ｽﾜﾝS回顧

ｽﾜﾝS
ﾚｰｽ回顧

ｷﾞｬﾗﾝﾄｱﾛｰは前半3F33.9秒で逃げて､直線で後続を突き放し2馬身差でﾚｰｽを制した｡ﾊｲﾍﾟｰｽで逃げてﾗｽﾄ3Fは11.6-11.6-11.9秒で上がるのだから強い内容｡ｾﾝﾄｳﾙSのときに春とは馬体が一変していたので注目していたが､今回はひと叩きされた効果でさらに調子を上げていた｡相変わらず調教は動かないが､馬体､気配から調子がいいのは察しがついた｡相馬眼予想ではもちろん本命｡調教診断､有力馬診断､ﾊﾟﾄﾞｯｸ診断でも最上位評価でおいしい馬券が的中できた｡普段から馬を良く見ている人なら獲れる馬券ということを付け加えておく｡次はﾏｲﾙCSに向かうようだが､ﾏｲﾙも守備範囲なので楽しみだ｡調教では動かないということを忘れてはいけない｡

ﾃﾝｼﾉｷｾｷは6番手から直線でしぶとく伸びて最後はｺﾞｯﾄﾞｵﾌﾞﾁｬﾝｽをﾊﾅ差交わして2着を確保｡かなり使い込まれているが､脚捌きは硬くなく力を出せる状態｡本格化しているので1400mでも最後まで踏ん張ったが､これが目一杯か｡横山典騎手はﾏｲﾙでも持つ可能性があると話しているが､G3ならともかくG1ではどうだろう｡もしﾏｲﾙCSに向かうようなら安田記念のﾌﾞﾗｯｸﾎｰｸのように何かひと工夫欲しい｡

ｺﾞｯﾄﾞｵﾌﾞﾁｬﾝｽは中団から差して3着｡ｽﾌﾟﾘﾝﾀｰｽﾞSで敗れた馬が適距離で巻き返すという典型的なﾊﾟﾀｰﾝだったが､藤田騎手が差す競馬をさせて力を出し切った印象｡調教でも変わり身を見せていたし､復活に向けて目処は立った｡ｽﾌﾟﾘﾝﾄ戦にも対応できなくはないが､以前より少しｽﾞﾌﾞくなっているので1400mから1600mの方に適距離がｼﾌﾄしてきている｡馬体はまだ少し太く映るので､もうひと絞りできそう｡

ﾛｲﾔﾙｷｬﾝｻｰは出遅れて最後方からの競馬｡直線で大外から猛然と追い込んだが2着と0.1秒差の4着が精一杯｡ﾍﾞｽﾄの条件で1番人気に支持されたが痛恨の出遅れ｡最後はﾒﾝﾊﾞｰ最速の33.8秒で追い込んだが､とにかく位置取りが悪過ぎた｡1200mでは短く､1600mでは長い馬なので､陣営は今回ﾋﾞｯｼﾘ仕上げて狙いにきたが残念な結果｡

ｲﾙﾊﾞﾁｵは後方から追い込んで5着｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは馬体の張り､気合乗りが良く､かなり目立っていたが､結局は1枠が影響した印象｡大きなｽﾄﾗｲﾄﾞで加速していく馬なので､馬群を捌いて外に出すという競馬ではどうしても終いの伸びが鈍る｡2着と0.3秒差ならほとんど力差はないとみたい｡色々と条件はつくが､馬が充実しているので､今のﾃﾞｷが維持できれば重賞でもﾁｬﾝｽはあるだろう｡

ｻﾆﾝｸﾞﾃﾞｰﾙは6番手からなだれ込んで6着｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは少し脚捌きが硬く映ったし､調教でもこの馬本来の走りではなかったので6着ならまずまずだろう｡このひと叩きで次はｶﾞﾗっと変わってきそうなので注意したい｡中京ｺｰｽ得意なのでCBC賞ではかなり怖い存在｡

ﾈｲﾃｨｳﾞﾊｰﾄは4番手を進み､直線で伸びを欠き7着｡いつもは後方を進む馬だが､今回は掛かり気味に前に行ったことで終いの脚を失い､全く見せ場がなかった｡ｱﾝｶﾂに乗り替わったことが影響したか不可解な敗戦｡ﾌﾟﾗｽ6ｷﾛで多少体に余裕はあったが､走れないという感じではなかった｡

ｻｰｶﾞﾉｳﾞｪﾙは好位から伸び切れずに10着｡直線ですぐに一杯になり惨敗したが､ﾊﾟﾄﾞｯｸからかなりｲﾚ込んでいたのが敗因だろう｡輸送に弱いﾀｲﾌﾟで､美浦から近い中山がﾍﾞｽﾄの舞台｡調教の動きを見ても徐々に復調してきているので､次は中山なら変わり身がありそうだ｡今回の惨敗で人気が落ちればおいしい馬券になる｡

ﾌﾞﾙｰｺﾝｺﾙﾄﾞは中団から伸び切れずに11着｡ﾚｰｽぶりはあまり評価できないが､馬体はだいぶ戻ってきた｡昨年中山で行われた京王杯2歳Sを勝ったように器用な脚があるので､条件が揃えばそろそろ復活がありそうだ｡

ﾏﾙﾀｰｽﾞﾎｰｸは中団から伸びを欠き14着｡休み明けでしかもｲﾚ込んでいたので惨敗したが､休む前より馬体は良くなっていた｡ﾀﾞｰﾄも走るが芝もこなすﾀｲﾌﾟ｡全く人気はないが､地力は上位の馬ともそれほど変わらないので､展開や馬場が向けば突っ込みがありそうだ｡

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