武蔵野S
レース回顧

サイレントディールはラチ沿いの2番手を進み、直線で逃げたロングカイソウの外に出すと軽く仕掛けられた程度で後続を突き放し4馬身差でレースを制した。4コーナーで他の馬とは全く違う手応えで直線でもかなり楽な競馬。以前から脚捌きがダート向きと指摘してきたが、やはり走ったという印象。ただこの日は良発表でも雨で脚抜きのいい馬場で、9Rが枠連1-1、10Rが枠連1-2と内枠が有利だったことを付け加えておく。1枠から粘ったロングカイソウが弱いとは言わないが、4着以下の馬と着差ほど大きな差はないとみたい。次はジャパンCダートに向かうようだが、どんな競馬を見せてくれるのか楽しみだ。

ハギノハイグレイドは後方から追い込んで2着。調教の動きは冴えなかったが、当日の馬体の仕上がりは悪くはなく、以前よりバランスが良くなっていた。馬場が渋って脚抜きが良くなったことも好走要因のひとつ。ただ1着とは4馬身差だけに先行馬がだらしかったという感じもある。

ロングカイソウは前半5F58.8秒で逃げて3着に粘った。でスマートボーイが競りかけて来なかったことと1枠が有利に働いた印象。ロスのない競馬で力を出し切った。

グラスエイコウオーは後方から猛然と追い込んだが5着まで。前がやり合わない展開でしかも追い込みにくい馬場だったが、最後に差を詰めてきたように力のあるところを見せた。条件が揃えばダートG3くらいは勝てそうだ。

ストロングブラッドは好位から伸び切れずに5着。4コーナーから一杯に追ったがジリジリとしか伸びずに逆に勝ち馬に差を広げられた。仕上がりは良かったが、雨で脚抜きのいい馬場になったのが誤算だろう。馬体はあまり強調できないが、もう少し時計のかかる馬場の方が持ち味が生きる。

ディーエスサンダーは中団から早めに仕掛けて4コーナーで前を射程圏に入れたが、そこから伸び切れずに6着。マイルだともう少し位置取りは後ろになるが、今回は勝ちに行く競馬をしたということのようだ。勝ちに行く競馬=早めに前を捕まえる競馬と勘違いしていることはないのか。馬の能力を最大限に生かせない競馬では結果が出なくて当然。ただ馬は成長して良くなっているので、自分の競馬ができればこのメンバーでも見劣らない。


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