府中牝馬S
レース回顧
レディパステルは中団を進み、逃げたスマイルトゥモローをゴール前できっちり差し切ってレースを制した。2番手以降はペースは遅かったこともあるが、ラスト3F33.8秒の切れ味はさすがと言えるもの。休み明けでも調教の動きが良くきっちり仕上がっていたが、ベストの東京コースで強い内容だった。今年4戦して1、2、2、1着。3着が多かった昨年よりレースぶりが安定して馬が完成されてきた印象。今の調子をキープできれば、エリザベス女王杯で昨年以上の走りが期待できそうだ。
ローズバドは後方からメンバー最速の33.7秒で追い込んで1馬身差の2着。休み明けはあまり走らないタイプが、パドックではフックラとした中にも張りのある馬体で気合乗りも良く、気配が目立っていた。今回は東京コースの適性の差でレディパステルに敗れたが、マーメイドSでの復活を裏付ける走りで休み明け初戦としては十分評価できる内容。エリザベス女王杯では展開が嵌れば一発があるかもしれない。
スマイルトゥモローは前半3F33.2秒で飛ばして後続を引き離して逃げたが、最後は一杯になって失速し3着止まり。ラスト3F38.4秒は勝ったレディパステルの33.8秒と4.6秒差。いかにも無謀な逃げだったが、それでも3着に粘ったのは底力の証明。1400m通過が1分20秒9で時計的には短い距離でも大丈夫だが、最後完全にバテていただけにどうなのだろう。今回はかなり負担のかかるレースだったので次が心配だが、馬を前に置いてなだめることができれば切れる脚が使えるということを付け加えておく。まだ見限れない。
オースミコスモは4番手から積極的に動いて勝ちに行ったが、最後は脚色が鈍って4着に敗れた。馬体減なく、調子はキープできていたが、実質はスローの決め手勝負で切れ味の差が出た印象。最近は馬群から抜け出すレースをしていたように直線で溜めて一気に切れ味を発揮する方がこの馬には合っている。そういう意味で流れが速くなるマイルの方が合う。
ウィルビーゼアは直線で内から伸びてきたがトップと0.7秒差の6着まで。騎手がメンバーを考慮してロスのない内を通ることを選択したようだが、いつもよりフットワークが小さく窮屈な走りに見えた。直線の長いコースで息の長い末脚を使うのが持ち味だが、外に出さなかったことで持ち味を全く出せずに終わってしまった印象。最終調教の動き、マイナス6キロと仕上げてきていただけに残念な結果。かなり仕上げていたので次走は条件戦でも状態面に注意を払いたい。
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