エプソムC
レース回顧

マイネルアムンゼンは中団を進み3コーナー過ぎから仕掛けて4コーナーで3番手まで進出すると直線で力強く抜け出して1着。直線で逃げたエーピーグリードとの差はあったが、前走同様しっかりと伸びてきた。良馬場で切れ味勝負になると辛いが、前走同様、少し渋った馬場だったのが良かったのだろう。ジリ脚だった馬が3連勝で重賞制覇。馬体に柔らかみが出て、馬が走りに前向きになってきた変化を見逃さなくて良かった。この夏は休養して秋は盾獲りに挑むことになるようだ。さらなる成長を期待したい。

ローマンエンパイアは後方を進み直線大外から一気に伸びてクビ差の2着。馬場が渋ったことで人気を落としていたが、それを嘲笑うかのような切れ味を見せた。馬場が緩いと馬が下を気にして走る気をなくすようだが、今回後藤騎手が取ったコースは5月中旬にローラーをかけたところ。ここにひとつの好走の要因がある。上がり3Fはメンバー最速の35.2秒。直線の長いコース(東京、新潟、京都外回り)、ハイペース、外が伸びる馬場という条件が揃えば今後も狙っていきたい。

エーピーグリードは前半3F34.2秒のハイペースで逃げたが、直線でも確かな脚色で0.1秒差の3着に粘った。9RのエーデルワイスSのシベリアンホークで逃げ切った内田博騎手が逃げて大穴をあけた。ただこのペースで逃げて粘るのだから馬の力を認めない訳にはいかない。単騎逃げ、荒れ馬場などの条件が揃えばマークしておきたい。

スマイルトゥモローはやや掛かり気味に4コーナーで2番手に進出したが、そこから伸び切れずに5着。このペースで掛かり気味というのが少し気になるが、最後までしぶとく粘っていたことを評価したい。プラス20キロは成長分で馬体は実が入ってかなり良く見せていた。牝馬にしては勝負根性があるので、ある程度控えて直線でどの馬を交わせばいいのか示してあげるというのがこの馬には合う。次走はマーメイドSだが、中間テンションが極端に上がらなければ狙えそうだ。

トレジャーは直線で伸びを欠き6着。前走にしてもラスト1Fは13.1秒だっただけにこの結果もある意味当然か。前走の着順だけで人気が形成される傾向が強いので注意したい。デザーモ騎手のコメントでは渋った馬場でノメっていたとのこと。ある程度荒れた馬場でハイペースでなだれ込む競馬なら巻き返してくるだろう。距離はマイルが合う。カオリジョバンニと同じようなタイプなので、早い逃げ馬がいるときに一緒に出走したらワイドで買ってみると面白い。

ノブレスオブリッジは中団から伸び切れずに7着。前走は馬体の張りが素晴らしく調子が良かったが、今回はマイナス6キロで少し落ちていた。中2週、強い調教、輸送とやや苦しかったか。あとは稍重の馬場が少し堪えた印象。良馬場のG3クラスなら通用していい馬。ただ相手関係によるのでしっかりレースを選びたい。

ヤマノブリザードは内々の後方を進み直線で内から伸びかけたが最後は止まって10着。パドックでは馬体、気配が目立っていたが、レースではいいところがなかった。東京は内側の方が雨が残るので直線では外に出して欲しかったが、1枠だけにきつかったか。ただもう少しこういう馬場はこなせるという感触もあったのだろう。馬はいいので次走は巻き返してくるだろう。


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