ファルコンS
レース回顧

キョウワハピネスは後方から徐々に進出すると直線では大外からスパッと伸びてレースを制した。大外枠からのスタートでずっと馬場のいいところを通れたことがかなり有利に働いた印象。ただし、大外を捲くってきたように距離ロスはあったし、いい脚を長く使っているのは事実。この馬の能力が抜けているとは思わないが、勝ったことは評価しないといけないだろう。相手なりに走るタイプなので、今後も堅実に走りそうだ。

シルヴァーゼットは2番手から逃げたナムラビッグタイムを交わして勝ちパターンに持っていったが、最後に差されて惜しい2着。初の左回りで少しスムーズさを欠いたのが最後に響いた印象。前半33.7秒で適度に速いペースというのがちょうど合うようだ。年明けはマイルをこなすために馬体を絞ろうと苦労していたが、1200mならむしろこれくらいの馬体で良さそう。古馬とやるにはもうワンパンチ欲しいが、まだ3歳馬だけに成長は見込める。

ナムラビッグタイムは逃げて最後までしぶとく踏ん張ったが3着止まり。58キロを背負っていたことを考えると上々の内容。スピードがあるので、やはり1200mが最も合う。右回りの方が行きっぷりがいいので、福島2歳Sで楽勝したように福島コースがベストか。ニュージーランドTを使わずにこのレースに照準を絞っていればもっとやれたかもしれない。

ローランジェネルーは好位からしぶとく伸びて4着。体型的に器用さはそれほどないタイプだが、小回りコースでよく走っている。最後に伸びそうで伸びなかったのは、短期間に使い込んだ影響も多少あったか。今年の2月デビューで今回が6戦目。リフレッシュすれば変わってきそうだ。

マルカキセキは後方からメンバー最速の35.1秒で伸びて5着。14番人気と全く人気はなかったが、見せ場十分のレースぶりだった。パドックではバランスのいいしっかりとした馬体がひと際目を引いた。相馬眼的に今後大化けがありそうなので注意したい。距離は1200mもこなせるが、1400mがあたりに適性がありそう。今後注目したい馬。

ムーヴオブサンデーは外めの好位を進んだが、直線で伸びを欠き6着に敗れた。前走くらいから調教の動きが気になってはいたが、1月から休みなく使われたことで疲れがあったようだ。パドックでもフィリーズレビュー当時と比べると少し落ちる印象を受けた。スピードと能力はあるので、調子が戻ればこんな競馬にはならないだろう。

ビッグファルコンは後方から追い込んで9着。馬場の荒れた内から伸びてきたが、前が止まらない展開でここまでが精一杯だった。クリスタルCのように内を突いてスパッと切れる脚を使うのが持ち味なので、荒れ馬場も堪えたのだろう。人気が落ちてもハイペースになるレースでは一発があるので注意したい。

マヤノチャーナは中団を進んだが、直線で伸びを欠き10着に敗れた。内でかなり揉まれたことがかなり影響した印象。スピードはあるだけに外枠でも引けばもう少しやれたかもしれない。今回が初の芝1200m戦。そのあたりの影響も多少あったか。

シゲルドントイケはスタートで躓いて最後方からの競馬。大外から追い込んだが11着に敗れた。パドックでは気合乗りが目立っていたが、ゲート入り後に待たされたことが影響したのかもしれない。内枠だっただけにこういう競馬だとさすがに苦しい。

タイキバカラは出遅れてかかり気味に進出し、3コーナーでは内と外から挟まれて後退する致命的な不利。直線では諦めムードで13着に敗れた。大きな不利があったので度外視できると言えなくもないが、スタートが悪いのは事実なのでこういう競馬も考えられなくはなかった。能力的には古馬相手でもやれるが、クリアしないといけない課題も多い。ダートは確実に走りそうだが、芝でもやれるスピードがある。素材はいいので、ひとつずつ課題をクリアしてもらいたい。

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