エプソムC
レース展望

96年にハンデ戦から別定戦に変更されたが、馬連が10倍以下に収まったのは1回のみ。荒れる傾向は変わっていない。今年も実力の接近したメンバーが揃いかなり混戦模様。昨年はシンガリ人気のエーピーグリードが3着に入り、3連複は40万を超える大波乱になったが、今年もひと波乱ありそうだ。東京コースは今週もAコース。先週の日曜の競馬を見るとグリーンベルトの効果はほとんどなくなりそうだ。最終週で全体的に荒れてきているが、馬場が渋った日曜でさえ時計が早かった。馬場の適性と騎手のコース取りもポイントになりそうだ。

マイネルアムンゼンは昨年の勝ち馬。この時期に調子を上げるタイプで昨年は3連勝でエプソムCを制したが、今年もオーストラリアT2着、新潟大賞典1着と結果を出してきた。新潟大賞典は渋った馬場と大外枠が有利に働いた印象で各馬ほとんど差はなかった。今回も馬場が渋れば注目したいが、良馬場で時計が早いと多少不安もある。メンバーも昨年より少しレベルが高そうなので、各馬の仕上がりと馬場状態などから総合的に判断したい。

新潟大賞典組は他の3頭も人気になりそう。ハレルヤサンデーは470キロ台のときの方が馬体は見栄えがするが、ベストは450キロ台なのだろう。パドックで目立たなくても走るので注意したい。時計勝負にも対応できるので、今の馬場の適性は高そうだ。ウインクリューガーはようやくまじめに走るようになり、前走は最後まで粘っていた。マイルだとスピード不足に映るので1800mは合いそう。雨が降ると他が苦にするぶん有利になる。ヤマノブリザードは直線で前が詰まって全く競馬にならなかった。昨年は渋った馬場で見せ場がなかったが、良馬場なら昨年のようなことはないだろう。

あとは重賞実績のあるトーホウシデン、ヴィータローザも怖い存在。トーホウシデンは今年7歳になっただけに鉄砲が利くかどうかは微妙だが、毎日王冠くらい走れば十分通用しそう。ヴィータローザはラジオたんぱ賞を勝っており、1800mは適距離の範囲。極悪馬場のセントライト記念を勝ったように渋った馬場もこなす。もう1頭はワールドスケール。ここ3戦は長い距離を使ってきたが、陣営は目黒記念を使わずにこのレースを選択してきた。1週前にバランスオブゲームと併せた動きも良かったし、ここにきて馬体の充実ぶりも目立つ。東京向きの息の長い末脚があるので一発ありそうだ。鞍上は駒草賞で勝利に導いたデムーロ騎手。

超大穴狙いなら近走大不振のトーセンダンディが面白そう。東京コースの実績はないが、芝1800mは[4-0-1-3]で連対率50%。古い話だが、02年の古都S(京都芝1800m)では好タイムでマイソールサウンドとナムラサンクスを負かしている。前走のオーストラリアTでアンカツが騎乗していたあたりにも何か匂う。鞍上は11番人気のアメリカンボスで大穴をあけた穴男・江田照騎手。3連複には絡めておきたい。春から休みなく使われてきた馬はそろそろ疲れが出てもおかしくないので、最終調教の動き、気配には十分注意を払いたい。

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