京都金杯
レース回顧

マイソールサウンドは中団を進み、直線で馬群を捌いて抜け出すと外から差してきた3頭を完封してレースを制した。父タマモクロスも京都金杯を制しており父子制覇となった。ハイペースで前が止まる展開で、道中の位置取り、追い出しのタイミングがドンピシャリだったが、57キロを背負っていただけにそれだけではない。それほど切れる脚はないが、直線が平坦だとしぶとさを発揮するので、今後も注意したい。京阪杯1着、鳴尾記念2着、そして今回と本田騎手は重賞で乗れている。

サイドワインダーは最後方から直線で馬群を割って追い込んで2着に突っ込んだ。4コーナーで最後方と絶望的な位置取りだったが、メンバー最速の33.8秒の切れ味は凄いのひと言。58キロを背負ってこの脚が使えるのだからやはり能力はG1級。馬群を捌いて突っ込んできたことも評価したい。次走は東京新聞杯に向かうようだが、少し使い過ぎの感があるので、安田記念まで持つのかどうかという不安が少なからずある。父はトニービン。東京コースは合う。

ユートピアは3番手を進み、直線に向くと一旦は馬群に沈みかけたが、そこから盛り返して3着。展開的に苦しい競馬だったが、最後は持ち前のしぶとさを発揮した。久しぶりの芝戦でこのメンバー相手に少差の3着なら評価できる。それほど切れる脚はないが、心肺機能が高いので簡単にはバテないのがいいところ。ユートピアを知り尽くしているアンカツが騎乗していれば結果は違ったかもしれない。激しいレースになると地力を発揮するのでG1レース向きであることを付け加えておく。

エイシンチャンプは中団を進み、直線で外に出して追い込むとしぶとく伸びて4着に突っ込んだ。鳴尾記念でもそうだったが、最近は勝負どころで動かなくなっている。それが勝ち切れないひとつの要因だろう。今回は馬体が絞れて良くなってきたが、いいときはもっと良く見せる馬。秋から4回使われたが、次あたりそろそろ本調子になりそうだ。

エイシンツルギザンは5番手から直線で一杯に追ったが伸び切れずに5着。前半からややかかり気味に行ったことが影響したようだが、トップと0.2秒差なら悲観する内容ではない。パドックでは少し脚捌きに硬さがあり、周回するにつれほぐれてはきたが、そのあたりが多少影響したのかもしれない。馬体の作りは目立つし、折り合いがつけば終い切れるので今後も楽しみな馬であることは変わらない。

シベリアンホークは逃げて直線で伸び切れずに7着。道中ニシノシタンにずっとマークされて息が入らなかったのが敗因のひとつ。現時点では重賞でこういう展開だと辛い。ただ馬体に実が入り良くなってきているので、以前より地力強化されている。デビュー2戦目から連対と着外を繰り返しているように逃げ馬は負けて人気を落としたときが狙い目。そういう意味も含めて次走は要注目。


[Home]