たんぱ杯2歳S
ﾚｰｽ回顧
ｺｽﾓﾊﾞﾙｸは前5F62.3秒のｽﾛｰﾍﾟｰｽで逃げて､直線で一旦はﾐｽﾃｨｯｸｴｲｼﾞに並びかけられたが､最後ひと伸びしてﾚｰｽを制した｡百日草特別でも追われてから再加速したが､今回も最後にしぶとさを発揮した｡展開が向いたこともあるが､見た目以上に走るという印象を受けた｡父ｻﾞｸﾞﾚﾌﾞは朝日杯FSを制した同馬主のｺｽﾓｻﾝﾋﾞｰﾑと同じ｡北海道からの輸送､栗東ﾄﾚｾﾝでの調整など全てをｸﾘｱしてのものだけに価値がある｡勝っても人気にならないﾀｲﾌﾟなので､今後も馬券的妙味がありそう｡ｸﾗｼｯｸでどこまでやれるか楽しみだ｡
ﾐｽﾃｨｯｸｴｲｼﾞは好位から正攻法の競馬で1馬身差の2着｡ﾊﾟﾄﾞｯｸではｷﾋﾞｷﾋﾞと外めを周回し､馬体の張り､毛づやがかなり良く見えたが､ﾚｰｽでは最後のひと伸びがなかった｡上がり3Fは勝ち馬より0.1秒上回ったが､何の不利もなく負けたのは現時点では力差があったということなのだろう｡末の爆発力はないが､持ち前の競馬ｾﾝｽの良さで堅実に走るﾀｲﾌﾟ｡今後の成長次第でｸﾗｼｯｸで活躍できそうだ｡
ﾊｲｱｰｹﾞｰﾑは後方から捲くって3着｡ﾌﾞﾗｯｸﾀｲﾄﾞをﾏｰｸして直線で交わしたが､勝ち馬には3馬身差をつけられた｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは踏み込みに若干力強さが出てきたが､まだﾄﾓが少し甘い印象｡それでこれだけ走れるのだから資質は高い｡東京ｺｰｽ向きの馬だが､阪神ｺｰｽをこなしたことは今後に向けて大きい｡坂路で鍛えればﾄﾓの甘さも解消してくるはず｡いつﾍﾞｰﾙを脱げるのかがﾎﾟｲﾝﾄになりそう｡
ﾌﾞﾗｯｸﾀｲﾄﾞは中団から外を回って進出したが直線では伸びを欠き4着に敗れた｡上がり3Fは5着以内の馬で最も遅い35.1秒｡00年のｱｸﾞﾈｽﾀｷｵﾝは直線で突き抜けたが､現時点ではそのﾚﾍﾞﾙにはなかったということなのだろう｡新馬戦の4ｺｰﾅｰでの行きっぷりを見る限りはこういう負け方もある程度は想像できた｡ただし武豊騎手が絶賛するように馬体は一級品｡過剰人気になるので注意したいが､ｸﾗｼｯｸに手が届く存在であることは変わらない｡
ﾌﾞﾗｯﾄﾞﾊﾞﾛｰｽﾞは最後方からﾒﾝﾊﾞｰ最速の34.7秒で追い込んで5着｡直線では突き抜けそうな手応えだったが､ｽﾛｰﾍﾟｰｽで前が止まらなかった｡もう少し前に位置できれば結果は違ったようにも思えるが､このﾒﾝﾊﾞｰでこれだけやれれば今後に向けて目処は立った｡強烈な決め手があるので､展開が嵌ると強い勝ち方をするﾀｲﾌﾟ｡少し力のいる馬場の方が合いそうだ｡
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