平安S
レース展望

昨年は東京大賞典2着のビワシンセイキが単勝1.5倍の断然人気で4着に敗れ、馬連、馬単、3連複とも10万を超える大波乱になった。勝ったのは6番人気のスマートボーイで2年連続の逃げ切り勝ち。今週はスマートボーイと伊藤直騎手が平安S3連覇に挑む。勝てば鳴尾記念のセカイオー以来46年ぶり2頭目の同一平地重賞V3。今年9歳になったが、普通の馬なら壊れてしまいそうな乗り込み量を伊藤圭厩舎は課している。昨年は凍結防止剤の影響で前残りの馬場が有利に働いた感もあるが、今年も果敢な逃げを期待したい。

今回の注目はミツアキタービン。ダービーGP3着、JBCクラシック5着など地方交流G1で好走していたが、香嵐渓特別の走りが凄いインパクト。途中から先頭に立ち、直線ではその後1000万と1600万を連勝するアンドゥオールを全く寄せ付けずに4馬身差の圧勝。地方馬は中央の重賞では不振だが、この馬ならと思わせた。年明けの東海ゴールドCは8馬身差で楽勝。今回も吉田稔騎手とのコンビで臨んできた。父は3歳秋に本格化して平安Sなど7連勝したライブリマウント。同じ時期に本格化したミツアキタービンが、どこまで父に近づけるか楽しみだ。

あとは武豊騎手が雪辱を期すビワシンセイキ、ベテルギウスSを勝ってきたシロキタゴッドランが有力だが、前者は1800mだと意外にズブさを出して最後伸びない点、後者は阪神だと強い競馬をするが京都だと少し確度が下がる。ただし、シロキタゴッドランは馬が充実してきているので、これまでのイメージを一新する可能性がある。あとは馬場が渋ると決め手を発揮するタイムパラドックス、馬体が充実して雰囲気が良くなったトライワンズラックなど狙えそうな馬が揃った。

平安Sの過去4年の連対馬8頭は全て5番手以内を進んだ馬。4コーナーで先頭の馬が1着、2、3番手を進んだ馬が2着というパターンで決着している。基本的に前に行った馬を狙いたいが、前に行った馬が有利という騎手心理が働くとハイペースで前崩れになることも十分考えられる。昨年はスマートボーイに競ると思われたレギュラーメンバー(松永騎手)が2番手に控えて結果は前残り。ジャパンCのザッツザプレンティもそうだったが、2、3番手を進む馬がどう出るかで展開が変わるので注意したい。あとは当日の馬場状態にも注意。


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