天皇賞(秋)
レース展望(2)

有力馬の中で注目したいのはローエングリン。アグネスデジタルが勝った01年の天皇賞(秋)と同じ日にローエングリンは東京芝2000m(2戦目の新馬戦)を2分2秒6で2着に6馬身差をつけて逃げ切っている。稍重と重の違い、ペースの違いはあるにしてもこのタイムは天皇賞(秋)3着のメイショウドトウと同タイム。その時点で天皇賞(秋)に出走したら3着とは言わないが、東京芝2000mの適性を見せたところは見逃せない。3歳春の駒草賞では出遅れて差し切り勝ち。東京芝2000mは2戦2勝と力を発揮できる舞台だ。

安田記念は3着に敗れたが、直前に調教をやり過ぎて馬体が萎みかけていたということもある。いくらG1といってもなぜ直前にあそこまで猛稽古をしなければならないのかという疑問はあった。ただローエングリンの凄いところはフランス遠征の2戦目で馬体が持ち直したこと。遠征初戦はガレていた馬体が、2戦目は一変していた。結果は2着に善戦。今回も強めの稽古をしているが、どんな馬体で出てくるかがポイントになりそうだ。あとは馬場。重馬場の中山記念でバランスオブゲームを子供扱いしたように馬場が渋ると有利になる。

あとは簡単に言うとアグネスデジタルはここ2戦やや衰えを感じさせる内容だが、馬体が少し太かったし、今はダートより芝向きという感じもある。馬体は悪くないので、これまでの実績をある程度は評価しないといけないだろう。エイシンプレストンは香港の力のいる馬場だと走りが違うが、直線の長い東京コースは悪くない条件。少し上がりのかかる展開だと地力を発揮する可能性がある。お湿り程度の雨が降ると有利に働きそうだ。ツルマルボーイは休み明けで1週前の調教の動きは目立たなかっただけに仕上がりがカギ。左回りの2000mはベストの条件なので仕上がっていればチャンスはあるだろう。

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