デイリー杯2歳S
レース展望

11頭立ての少頭数となった今年のデイリー杯2歳S。重賞勝ちはメイショウボーラー、オープン特別勝ちはマルシゲアリダーのみで例年に比べるとキャリアの少ない馬が多いといった印象。今回は完成度の高いメイショウボーラーに高素質馬グレイトジャーニーがどこまで迫れるのかが焦点。今後の2歳重賞路線を占う上で重要な一戦になりそうだ。

メイショウボーラーは無傷の3連勝で小倉2歳Sを制した。前半32.9秒で逃げて2着を5馬身突き放す圧倒的な内容。小倉芝1200mで前半3F33秒台のレースを勝った馬がその後かなり活躍しているが、馬場の悪い最終週に逃げて圧勝するのだから恐れ入る。坂路の動きを見ても既に古馬の雰囲気があるし、現時点の完成度では1番だろう。今回は距離1600mになるが、相馬眼的に十分こなせそう。前に行って直線で突き放す正攻法の競馬をしそうだが、この馬を差し切るのは相当大変そうだ。

グレイトジャーニーは新馬戦の直線で前が詰まって抜け出すのに苦労したが、抜け出してからの脚はかなりインパクトがあった。上がり3Fは35.6秒に過ぎないが、11秒台のラップが続く厳しい流れだったので数字以上に価値がある。馬体も走る馬に共通するものがあるし、ノーリーズンの半弟という血統的な魅力も十分。メイショウボーラーを差し切るとすれば、おそらくこの馬だろう。不安な点を挙げればキャリア1戦ということだが、前走ハイペースを経験したのでそれほど問題にはならないはず。このレースで追い込んで連対した馬は翌年のクラシックで活躍するということを付け加えておく。

その他は力差があるように思えるが、前走は少し渋った馬場で切れ味が生かせなかったマイネルエクストラ、新馬勝ちの内容がまずまずのアドマイヤシャイク、前走芝1600mの未勝利戦を勝ったエムティーダイオー、前走は5着に敗れたが馬体は目立っていたシンセイヒカリあたりだろう。馬券は2頭に人気が集中しそうなので、絞って買うのか、3連複で買うのかひと工夫必要。

[Home]