ニュージーランドT
レース回顧

シーキングザダイヤは内々の中団を進み、直線入り口で外に出すと力強い伸び脚で前の馬を差し切ってレースを制した。直線では前が壁になって苦しい位置取りだったが、最後に猛然と伸びて力の違いを見せつける強い内容。これまで前に行って粘り込んできたが、差す競馬であっさり結果を出した。このあたりの競馬センスはさすがに良血馬といった印象。馬体のスケールはそれほどでもないが、追われてからの重心の低いフットワークが印象的。これからさらに差し脚に磨きがかかってきそうだ。こういう競馬ができればNHKマイルCでも楽しみ。

ナイストップボーイは最後方から直線で馬群を割って2着に突っ込んだ。直線では抜け出すスペースがなく、岡部騎手が手綱を抑えていたが、いざ追い出したときの勢いは凄かった。多少展開が嵌った感じもあるが、この走りなら上々の内容。ダートで2勝を挙げてきたが、この走りなら芝でもやれそうだ。この日は岡部騎手がかなり乗れていた。

ナムラビッグタイムは前半5F57.9秒で逃げてゴール寸前まで粘ったが、最後に力尽きて惜しい3着。現状は追ってそれほど切れるタイプではないので、前に行く競馬が合うようだ。アンカツが積極的な競馬をして力を出し切った印象。マイルの距離にも目処を立てたが、このメンバーでの話。本質的には短い距離の方が合うタイプだろう。

エイシンマルカムは外から差して4着。直線で外から差してきたが、弾けるという感じではなかった。毛づやが目立ちデキは良かったが、現状は重賞ではややパンチ不足の印象。ただマイルをこなせたのは、今後に向けて大きい。

フリーダムホークは2番手から粘ったが5着止まり。積極的に前に行ったが、逃げたナムラビッグタイムを交わせなかった。距離適性はこの馬の方が高いが、それで交わさなかったのは現時点での底力の差だろう。ただ素材はいいので、鍛えればまだ強くなる。

ムーンシャインは好位から伸びを欠き7着。直線では外に出して絶好の手応えだったが、前走の切れる脚を使えなかった。陣営によると舌が喉に詰まって苦しくなったようだ。馬体は目立つし、競馬センスもいいので、きっちり対策できれば次は巻き返してきそうだ。相馬眼的にも注目したい馬。

サクラエンプレスは好位から伸びを欠き11着。徐々にテンションが上がり、ゲートで立ち上がったりとこの日は馬の気持ちが走る方に向いていなかった。能力はあるので、落ち着きが出れば巻き返せるだろう。距離は1800mくらいが合うタイプ。

ホリーゴーストは後方から全く伸びずに15着惨敗。レースを重ねるごとに行きっぷりが悪くなっているが、どうやらソエ気味のようだ。これまでのレースぶりから能力はあるはずだが、調教でピリッとした動きを見せるまで様子を見たい。


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