ラジオたんぱ賞
レース回顧

ヴィータローザは中団を進み、3コーナー過ぎから蛯名騎手が手綱を動かして大外を捲くり気味に進出すると直線の最後でひと伸びしてレースを制した。上がり3Fはメンバー最速の34.5秒。4コーナーではかなりズブく見えたが、スローペースを意識して早めに追い出した蛯名騎手の好判断が光った。馬体は小回り向きではないが、こういうレースをすれば小回りをこなせるということは覚えておきたい。橋口厩舎は6月1日から19戦して[5・4・1・9]で連対率47.4%で3週連続重賞連対を果たした。ゴールデンキャストなどでストレスの多い競馬が続いていたが、今最も注目していい厩舎。次の小倉開催でも注意した方がいいだろう。

クレンデスターンは好位から4コーナーで先頭に並びかけると逃げたサウスポールを競り落として2着を確保。前日のTUF杯で単勝5720円(12番人気)の大穴をあけた江田照騎手がまた10番人気で穴をあけた。江田照騎手は土日で17戦して3勝2着3回とノリに乗っている。調子がいいときは連続して連対するので今週も注意した方が良さそうだ。クレンデスターンは絶好調という感じではなかったが、休んだことで馬体のバランスが良くなっていたことは見逃せない。元々デビューから2連勝して野路菊Sではシーイズトウショウを子供扱いした馬。徐々に復調してきているので注意したい。

サウスポールは逃げて前半5F61.6秒のスローペースに落としたが、最後は2頭に差されて3着まで。ビービートマホークに少し突っつかれたが自分の競馬で力を出し切った印象。小回り向きの器用な脚があるし、堅実に走るタイプなので今後もそこそこ活躍できるだろう。体重より体を小さく見せているので、まだ良化の余地を残している。

シャドウビンテージは中団の内々を進み、直線で馬群を割って伸びたが2着とクビ+クビの4着。勝負どころで外に出せずに馬群を捌くのに手間取ったのが痛かった。デキも良かっただけにまともなら2着はあっただろう。走法が東京向きでビュッと切れるというより長くいい脚を使うタイプ。そういう意味で広いコースの方が合いそうだ。能力はかなり高いものがあるので、夏を越してどこまで馬体が成長してくるか。成長次第では重賞路線で活躍できるだろう。

タイキアルファは中団よりやや後ろの外目を追走して、直線で外から差してきたが最後は前と脚色が一緒になり0.7秒差の7着。かなり素質の高い馬で馬体はいいものがあるが、当日はプラス12キロで少し太めが残っていた。調教ではいい動きを見せていたが、予想外の太め残り。藤沢厩舎がシンボリクリスエスが負けた鬱憤をここで晴らすと見ていたが・・・。藤沢厩舎と柴田善騎手のコンビはシャイニンルビー、ヤマノブリザード、ハッピーパスなど人気で惨敗するケースが目立っているので注意したい。タイキアルファは磨けば輝ける存在。今後の成長次第で重賞に手が届くだろう。


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