厩舎のキングマン産駒。近親のジャンダルムはデイリー杯2歳Sを勝っている。

アイガーリーは新馬戦を前半5F62.8秒で逃げて1分36秒5で優勝。今年の重賞で武豊騎手は逃げたときは[1−2−0−4]で宝塚記念をメイショウタバルが勝ち、スプリンターズSでジューンブレアが2着、秋華賞でエリカエクスプレスが2着。天皇賞(秋)でメイショウタバルは前半5F62.0秒の超スローで逃げたが、2番手につけた岩田康騎手(ホウオウビスケッツ)でもあの乗り方。みんな○島にはなりたくないか。あれを見ちゃうと今回の若手は誰も競りかけないか。武豊騎手はあまのじゃく的な乗り方があり、しかも出遅れも掛かることもあるためペースは読めない。8頭立て。


調教診断

★アドマイヤクワッズ
栗坂で軽く仕掛けられた。力強い脚捌きでスジ力が強そうな馬。1週前に栗CWで2頭併せで強めに追ってラスト11.2秒で先着。心肺機能が高そうな馬。動き、気配目立つ。

通常は5頭取り上げますが、動きを見ると取り上げられるのは1頭のみでした。

次点
☆グッドピース
☆キャンディード
☆カヴァレリッツォ
☆マイケルバローズ


レース回顧

2025年11月15日(土) 4回京都3日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第60回デイリー杯2歳S
2歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 1600m・外   8頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 6  6  アドマイヤクワッズ 牡 2 坂井瑠星  56  1.33.1 34.0  1 478 (栗)友道康夫
2 7  7  カヴァレリッツォ   牡 2 C.デム  56  1.33.1 34.3  2 478 (栗)吉岡辰弥
3 4  4  アイガーリー       牡 2 武豊      56  1.34.0 35.2  7 438 (栗)秋山真一
4 1  1  エイシンディード   牡 2 高杉吏麒  56  1.34.2 35.6  6 450 (栗)大久保龍
5 2  2  マイケルバローズ   牡 2 岩田望来  56  1.34.5 35.6  8 496 (栗)上村洋行
6 8  8 $グッドピース       牡 2 西村淳也  56  1.34.8 35.9  4 466 (栗)高野友和
7 3  3  ガリレア           牡 2 杉原誠人  56  1.34.8 36.1  5 438 (美)清水英克
8 5  5  キャンディード     牡 2 北村友一  56  1.35.0 35.8  3 490 (栗)松下武士
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LAP :12.3-10.9-11.3-12.0-12.1-12.1-11.2-11.2
通過:34.5-46.5-58.6-70.7  上り:69.9-58.6-46.6-34.5  平均:1F:11.64 / 3F:34.91
単勝   6 \260 
複勝   6 \120 / 7 \120 / 4 \350 
馬連   06-07 \360 (1) 
ワイド 06-07 \190 (1)/ 04-06 \1190 (18)/ 04-07 \1030 (15) 
馬単   06-07 \660 (1) 
3連複 04-06-07 \3230 (12/56) 
3連単 06-07-04 \11210 (40/336) 

アドマイヤクワッズは最後方を進み、内から少し押し上げて直線に向くとメンバー最速の34.0秒でカヴァレリッツォとの激しい叩き合いを頭差で制した。勝ちタイム1分33秒1はレコード。エイシンディードが逃げて前半3F34.5秒、5F58.6秒。上がりは34.5秒、ラップは12.1−11.2−11.2秒で尻上がり&持続ラップ。3着に5馬身差をつけており、2頭の力が抜けていた。

アドマイヤクワッズは最後方からカヴァレリッツォを見ながら進め、直線で荒れた内から交わして優勝。東京芝1600mの新馬戦を尻上がりラップで勝った馬が1番人気で重賞初制覇を飾った。相馬眼的にスジ力が強く、心肺機能も高そうな馬。最終調教の動き、気配も良かったが、パドックでは落ち着きがあり馬体、気配とも目立っていた。次走は朝日杯FSに向かう予定。サウジアラビアRCを勝ったエコロアルバとの対決が楽しみだ。

カヴァレリッツォは後方から内に入れて3番手を進み、メンバー2位の34.3秒で上がって頭差の2着。道中行きたがっていたが、Cデムーロ騎手が上手くなだめていた。直線では最後に外に寄れていた。Cデムーロ騎手は精神的な成長が必要とコメント。中京の新馬戦で内から一気に抜け出して圧勝したのはダテではなく、末脚の威力と能力を示した。サートゥルナーリア産駒で近親にサトノレイナス。完成度は高くないが素質は高い。

アイガーリーは4番手の外を進み、4コーナーで2番手に押し上げ、メンバー3位の35.2秒で上がって0.9秒差の3着。最後に逃げたエイシンディードを交わして3着に上がって7番人気で激走した。新馬戦の走破タイムを2.5秒詰めている。秋山厩舎のモズアスコット産駒。華奢な馬体がどこまで成長してくるか。

キャンディードは後方からメンバー6位の35.8秒で上がって最下位の8着。前走中京2歳Sを1分19秒4のレコードで勝ち、3番人気に支持されたが、後方のまま全く見せ場がなかった。前走の走りを考えると考えられない凡走だが、鼻出血を発症していたことが判明。出走制限で12月15日までは出走できない。



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