京都牝馬S
レース展望

中山牝馬S、マーメイドSと続く牝馬重賞の第一弾。今年も明け4歳の実力馬が揃い好メンバーになった。過去10年で万馬券決着はないが、中穴が多く出ている。暮れの阪神牝馬Sに出走した馬が多いが、コースと斤量が変わるので着順の入れ替わりがありそうだ。シーイズトウショウが牡馬混合のCBC賞を勝つなど、昨年の3歳牝馬はレベルが高い。今回は2歳女王の復活か、新たなヒロイン誕生か、それとも古馬が貫禄を見せるのか。ペリエ騎手のハッピーパスは連覇がかかる。

ピースオブワールドは、阪神牝馬Sでは直線で馬群を割るのに苦労して仕掛けが遅れ3着。ただマイルではやはり切れるといった印象で復活を予感させた。馬体がプラス16キロと増えていたが、減っていたものが戻っただけでようやく2歳時のいいときに近づいてきた印象。さらに調子を上げているようなら、今回はチャンスだろう。ある程度前につけて切れ味を発揮する脚質は今の京都に合う。京都牝馬Sで2勝を挙げている福永騎手が2歳女王を復活に導くか。パドックで阪神JFのときの気配を見せてくれれば確信度は一気に高まる。

昨年の覇者で阪神牝馬Sでも2着に好走したハッピーパスは斤量57キロが鍵。昨年が54キロで少差の勝利だっただけに3キロ増というのは楽ではないだろう。ただし外国人騎手が騎乗すると[4-1-0-1]で連対率83%。今回はペリエ騎手なので、その点では狙い目があるが、斤量を考えると連下あたりが妥当か。各馬の仕上がり、馬場状態、枠順、展開などを総合的に判断してどうかといたイメージになりそう。

シーイズトウショウは昨秋に復帰してから徐々に調子を上げ、ついにCBC賞で重賞を制した。直線で最後にひと伸びして突き抜ける強い内容で牡馬を捻じ伏せたのだから恐れ入る。以前はパドックでイレ込みが酷かったが、それが解消されてきたのが大きい。サクラバクシンオー産駒で1200mが合うのは確かだが、桜花賞2着があるようにマイルも守備範囲。馬体の充実ぶりが目立つので、今回も簡単には崩れないだろう。

レンドフェリーチェは、阪神牝馬Sでは直線で内を突いて前が詰まり、完全に脚を余して8着。直線での手応えは良かっただけに前が開けていれば際どい勝負ができていたかもしれない。前走不利のあった馬は、次に激走することが多いので注意したい。昨年の紫苑Sでは全馬を子供扱いして楽勝しただけにこのメンバーで52キロなら一発を期待したくなる。相馬眼的な裏づけがあるので能力は確かだろう。

あとは昨年2着で前走ニューイヤーSを勝ったマイネアイル、京都金杯で大外から0.2秒差まで追い込んだオースミコスモ、牡馬相手に1600万条件を勝ってきたチアズメッセージ、前3走とも33秒台の末脚を繰り出しているアドマイヤテレサあたりも圏内。京都は今開催も全てCコースで行われる。内側が荒れてきたが、スローの上がり勝負になることが多く、内をロスなく回ってきた馬の好走が目立っている。そろそろ外差しにシフトしてきそうな感じもあるので、まずは土曜の競馬で馬場を読み切りたい。


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