東スポ杯2歳S
2025/11/24 東京競馬場 芝1800m

レース展望

過去10年で1番人気は[5−0−2−3]で5連対。関東馬[1−0−1−2]、関西馬[4−0−1−1]で関東馬は取りこぼしが多い。。2番人気は[1−4−2−3]で5連対、3番人気は[0−1−3−6]で1連対。連対馬17頭が5番人気以内、残る3頭は7、8、8番人気。過去5年の馬連は3倍、13倍、12倍、24倍、94倍、6倍。東京芝1800mは紛れが少ない。人気馬同士で10倍前後の決着が多い。

連対馬17頭が前走1着、全馬が前走3着以内。前走人気で勝った馬が連勝することが多い。前走2、3着から連対した3頭は前走OP以上だった。前走4着以下は[0−0−0−11]で3着以内がない。前走新馬戦は[5−5−5−26]で10連対。素質があればキャリアは問われない。過去6年のうち5年で前走芝1800mの新馬戦を最速上がりで勝った馬が勝っている。前走未勝利戦は[0−3−1−18]で未勝利。

ダノンヒストリーは東京芝1800mの新馬戦を前半5F59.8秒で逃げ、2位の34.8秒で後続を突き放し1分46秒8で2馬身半差で圧勝。セレクトセールで4億2900万円で取り引きされた堀厩舎のエピファネイア産駒。半兄ダノンベルーガ、半姉ボンドガールは新馬戦を勝った直後に重賞で連対している。過去10年で前走逃げて勝った馬は[0−2−0−12]だが、1番人気はいない。2戦連続でレーン騎手が騎乗する。

ゾロアストロは新潟芝1800mの未勝利戦を2番手から最速の32.9秒で抜け出して1分47秒4で2馬身半差で圧勝。2着ジーネキングは次走札幌2歳Sで2着に入った。前走サウジアラビアRCは後方から2位の33.8秒で上がって0.3秒差の3着。直線で追っても反応が鈍かったが、ラスト1Fでエンジンが掛かるとしぶとく伸びてきた。デビューから3戦ともルメール騎手で1番人気。今回はマーカンド騎手が騎乗する。

中山芝2000mの未勝利戦を圧勝したコッツォリーノ、中京芝2000mの未勝利戦を圧勝したローベルクランツ、中山芝1800mの新馬戦を圧勝したライヒスアドラー、阪神芝1800mの未勝利戦を勝ったサレジオ、中山芝1800mの未勝利戦を勝ったパントルナイーフ、京都芝1800mの新馬戦を勝ったテルヒコウ、萩S3着馬ストームサンダー、サウジアラビアRC5着馬チュウワカーネギーなど伏兵は数多い。

ローベルクランツは中京芝2000mの未勝利戦を7番手から押し上げ、最速の33.9秒で差し切り2分00秒7で3馬身差で圧勝。小林真厩舎のサトノダイヤモンド産駒。過去10年で松山騎手は[0−1−1−1]。コッツォリーノは中山芝2000mの未勝利戦を前半5F62.1秒で逃げ、最速タイの33.9秒で上がり2分00秒7で2馬身半差で圧勝。過去10年で横山典騎手は[0−0−0−4]。初の左回りがどう出るか。差すレースもできるタイプ。過去10年で前走芝2000m組は[0−5−2−20]で2着が多い。


調教診断

★コッツォリーノ
南Wで馬なり調教。大外を回ってキビキビとしたフットワークで最後まで余力十分。1週前に南Wで強めに追ってラスト11.5秒。使いながら仕上げが進んでいる。

★パントルナイーフ
南Wで3頭併せで強めに追われた。少し遅れたが、ラスト11.2秒で動いている。1週前に南Wで2頭併せでラスト11.4秒で併入。使いながら少しずつ良化。

★ローベルクランツ
栗坂で馬なり調教。キビキビとしたフットワークで余力十分。1週前に栗CWで2頭併せで馬なりのままラスト11.2秒で併入。久々も前走勝ったデキをキープ。

★チュウワカーネギー
栗CWで2頭併せで馬なりのまま先着。終始手応えが良く、楽々とラスト11.8秒。1週前に栗CWで2頭併せで馬なりのままラスト11.6秒。叩いて若干良化。

★ダノンヒストリー
南Wで2頭併せで強めに追われた。少し遅れたがラスト11.3秒で走っている。1週前に南Wで2頭併せで一杯に追って併入。少しズブいが、前走のデキをキープ。

ライヒスアドラーは調教VTRなし。


レース回顧

2025年11月24日(月) 5回東京6日  天候: 晴   馬場状態: 良 
11R  第30回東京スポーツ杯2歳S
2歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定)  芝 1800m   12頭立
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着枠 馬  馬名               性齢 騎手     斤量 タイム  3F  人体重     廐舎
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1 7 10  パントルナイーフ   牡 2 ルメール  56  1.46.0 32.9  3 512 (美)木村哲也
2 6  8  ゾロアストロ       牡 2 マーカン  56  1.46.0 32.7  5 468 (美)宮田敬介
3 4  4  ライヒスアドラー   牡 2 佐々木大  56  1.46.2 32.9  2 512 (美)上原佑紀
4 2  2  テルヒコウ         牡 2 坂井瑠星  56  1.46.4 33.9  7 486 (栗)矢作芳人
5 1  1  ラストスマイル     牡 2 杉原誠人  56  1.46.5 33.5 10 512 (美)本間忍
6 5  6  サレジオ           牡 2 プーシャ  56  1.46.6 33.8  6 510 (美)田中博康
7 7  9  ダノンヒストリー   牡 2 レーン    56  1.47.0 33.5  1 492 (美)堀宣行
8 5  5  ローベルクランツ   牡 2 松山弘平  56  1.47.0 33.8  4 484 (栗)小林真也
9 6  7  チュウワカーネギー 牡 2 北村友一  56  1.47.1 34.4  9 522 (栗)大久保龍
10 8 12  コッツォリーノ     牡 2 横山典弘  56  1.47.5 33.0  8 452 (美)池上昌和
11 3  3  リネンタイリン     牡 2 内田博幸  56  1.47.7 34.4 12 472 (美)南田美知
12 8 11  ストームサンダー   牡 2 戸崎圭太  56  1.48.7 34.8 11 458 (栗)安達昭夫
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LAP :12.6-11.1-12.2-12.6-12.5-11.5-11.0-11.2-11.3
通過:35.9-48.5-61.0-72.5  上り:70.1-57.5-45.0-33.5  平均:1F:11.78 / 3F:35.33
単勝   10 \730 
複勝   10 \190 / 8 \230 / 4 \170 
枠連   6-7 \640 (3) 
馬連   08-10 \2960 (11) 
ワイド 08-10 \830 (9)/ 04-10 \640 (5)/ 04-08 \740 (8) 
馬単   10-08 \5690 (22) 
3連複 04-08-10 \4610 (15/220) 
3連単 10-08-04 \33610 (120/1320) 

パントルナイーフは道中7番手を進み、4コーナーで4番手に押し上げるとメンバー2位タイの32.9秒で上がってレースを制した。テルヒコウが逃げて前半5F61.0秒のスローペース。後半5F57.5秒、上がり33.5秒、ラップは11.0−11.2−11.3秒。踏み固められた硬い高速馬場で流れが緩んで上がりの速いレースになり、32秒台で上がった社台馬主の3頭が上位を独占した。

パントルナイーフは外から切れる脚を使って3番人気で重賞初制覇を飾った。新潟芝1800mの新馬戦で2位の33.1秒で上がって0.3秒差の2着に負けたが、勝ったアートバーゼルは次走アイビーSでアンドゥーリルの2着に入った。新馬戦はレベルが高かったことが証明された。木村厩舎のキズナ産駒でパラレルヴィジョンの全弟。中山と東京で勝ったことは今後に向けて大きい。次走はひと息入れて皐月賞トライアルか。社台が大物とみなさなければホープフルSに使ってくるか。

ゾロアストロは8番手からメンバー最速の32.7秒で上がって頭差の2着。マーカンド騎手がガツンと追って切れる脚を使ったが、位置取りの差で届かなかった。サウジアラビアRCは反応が鈍く0.3秒差の3着に終わったが、未勝利戦を圧勝した芝1800mに替わってパフォーマンスを引き上げた。サンデーRのモーリス産駒でデビューから3戦ルメール騎手が騎乗した馬。まだ少し非力なところが切れる脚を使えるのは魅力。現時点では左回りの芝1800mが合っている。次走は共同通信杯か。

ライヒスアドラーは内ラチ沿いの4番手からメンバー2位タイの32.9秒で上がって0.2秒差の3着。3、4コーナーで外に出せずローベルクランツと接触して少し後退し、直線で最内を突いて伸びてきた。これだけ上がりが速い中、荒れた内を突いて伸びたことを評価したい。中山の新馬戦を最速の33.1秒で圧勝したが、レースのラスト3Fは11.5−10.8−10.9秒だった。現時点では上がり勝負が合うが、新馬戦より時計を5.3秒詰めている。新種牡馬シスキン産駒。今後どんな成長を見せるか。

ダノンヒストリーは出遅れて10番手からメンバー5位タイの33.5秒で上がって1.0秒差の7着。前走新馬戦を逃げて圧勝したが、出遅れて位置取りが悪くなったことが堪えた。東スポ杯2歳Sは今年を含め5年のうち4年で社台馬主の馬が優勝。馬場傾向からダノンヒストリーは逃げれば好走の可能性があったが、こういう社台の馬が勝ちたいレースで非社台の1番人気はなぜか出遅れることが多い。半兄ダンツベルーガ、半姉ボンドガールとは違うワンペースの地力タイプ。今後はレース選択がカギになる。

コッツォリーノは最後方からメンバー4位の33.0秒で上がって1.5秒差の10着。大外枠からスタートで外に寄れた後に最後方に控え、ほとんど追わず回ってきただけ。中山芝2000mを未勝利戦2分00秒7でノーステッキで2馬身半差で圧勝したが、2歳時に中山芝2000mを2分1秒0以内、かつ33秒台で上がって勝った馬はトロヴァトーレとコッツォリーノしかいない。シルバーステート産駒。次走は中山か。



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