中山記念
レース回顧

サクラプレジデントは中団を進み、4コーナーで一気にスパートすると並ぶ間もなくローエングリンを差し切ってレコードタイムで快勝した。2着に決定的な2馬身半差をつける強い内容。直線での弾け方はとにかくインパクトがあった。馬体はプラス12キロだったが、減っていたものが戻ったのと成長分。全体的にゆったりとして体を大きく見せていた。精神的にも古馬になり落ち着きが出てきたようだ。自分の得意な舞台でやれれば、今後相当活躍できるだろう。陣営が変な色気を出さないことを祈りたい。フレッシュな状態の方が走るので、次走もかなりやれそうだ。安田記念は直線の長い東京コース。乗り越えないといけない課題はまだありそうだ。ローエングリンのハイペースの逃げで、かなりハイレベルな戦いになったので、5着以内に入った馬には当分注意を払いたい。

サイドワインダーは4コーナー最後方からメンバー最速の34.2秒で追い込んで2着に入った。脚質的に中山1800mは向かないが、流れが速かったことと開幕週の馬場というのが良かったのだろう。これまでのレースを見ると途中で動くと切れないので、思い切ったレースをした方がいいようだ。芝の状態がいいと凄い脚を使うが、逆に芝が荒れているとフォームが乱れて差し脚が鈍るタイプ。今後もこのあたりを考慮していきたい。昨年からかなり使われているが、調子は保てていた。安田記念までデキを維持できるかが課題だが、展開、馬場など条件が揃えば上位争いできるだろう。

ローエングリンは11秒台前半のラップを刻んで前半5F57.6秒のハイペース。さすがに最後止まったが、3着に踏ん張った。58キロ、大外枠、ハイペースと厳しい条件だったが、この馬の底力は見せた印象。岡部騎手がもう少し抑えて行くのかとみていたが、向こう正面で11.2-11.1秒と加速していた。いくら強心臓のローエングリンでもこのペースでは苦しい。スピードはあるが、ベストは中距離というタイプ。馬場が渋ると自らのペースが落ちて楽になり、さらに他馬が差しにくくなるという点で有利。馬場が渋ったときは頭から狙いたい。

マイソールサウンドは好位からしぶとく伸びて4着。最後はプリサイスマシーンと強烈な叩き合いをしたがハナ差で制した。初の長距離輸送だったがパドックを見る限り全く問題はなかったし、初の中山の急坂も無難にこなした。以前より踏み込みに力強さと切れが出きており、成長を感じさせた。タマモクロス産駒で奥手なのかもしれない。G1で好勝負するにはもうワンパンチ必要だが、G2なら十分やれそう。

プリサイスマシーンは好位からしぶとく伸びて5着。後藤騎手はデキは60%と話したようだが、調教の動きや馬体の仕上がりを見るとそんなに低くはないだろう。ただし元々使われながら良化するタイプ。ひと叩きされた次走はもっと走れそうだ。今回、芝の高速決着に目処を立てたのも大きい。相馬眼的に今年は中央場所の重賞を勝てそうだ。


[Home]