フラワーC
レース回顧

ダンスインザムードは2番手を追走し、外からヤマニンアラバスタが来てから追い出すと楽に突き放してレースを制した。能力の違いを見せつける走りで楽勝した。馬体の作り、適度に柔らかさのある歩様は走る馬に共通するもの。バネの利いたフットワークは、今後の活躍を予感させる。トウカイテイオーもそうだったが、こういう走り方をする馬は相当な大物。このまま順調なら無敗で2冠も夢ではないだろう。疲れが出てクイーンCを回避したが、もしダイワエルシエーロと戦ったら、こんな余裕のある競馬はできなかっただろう。そのあたりを考えると本番に向けて疲れを残さない理想的な内容だった。桜花賞では今回とメンバーが違うが、順調なら相当やれそうだ。輸送など克服しないといけない課題も多いが、99年から4年連続で人気馬を送り込んだ藤沢和厩舎がきっちりと対策してくるだろう。藤沢和厩舎の初クラシック制覇はこの馬かもしれない。

ヤマニンアラバスタは後方から捲ってダンスインザムードに並びかけたが、最後は突き放されて2着。重馬場で各馬追走に苦しむ中、物凄い行きっぷりだった。ホープフルSでマイネルマクロスとマイネルブルックを負かした末脚はやはりだてではなかった。休養前に馬体が減っていたが、今回はさらにマイナス10キロ。パドックではガレ気味に見えただけに今後は馬体の回復が鍵。走法的に東京コースの方が合う。

メイショウオスカルは平均ペースで逃げて3着に粘った。ダンスインザムードが直線半ばまで追わずに併走したこともあるが、地力のあるところを見せた。まだ坂路でフワフワ走っているように全体的にパンとしていないので、最後のひと伸びが利かない。このあたりが改善されてくればもう少し走れるだろう。エルフィンSでマルターズヒートと0.2秒差、チューリップ賞でスイープトウショウに0.5秒差、そして今回はダンスインザムードと0.5秒差。いい物差しになる。

ピュアブラウンは中団からしぶとく伸びたが4着。上位の馬とは能力の差を感じさせる内容。重馬場は得意だが、フットワークが大きいので東京コースの方が合うタイプ。直線でそれほど伸びなかったのはそのあたりだろう。

フォトジェニーは外々の好位を進んだが、直線で全く伸びずに13着に敗れた。パドックでは馬体、気配とも目立っていたが、重馬場が響いたようだ。この一戦で馬が走りに前向きでなくなると嫌だが、馬体を見る限りはこれから走ってきそう。まだ見限れない。


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