函館記念
レース展望

過去10年で万馬券が7回。ハンデ戦に限定すると7年のうち6年で万馬券決着になっている。昨年は5年連続万馬券が出ていたこともあり、かなり異常オッズになっていた。結果は3、4番人気の決着で馬連36.1倍。昨年は2週前の七夕賞も3、4番人気で40.0倍の中穴決着したように人気馬のボックス買いをした人はかなり儲けたことだろう。今年も万馬券を意識しつつも闇雲に狙うのだけは避けたい。

過去10年で1番人気は[0・0・2・8]で連対ゼロ。七夕賞の1番人気24連敗ほどではないが、11年間連対なしは現時点で1位の記録。今年の1番人気はおそらくエアエミネム。昨年も伊藤雄厩舎のメイショウラムセスが1番人気になったようにこの厩舎の馬は北海道ではとにかくに人気になる。ただし伊藤雄厩舎の馬が函館記念で1番人気になると96年ロイヤルタッチ(6着)、98年アラバンサ(3着)、02年メイショウラムセス(6着)で現在3連敗中と不振だ。

さらにエアエミネムはトップハンデ。トップハンデはハンデ戦で行われた7年で[1・0・0・6]で勝ったのは56キロのアロハドリーム。過去10年の最も重い斤量は昨年のトップコマンダーの57キロだけに58キロというのは気になる材料だ。ここまで揃うとエアエミネムはデータ的に消しだが、徐々に復調して馬体が良化してきていることを考えると簡単には消せない。函館は一昨年の巴賞で古馬を抑えて勝っているし、距離2000mもベスト。エアエミネムの仕上がりと各馬の仕上がり、さらに函館の馬場状態を考慮して買えるかどうか判断したい。

例年穴をあけるが巴賞組。今年はタイガーカフェ(2着)、ギャンブルローズ(5着)、ヒマラヤンブルー(6着)の3頭が該当する。3頭ともそれぞれ魅力はあるがギャンブルローズに注目したい。中京記念でタガノマイバッハの0.1秒差に食い下がった内容は地力強化を示すものだった。巴賞はプラス26キロでいかにも叩き台。2000mで連対がないのが気にならなくもないが、3連複のヒモ穴で狙って面白そうだ。ヒマラヤンブルーは昨年重馬場の巴賞を勝ったように重の鬼。雨が降って馬場が悪化するようなら注目したい。

あとは七夕賞2着のウインブレイズ、同3着のヤマノブリザード、クイーンSを見送ったダイヤモンドビコー、力のいる馬場が合うタニノエタニティとアサカディフィートあたりが有力だが、ハンデ差があるのでその他の馬もそれほど差はなさそうだ。一発大穴ならクラフトマンシップ。函館記念では14番人気で2回連対し万馬券を演出している。今年はこれまで惨敗続きでハンデは53キロ。目黒記念の調教でも注目したように今年は半弟に触発されたのか調教の動きがいい。鞍上は今週のマーキュリーC(交流G3)を勝った勝浦騎手。昨年は人気で強気な競馬をして5着だったが、直線まで死んだふりをしているようだと怖い。

2003/07/23
競馬アナリストGM


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