富士S
レース展望
マイルCSの前哨戦として定着してきた富士S。今年はG3とは思えないくらい好メンバーが揃った印象。重賞実績馬のほとんどが休み明けで本番はこの次だけにどこまで仕上げてくるかがポイントだろう。また別定戦で取得賞金によって斤量が違う点も見逃せない。実績馬の仕上がりがひと息だと波乱があるかもしれない。
実績的にはテレグノシス、マグナーテン、ミレニアムバイオ、ウインクリューガーの4頭。テレグノシスは海外遠征明けで乗り込みがやや不足気味。次週のスワンSに向かう話もあったようだが、得意の東京コースということを考慮して出走に踏み切るようだ。京王杯SCを59キロで勝ったように斤量はこなすが、とにかく今回は仕上がり次第。最終調教で力を発揮できる状態にあるのか判断したい。
マグナーテンは藤沢和厩舎にしては速い時計を出しており、仕上がってきそう。今回はペリエ騎手が騎乗するのは大きな魅力だが、01年は毎日王冠4着、富士S7着、02年は京王杯SC5着、安田記念8着と東京コースで結果を残せていないのが気掛かり。関屋記念で2勝しているように左回りの1600mの適性はあるが、夏のローカルとはメンバーが違う。以前より地力強化されているが、人気ほど信頼性は高くないように思える。
ミレニアムバイオは北九州記念で復活したが、京王杯AHでは直線で伸びを欠き5着。2コーナーで前が詰まる不利があったようだが、少し物足りない内容だった。ただ目標はマイルCSなので、多少余裕残しの仕上げだったことも事実。調教駆けするのでいつも動きは目立つがそのあたりを良くチェックしたい。一昨年の安田記念で3着したように東京1600mは悪くない条件。
ウインクリューガーはNHKマイルCを勝った後の一戦。9月中旬からかなり乗り込んでいるので仕上がってきそうだ。他の3歳馬が54、55キロで出走できるのに対し、G1を勝ったことで57キロ。古馬との斤量を考えても今回は苦しい条件。また時計の裏づけがないので馬場が少し渋った方が良さそうだ。こちらの想像以上に馬が成長していれば見直したいがどうだろう。
あとはミッドタウン、サイドワインダー、マイネルモルゲン、マイネルソロモン、タカラシャーディー、シベリアンホークあたりだろう。3歳馬がどこまでやれるのかも興味深いが、ここではミッドタウンに注目したい。休み明けは全く苦にしないタイプで乗り込みも十分。重賞勝ちはないが、相馬眼的に重賞を勝てる器だし、持ち時計の裏づけもある。先週のスマイルトゥモローに続き、今週はミッドタウンが大逃げを打つかもしれない。基本的に最終調教で各馬の仕上がりの陣営の勝負度合いを見抜いて予想に反映させたい。
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