クリスタルC
レース回顧

タイキバカラは途中から逃げてハイラップを刻んだが、直線に向いてもしっかりした足取りで後続を完封した。前半3F33.1秒のハイペースで逃げ切るとはやはり只者ではなかった。2、3着に追い込み馬が突っ込んできたのも頷ける。直線ではまだ余裕があったのだから驚く。このまま順調に行けばどこかでG1を勝てるだろう。相馬眼的にもそのレベルの馬。パドックでは多少煩いところを見せたが、それよりも馬体の作り、雰囲気が目立っていた。次走はニュージーランドTで距離が1600mになるが、折り合いがつけば問題ないだろう。まだ課題も多いが、ひとつひとつクリアしてもらいたい。

ビッグファルコンは最後方から直線で馬群を割って伸びて2着に突っ込んだ。展開が嵌った感が強いが、短距離で差す競馬が合うようだ。最終調教でビッグコングと併せて最後ひと伸びして先着したように調子も上向きだった。馬体を見る限りはまだ良くなる余地はある。

ケージーアジュデは後方から最内を突いて伸びて3着。前半はハイペースについて行けなかったが、流れに乗ってからはスムーズだった。内をロスなく進めたことと前残りの展開が見方した感が強いが、初芝でこれだけやれたのだから芝の目処は立った。バルジュー騎手はさすがに上手い。

ハリーズコメットは好位からしぶとく伸びて4着。前に行った馬で粘ったのはタイキバカラとこの馬。厳しい展開だったが、力をあるところを見せた。2、3着馬よりスプリント能力は上かもしれない。馬体が目立つので、これからさらに力をつけてきそうだ。

テイエムボッケモンは大外から追い込んで5着。直線での勢いが凄かったが、外を回ってきたぶん最後止まった感じ。今回は最下位人気だったが、馬体の作りと雰囲気は目立っていた。1200mで差す競馬が合っているので、条件が揃えば狙えそう。

ナムラビッグタイムは前半ついて行けずに後方を進んだが、直線で差して6着まで追い上げた。もっと前に行ける馬だが、休み明けが影響したのか、いつもより行きっぷりが悪かった。前に行けなかったことで逆に展開が向いたが、それでこの着順。重賞ではもうワンパンチ欲しい。

シルヴァーゼットは2番手を進んだが、直線で失速して7着。負けはしたが、道中の行きっぷりが良かったし、新味を出した印象。現時点では1200mが合いそうだ。もう少し道中ためられれば、直線でいい脚を使えそう。ただ使い込んでいるので、上積みがあるかどうかは微妙。

タイセイブレーヴは2番手を進んだが、直線入り口で失速して12着に敗れた。パドックでかなり気配が目立ち、調子は良かっただけに物足りない内容。時計勝負になると苦しいようだ。芝なら荒れ馬場か、北海道の力のいる馬場が限定になりそう。


[Home]