シンザン記念
レース回顧

グレイトジャーニーは好スタートから逃げて前半3F36.1秒のスローに落とすと直線ではメンバー最速の34.7秒で上がってレースを制した。楽な展開で純粋に切れ味が問われた感が強いが、メンバー最速の上がりを繰り出した点は評価したい。直線では多少遊ぶところを見せていたが、最後に重心を下げて伸びてきた姿に走る馬のそれを感じさせた。使われながら徐々に競馬を覚えてきているが、まだクリアしなければいけない課題も多そう。ただ今回勝ったことでクラシックに向けてローテーションが楽になるのは大きい。半兄ノーリーズンが勝った皐月賞に向けて今後のレースぶりに注目していきたい。

タマモホットプレイは、好位から直線入り口でグレイトジャーニーの直後につけたが、最後は引き離されて1馬身3/4差の2着。ゲート入りを嫌がったり、道中ややかかり気味になったりとまだ幼いところがあるが、きっちり2着してパフォーマンスの高さは示した。直線入り口で外からアーバンエスケープに来られたことで馬場のいい外に出せなかったことが最後の伸びに多少影響している。プラス8キロでアンカツは太め残りを敗因に挙げているが、見た目は太くなく仕上がりは良かったように思える。今回の2着で賞金を上積みできたので、この馬も思い通りのローテーションが組める。レースぶり、走法などから距離はもう少し伸びても問題なさそうだ。

ナムラシーザーは後方から早めに捲くり、最後の直線で猛然と伸びて3着に突っ込んだ。スローペースで展開は向かなかったが、松永騎手が強引な競馬で3着に持ってきた印象。馬場のいい外を通れたのも好走要因のひとつだろう。まだ馬体は太く映るので、絞れてくればもう少し切れる脚が使えそう。パワータイプで豪快な脚捌きが目立つが、その豪快さが推進力の方に向いてくればもっとやれそう。

シルヴァーゼットは3番手からしぶとく伸びたが4着まで。馬場の悪い内を突いたことも多少影響したのかもしれないが、それほど切れる脚がないのでスローの切れ味勝負だと現時点ではこれが精一杯か。全体的に馬体に余裕があるので、絞れてくれば切れ味が出てくるかもしれない。堅実に走るタイプなので、他馬の能力比較の基準になりそうなタイプの馬。

アーバンエスケープは直線入り口で抜群の手応えでタマモホットプレイに並びかけて見せ場を作ったが、最後は伸び切れずに5着止まり。この馬も切れ味で勝負するタイプではないので、スローの上がり勝負ではこれが精一杯か。大物感はないが、馬体は悪くないので、今後も堅実に走ってきそうだ。

マコトキンギンは後方2番手から追い込んで6着。パドックではイレ込み気味だったが、馬体はかなり目立っていた。前走より一気に馬体が良化してきたので、今後大化けする可能性があるので注意したい。上がり3Fはメンバー3位の34.9秒を使ったように能力の一端を見せ始めている。牝馬クラシック路線で台風の目になるもしれない。。

カリスマサンキセキは中団から伸び切れずに11着敗退。パドックでは、馬体の作り、気配とも良かったが、直線では伸びを欠いた。四位騎手によるとソエを気にしていたようだ。馬体の作り、調教の動きなどからどこかで一変する可能性があるので注意したい。


[Home]