函館記念
レース回顧

エアエミネムは中団より少し前を進み、4コーナーで先団に取りつくと直線でヒマラヤンブルーを突き放し2馬身差で1着。例年だと馬場の内側が荒れて内枠の馬は不利になるが、Bコースになり先週とは一転して時計が早くなったのも良かったのだろう。2度の追い切り、陣営の弱気なコメント、トップハンデ58キロなどもあったが横綱相撲の競馬で復活した。ただ3歳秋に比べるとまだ良化の余地がある。完全復調すればG1を勝てる馬。今後が楽しみになった。

ヒマラヤンブルーは前半5F60.0秒のマイペースの逃げ。直線に向いてもしぶとく粘って2着を確保。馬場を考えるとペースが遅く、例年の函館記念と違うレースになったのが良かったのだろう。この馬自身が絶好調とは思えなかっただけに展開に恵まれた感が強い。ただ輸送するとイレ込むので滞在競馬が合うというのは確か。昨年の札幌記念5着の走りからこれくらいは走れる。今年も巴賞で惨敗した馬がやはり穴をあけた。

アサカディフィートは中団を進み、直線で外から差して3着に食い込んだ。最終調教で脚捌きが硬いのが気になったが、パドックではそれほど硬さはなく、いつもと同じような感じ。金鯱賞で57キロを背負ってエアエミネムと0.2秒差の5着。今回は2キロ減で斤量の恩恵があったが、実力通り走った印象。内を突くのが上手い池添騎手が早めに外に出した好判断も光った。

ウインブレイズは好位を進んだが直線で伸び切れず4着。馬体は8キロ減っていたが、パドックでは元気がないという感じはなく普通の仕上がり。馬場がもっと荒れて上がりがかかればもう少し差は詰められたと思うが、現状では力を出し切った感。

ヤマノブリザードは後方から馬群を割って差してきたがトップと0.6秒差の6着。パドックでの気配が目立ち、前走よりさらに調子を上げていたが、直線で馬群を捌くのに苦労してかなり脚を余した印象。前が残る展開で位置取りが悪過ぎたが、溜めれば終い切れるので外に出すという手もあったか。一戦ごとに復調してきているが、馬に一本筋が入らないのは藤沢流の軽めの調教が影響しているのかもしれない。鍛えれば強くなるのでまだ見限れない。


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