東京新聞杯
レース展望

今年で第54回を迎える伝統の一戦。厳寒期に行われるマイル戦だが、その後の重賞で活躍する馬が多くレベルが高い。今年は重賞勝ち馬こそ少ないが、安田記念を目指す馬が揃った。過去10年で1番人気が7連対、10倍台までが7回と堅く収まることが多いが、馬場が渋ると荒れる傾向。別定戦だが、最大で6キロ差があり、ハンデ戦に近い斤量設定。開幕週の馬場と合わせて波乱があればそのあたりか。岡部騎手がジョウテンブレーヴで重賞に復帰する。手綱捌きに注目したい。

マイル実績あるサイドワインダーが1番人気だろう。マイルCSでは馬場の悪い内で揉まれて8着に敗れたが、富士S2着、京都金杯2着のときの切れ味は凄かった。相馬眼的に高評価できる馬で能力はG1級のものがある。今回は58キロを背負うが、前走の末脚を見る限りは大きな問題はなさそう。ただし、追い込みタイプなので、展開と開幕週の馬場が鍵。1番人気が差し追い込み馬だとスローになることが多い。さらに前が残る馬場状態だと取りこぼす可能性がある。そのあたりをどこまで詰められるかが予想ポイント。

テレビ静岡賞で直線一気を決めたクラフトワークにも注目したい。450キロと馬格がないので、53キロというのは好条件。これまでのレースぶりから左回りだと走りがスムーズで右回りのときとは切れ味が違う。マイル戦が初めてなのがネックだが、競馬センスがいいのでそれなりに対応できるだろう。休み明けで多少馬体が太く映るが、最終調教の動き、気配次第で好勝負できそうだ。青葉賞でゼンロロブロイにぶつけられた後にしぶとく伸びてきた勝負根性を評価したい。

あとは1週前調教は少し重く見えたが仕上がってくれば京王杯SC2着の実績が黙っていないキスミーテンダー、マイルは100m長いが最近は折り合って抜け出すことを覚えてきたウインラディウス、晩秋Sで好位からしぶとく伸びて1分32秒9の好タイムで勝ったハレルヤサンデー、徐々に折り合いがつくようになってきたミッドタウン、東京新聞杯で活躍が目立つニューイヤーSの最先着馬マイネルモルゲンあたりだろう。雨が降って馬場が渋るようだとシベリアンホークが有利になる。

東京は開幕週で8日間ともDコースで行われる。昨年は開幕週でも差しが決まっていたので、まずは土曜の競馬でどういう馬が好走しているかをよく見極めたい。あとは展開の読みが重要になる。東京新聞杯では2番手を追走した馬がよく穴をあけるので、その点も少し注意したい。


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