阪神大賞典
レース回顧
リンカーンはザッツザプレンティの直後をマークして進み、最後の直線できっちり差し切ってレースを制した。3コーナー手前で一旦仕掛けて行く素振りを見せ、ザッツザプレンティのアンカツを慌てさせる武豊騎手の頭脳プレー。ただそれができるのもリンカーンの力があるからこそだろう。56キロは有利だったが、スローの上がり勝負なら58キロでも負けなかったはず。それくらい楽なレースぶりだった。このひと叩きでさらに良くなりそうなので、本番の天皇賞(春)でも相当やれそう。今度はザッツザプレンティが自分の競馬をしてきそうなので力勝負になる。それで崩れないようだとこの馬を中心に1年間回りそう。
ザッツザプレンティは3番手で折り合いをつけて3コーナー手前でリンカーンが来ると一気に仕掛けていったが、最後はリンカーンの切れ味に屈して2着。直線半ばでは2着も危うく見えたが、最後までしぶとく粘ったようにやはり力はある。最後までバテていなかったように敗因は明らか。本番はアンカツの強気な騎乗が見られそうだ。昨年より馬体が成長してしっかりしてきたところにも好感が持てた。2着に負けたアンカツがゴールした後に笑っていたのはいただけない。気持ちは分からなくもないが・・・。
ファストタテヤマは後方から捲くって3着。直線では2着がありそうな勢いだったが、最後は同じ脚色になっていた。ただ追い込みが利きにくい流れでこの内容ならまずまずか。パドックでは一変という感じはなかったが、使われながら徐々に良くなってきている印象。昨年の天皇賞(春)は大外から物凄い脚を見せたが、歓声に驚いて6着に敗れた。展開の助けが必要だが、一発の可能性は秘めている。
ナムラサンクスは中団で折り合いをつけて直線で伸びてきたが4着止まり。不利のない競馬で力を出し切った印象。パドックでも引き続き好気配で調子は良かった。上位とは力差がありそうだが、本番は得意の京都コース。そのあたりに期待か。
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