金鯱賞
レース回顧

タップダンスシチーは途中から逃げる形で早めにスパートしてそのまま押し切った。ラストはジリ気を出したが、内ラチ沿いをロスなく回った貯金が最後まで利いた。ただラチ沿いは馬場が悪くそこを通って押し切ったのだから評価できる。前走でレディパステル以下を相手にしなかったように力をつけているのは間違いない。少し荒れた馬場というのがこの馬には合うようだ。

ツルマルボーイは直線で大外から追い込んで2着。ゴール前で寄れて審議の対象になったのはいただけないが、この馬の持ち味は出した印象。やはり左回りの2000mがベスト。馬体の上積みは感じられなかったが、底力が確実にアップしているのだろう。状態さえ維持できれば、昨年同様宝塚記念でも面白い存在。

エアエミネムは最後フラフラしながらもしぶとく伸びて3着確保。道中の行きっぷりは悪くないが、最後の伸び脚が今ひとつ足りない。パンパンの良馬場だとまだジリ気が出そうなので、現状は重馬場の方がいいかもしれない。もう少し調教でも動いて欲しいところ。

バランスオブゲームは直線でツルマルボーイに寄られる不利があって4着。まともなら3着だったが連対という感じはなかった。イレ込みもいつもより少なかったし、最後伸び切れなかったのは気になるところ。ただそれほど切れる脚はないのでもっと前で競馬をしていれば結果は違ったかもしれない。仕上がり自体は良かった。

ナリタセンチュリーは10番手から直線で追い敢えてトップと0.8秒差の7着。G2の別定戦ということを考えれば評価できる内容。陣営が現時点で強いメンバーと戦わせたいと思うのもうなずける。馬体はまだ良くなりそうだし、ゆくゆくは重賞で活躍できる馬。自己条件ならあっさり勝ち上がれるだろう。

テイエムオーシャンはスタートからフワフワとした走り。いつもより行きっぷりが悪く中団のまま全く見せ場なく9着惨敗。陣営は道悪に敗因を求めているが、どうなのだろう。調教では伸び伸び走って馬体を大きく見せているが、パドックやレースでは馬体がこじんまりと映る。輸送が影響しているのかもしれない。馬が走りに前向きでない姿を見せたのも気になる材料。このままでは惨敗続きで引退もあり得る。まずはどんなレースでも1回勝たして馬の自信を回復させた方がいいのかもしれない。


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