ローズS
レース展望

かなりの豪華メンバーとなった今年のローズS。スティルインラブ、アドマイヤグルーヴ、ピースオブワールドの3頭がかなり人気を集めそうだ。1番人気はおそらく2冠馬スティルインラブ。桜花賞とオークスは全く隙のないレースぶりで能力の高さと精神面の強さを感じさせた。ひと夏越して馬体が成長しているし仕上がりも良さそうなので好勝負できるだろう。ただし今回は1番人気で各馬にマークされる立場。チューリップ賞のように最後に脚を余す可能性もなくはない。幸騎手がこのあたりどう捌くか。

アドマイヤグルーヴはオークスで出遅れて超スローの最後方を進む最悪の競馬。直線で追い込んで7着に入ったが、あまりにも情けない内容だった。桜花賞とオークスで出遅れた武豊騎手が乗る以上、今回も出遅れる可能性は高そう。アドマイヤグルーヴが出遅れるのは自身の精神面だけではないはずだ。阪神2000mで2勝しているようにコース適性はあるが、武豊騎手が騎乗するだけに追い込んで3〜5着ということは十分考えられる。あとは馬の仕上がりで上げ下げを決めたい。

ピースオブワールドは急仕上げのオークスは後方のまま伸びずに13着。馬体は悪くはなかったが、最後まで息が持たなかったようだ。今回は十分に調教を積んでいるので中身はできていそう。馬体が少しごつくなってきたのが2000mだけに気にはなるが、今回の走りで距離の適性は見えてきそうだ。3歳牝馬同士の一戦なら2000mくらいはこなしていいはずだがどうだろう。

あとは桜花賞とオークス4着のヤマカツリリー、西海賞を勝ったベストアルバム、フローラSの勝ち馬シンコールビーあたり。ヤマカツリリーはひと叩きされてどこまで調子を上げてくるかがカギ。スローの切れ味勝負では分が悪いのでひと雨あればチャンスが広がる。ただ良馬場でも鞍上が阪神2000Mの鬼だけに怖い。ベストアルバムは一走ごとに勝ちと負けがあるのが気になるが、前走のデキを維持できていればチャンスはあるだろう。

シンコールビーはここ2戦は極端な追い込みで好走。ただ今回は同じような競馬だとよほど展開が嵌らないと苦しいだろう。佐藤哲騎手のひと工夫が欲しい。人気がないところではキャッスルブラウンに注目したい。前走の火打山特別で負かしたイブリディリータが次走好タイムで勝ち上がったし、調教の動きを見ても雰囲気はある。今回は相手が強いが、今の調子の良さと勢いで何とかならないか。鞍上は小牧太騎手。スローの切れ味勝負なら一発あるかもしれない。

2003/09/18
競馬アナリストGM

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