産経大阪杯
レース回顧
ネオユニヴァースは3コーナー手前から上がって行き、直線で逃げたマグナーテンとの叩き合いを制して1着。59キロを背負って自ら動いていく横綱相撲の競馬。最後はマグナーテンを交わしたところで気を抜いたが、力の違いを見せつける強い内容。息の長い末脚は健在だった。馬体は筋肉のつきが良くなり、昨秋からの成長を感じさせた。今回は目一杯仕上げていないので、次はさらに良くなりそう。昨年の菊花賞のように逆手前で走ったり、強引なレースをしなければ好勝負できるだろう。タフな馬で2冠だけでは終わらないムードが漂う。デムーロ騎手との信頼関係が再構築されたのも大きい。
マグナーテンは平均ペースで逃げて直線で一旦はネオユニヴァースに交わされたが、そこからしぶとさを発揮して最後は頭差まで詰め寄った。マイペースで馬場のいい内を通れたことが大きいが、昨年と同じようなレースぶりで能力のあるところを見せた。調教の動きや見た目はだいぶズブくなってきた感はあるが、レースでは軽快な走りだった。今回凡走なら障害入りという話もあったようだが、今後は宝塚記念を目指す予定。。今年8歳になったが、頑張ってもらいたい。
カンファーベストは好位からしぶとく伸びて3着。4コーナーで下がってきた馬を捌くのに苦労したが、最後の伸びは目立っていた。朝日CCを勝った得意コースだが、このメンバー相手に3着は立派。調教でおとなしくなったのは、いい方に捉えて良さそうだ。相手なりに堅実に走るので、今後も大崩れはないだろう。
バランスオブゲームは3番手からジリジリ伸びたが4着まで。バテずに伸びているが、2000mを超えるレースだともうワンパンチ足りない。馬体の仕上がりは良かったが、休み明けのせいか少しテンションが高くなっていた。長距離輸送も多少影響したのだろう。毎日王冠で子供扱いしたカンファーベストに先着を許したのはいただけないが、渋った馬場の巧拙が出たような気もする。関東圏の競馬なら巻き返しがあるので注意したい。
アドマイヤグルーヴは後方から徐々に進出して4コーナーで前を射程圏に入れたが、直線で伸び切れずに7着。直線で外からブルーイレヴンに寄られて、内と外から挟まれ、さらに前にネオユニヴァースがいて身動きが取れない状態だった。ブルーイレヴンが内にもたれることを考えれば、ロスがあっても4コーナーで外に出すのが正解だったか。馬は昨年とはまるで違う体でかなりの成長を感じさせた。今回は57キロ、渋った馬場、直線での不利と敗因がはっきりしている。相馬眼的に牡馬相手でも十分やれそうだ。
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