小倉大賞典
レース回顧

メイショウバトラーは逃げて前半5F61.9秒のスローペース。3コーナー手前から徐々にペースアップして直線でも内を通ると2着に5馬身差をつけて快勝した。逃げてメンバー最速の35.5秒と完璧な内容。これまでの小倉記念では考えられない超スローペースになったのが、かなり有利に働いた印象。51キロも有利だった。ただ、荒れ馬場をこなすパワーと小倉コースの適性があってのもの。そこは評価しないといけないだろう。昨年6月から使い続けてこれが11戦目。それにしてもタフな牝馬だ。藤田騎手はこの勝利でJRA全場重賞制覇を達成。9〜12Rの4連勝を含め1日5勝と大活躍だった。今週も楽しみ。

オースミコスモは好位からしぶとく伸びて2着。前に行ってなだれ込んだ感じだが、最後は牡馬の追撃を凌ぎ切った。展開が向いた感もあるが、55キロを背負って牡馬を負かしたのだから底力がある。マイナス8キロで多少細く見えたが、これまで420台のときに連対しているので、これくらいがいいのかもしれない。今後は注意したい。連闘で激走したので、次走は状態面に要注意。

トレジャーは中団からジリジリ伸びて3着。2走前くらいから調教の動きが変わっていたので注意していたが、やはり激走した。ペリエ騎手がそつなく乗ったが、3着止まりだったように重賞だとワンパンチ足りない。もう少し流れが速くなってなだれ込むような競馬になるとチャンスが出てきそう。

アサカディフィートは内々を進み、直線でしぶとく伸びて4着。内枠でスムーズさを欠いたが、最後は力のあるところを見せた。1800mだと追走に余裕がなくなるので、距離は2000mの方が合う。調教の動きは良かったが、パドックではモッサリとしてで少し重い感じがした。そこが少し気になった。

ローマンエンパイアは後方から徐々に進出して直線で差してきたが5着止まり。スローペースで外を回る展開では、さすがに届かなかった。馬体はプラス14キロで重めが残っていたので、このひと叩きで次は変わってきそう。ただ以前より鋭さが薄れてきているので、差し切るには展開の助けが欲しい。

エイシンチャンプは後方から差してきたが6着まで。もっと前で競馬をするつもりだったが、行きっぷりが悪かったようだ。エイシンチャンプが行けなかったことで超スローになったという感じがしないでもない。パドックでは馬体、気配とも良かっただけに物足りなさが残る。最近は勝負どころでも動けなくなっているので、予想でもそこを考慮した方が良さそう。

サンライズシャークは後方から捲くったが、最後は同じ脚色になり7着。スローペースで早めに動いたぶん最後止まった印象。元々展開次第の馬なので、このペースでは仕方ないだろう。使われながら調子を上げているので、この着順で人気を落とすようなら次は馬券的妙味が出てきそう。


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