プロキオンS
レース回顧

ニホンピロサートはスタートダッシュを決めて3番手。直線に向いて追い出すと後続を一気に突き放して1馬身半差でレースを制した。前半3Fは34.3秒と遅くはないが、少し渋った馬場(8Rまで稍重)で昨年より0.9秒遅い流れ。小牧太騎手の積極策が功を奏した印象。もちろん馬の能力があってこそのもの。昨年は馬体がゴツゴツしで良く見せなかったが、最近はパドックで目立つようになった。今後も斤量が鍵になるが、ダートの短いところで活躍できそうだ。

エイシンハンプトンは中団を進み、直線で外から伸びて2着を確保。メンバー最速の35.7秒で力のあるところを見せたが、武豊騎手が少し大事に乗った印象。初めての重賞挑戦で1番人気だっただけに仕方ないところか。ニホンピロサートを負かす乗り方をしていればもっと際どかっただろう。ただし、今後の重賞戦線に向けて目処は立ったので、次は勝つ競馬をしてくるだろう。相馬眼的に高評価できる馬。今後も注目していきたい。

インタータイヨウは大外枠から好位を取ると直線でしぶとく食い下がって惜しい3着。最近乗れている秋山騎手が積極的な騎乗をしたが、今年も直線で手前を替えなかった。手前を替えれば最後ひと伸びがあるだけに勿体なかった。このあたりを調教で改善できればまだ強くなる。パドックでは馬体の充実ぶりが目立っていた。毎年この時期から調子を上げてくるタイプ。今年も夏場の活躍が期待できそうだ。

ニューベリーは2番手から粘って4着。ニホンピロサートに一気に突き放されたが、しぶとく粘っていた。休み明けでこのメンバーを考えればよく走っている。重賞ではもうワンパンチ足りないが、内々でロスなく立ち回れれば、メンバー次第で連対圏に突入してきそうだ。調教は動くタイプだが、動きに躍動感が出てきたら注意したい。

サカラートは好位からしぶとく伸びて5着。外枠の馬が4着まで占めたように内枠の馬は砂を被ってきつい展開だった。それを考えると評価できる内容。バネの利いたフットワークは目立つし、ダート適性はかなり高いものがある。休み明けの前走はパドックでイレ込んでいたが、今回は落ち着いて周回していた。次走は叩き3戦目。さらに調子を上げてきそうなので注目したい。

ツルマルファイターは後方から外々を回って追い上げたが6着止まり。上がり3F36.1秒で昨年2着時と同タイムで走っているが、脚抜きが良く前が残る流れではこれが精一杯か。スタートで後手を踏んだのも響いた印象。父フォーティーナイナー、母ツルマルガールで安田記念を勝ったツルマルボーイの半弟。今後堅実に走っていけばチャンスが来るだろう。良馬場のダ1400mで前崩れの展開になるときに狙いたい。

ビワシンセイキは中団を進んだが、直線で伸びを欠き7着に敗れた。10Rでアンカツが落馬負傷して安田康騎手に乗り替わったが、先週の安田康騎手はこのレースを除くとダートで3戦3連対と乗れていた。鞍上の影響がなかったとは言わないが、今のビワシンセイキには1分22秒台の高速決着は苦しかったか。ただ最近は調教でまじめに走るようになり、使われながら徐々に調子を上げている。時計のかかる地方交流重賞に出走したら注目したい。

ブルーコンコルドは後方から差してきたが8着まで。内枠が影響して馬群を捌くのに苦労して脚を余した感じ。馬体はプラス4キロで少し戻していたが、絶好調という感じではなかった。今回は仕上がりと道中スムーズさを欠いたぶんの負け。能力はあるので、調子を上げてくるようなら注意したい。

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