東海S
レース展望
中京の長距離ダートの名物重賞。ダート重賞実績のある実力馬が先行して力で押し切るケースが目立つ。昨年は1位入線のディエスサンダーが直線の進路妨害で3位降着になり後味の悪いレースになっただけに今年は見応えのあるレースを期待したい。ダート長距離の実績馬が揃っているときは堅く収まる傾向が強いが、今年は長距離実績のある近走好走馬はカネツフルーヴくらい。新興勢力が長距離で新味を出すケースも考えておく必要がありそうだ。
カネツフルーヴは主戦の松永騎手がアンドゥオールに騎乗するため、今回は幸騎手が騎乗する。東海Sには02年に出走してハギノハイグレイドと0.9秒差の5着。速いペースで逃げたが、最後はバテて一杯になった。ただそのときとは地力が違うし、前走のオグリキャップ記念でミツアキタービンを苦しめたように徐々に調子を上げてきている。59キロは楽ではないが、単騎で逃げられるようなら少し注目したい。
アンドゥオールはマーチSを制したが、問題はやはり距離だろう。500万条件で札ダ2400mで2着があるとはいえ、これまでずっと1700mと1800mを使われてきた。香嵐渓特別で好位からミツアキタービンの2着したように中京コースはこなすが、3コーナーからガリガリやり合う展開は向かないような気もする。タイムパラドックスはアンタレスSを制して重賞2勝目。徐々に脚捌きの硬さがなくなり、同時に力をつけてきた。課題は距離だが、中京は2戦2勝の得意コース。馬場が渋るようだと怖い。鞍上の吉田稔騎手も魅力。
サイレンスボーイはアンタレスSで2着したように力をつけている。この馬も距離克服が課題だろう。ベストは1800mより短いところにあるように思えるので、勢いでどこまで通用するかといったイメージになる。ビワシンセイキは2000m実績があるように地力で距離はこなせそうだが、問題は得意とはいえない左回り。横山典騎手が極端な騎乗をすれば面白そうだがどうだろう。2000mの浦和記念2着があるが、ストロングブラッドも距離は微妙。ただ小回りコースは得意なので、激しい展開になるとしぶとさを発揮するかもしれない。
あとは前走が鮮やかな勝ちっぷりだったベラージオ、中京コース走るブイロッキーだが、別定G2だとやや厳しい感じもする。現時点では穴で狙うならといったイメージ。各馬一長一短があり軸に推しにくい馬ばかりで予想は難しくなりそうだ。土曜の競馬、当日の天気と馬場状態、を見極めてどの馬に有利に働くかを考えたい。
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