中山記念
レース展望

今年で第78回を迎える伝統の一戦。今年は例年以上にメンバーが揃い、レベルが高くなりそう。中でも昨年の勝ち馬ローエングリン、皐月賞2着馬サクラプレジンデント、近4走重賞で1番人気のサイドワインダーの3頭が人気を集めそう。その他にも京都金杯を勝ったマイソールサウンド、中日新聞杯を勝ったプリサイスマシーンなど重賞実績馬が揃う。安田記念に向けてどんな戦いになるか注目したい。

まずはローエングリン。昨秋は秋天で超ハイペースで逃げて13着に敗れたが、香港マイルではしぶとく粘って3着に入った。並の馬なら秋天の疲労で簡単には立ち直れないが、そういう意味を含めて香港マイル3着は立派。昨年の中山記念は重馬場で逃げ切り勝ち。11秒台のラップを刻んで後続の追従を許さなかった。今年は58キロだが、当然有力。開幕週の中山芝1800mという条件は合う。鞍上の岡部騎手も魅力。唯一の不安はブルーイレヴンに絡まれた場合か。休み明けなので、状態面にも注意を払いたい。

サクラプレジンデントは休み明けだが、かなり乗り込まれており、気性的にも鉄砲利くタイプ。これまで連対を外したのは3回あるが、ダービー、菊花賞、ジャパンCと全て長距離戦だった。2000mまでなら連対率100%。今回と同じ中山1800mのスプリングSでは、休み明けでネオユニヴァースの2着に入っている。近走は武豊騎手が距離を意識して追い込む競馬をしているが、元々は自在性のあるタイプ。武豊騎手がどう乗るのか分からないが、中山1800mなりの乗り方をしてきそうだ。仕上がりが良ければ期待は大きい。今年の飛躍を期待したい一頭。

サイドワインダーは大きくは崩れないが、昨年の京都金杯以来勝っていない。終いの脚は確実だが、展開が見方しないと差し切るところまでいかない。色気を出して途中から動くと最後切れないのだから厄介だ。コーナーが4つあり前が残りやすい中山1800m向きではないので、ハイペースで前崩れになるなど展開の助けが欲しい。福永騎手だけに今回も京都金杯のように最後方に控える作戦か。

あとは重賞を勝ってきた馬も気になるが、ブルーイレヴンに注目したい。中山金杯はかかって14着に敗れたが、3歳時より成長した馬体はかなり目立っていた。馬体の作り、雰囲気はG1級。今回も折り合いが鍵になるが、調教では徐々に折り合いがつくようになってきている。暴走するとローエングリンを苦しめ、サイドワインダーを有利にしそうだが、内枠を引いて馬を前に置ければ折り合えそうな気がする。中山1800mは東京スポーツ杯を勝った舞台。北村宏騎手の腕にかかるが、一発を期待したくなる。


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