函館スプリントS
レース展望

今年で第11回を迎えるスプリント重賞。昨年は単勝1.7倍の断然人気に支持されたビリーヴが、先行してそのまま押し切る貫禄勝ち。2着に2番人気のアグネスソニックが入り馬連・馬単は堅く収まったが、3着に10番人気のアタゴタイショウが入り、3連複は97.1倍の高配当だった。今年は高松宮記念で初G1制覇を飾ったサニングデールが参戦してきたが、その他にも有力馬が多くやや混戦模様。スプリンターズSに向けて実績馬が貫禄を見せるのか、それとも新星が誕生するのか。ローカルG3とはいえ、目の離せない一戦になりそうだ。

サニングデールは高松宮記念で初G1制覇。続く京王杯SCでは見せ場なく7着に敗れたが、59キロを背負って得意とは言えない東京コースだけに仕方ないところ。芝1200mは[7-4-2-2]で連対率73.3%。全ての勝ち星は芝1200mというバリバリのスプリンターだ。02年の函館スプリントSでは3歳馬ながら断然人気のショウナンカンプを負かしている。函館独特の芝は問題ないので、仕上がりさえ良ければ勝ち負けだろう。ひとつ気になる点を挙げれば58キロ。斤量自体はこなすが、他馬が軽いだけに決め手比べになったときに少し不安が残る。

シーイズトウショウは高松宮記念で0.2秒差の5着。好位から勝ちに行って最後伸び切れなかったが、評価できる内容だった。高松宮記念でサニングデールと2キロ差だったが、今回は4キロ差に広がるのはかなり有利。リフレッシュ放牧明けだけに仕上がりが課題だが、きっちり仕上がってくるようなら逆転があるかもしれない。函館が初めてなのでどうか分からないところもあるが、多少イレ込むところがあるので当日輸送がないのはいい方に出そうだ。

アタゴタイショウは昨年3着。休み明けの阪急杯ではギャラントアローに馬なりのままついて行くスピードを見せた。高松宮記念では6着に敗れたが、初めての左回りが微妙に影響した印象。函館芝1200mは[1-2-1-1]で函館2歳Sを制した舞台。調子を上げてくるようなら鞍上がアンカツだけに侮れない。ウインラディウスは約2年ぶりのスプリント戦。最近は内々で脚をためて差す競馬をしているので追走に苦労しそうだが、このメンバーなら能力は足りる。安田記念でビッシリ仕上げたので、仕上がりが鍵を握りそうだ。

あとは昨年12月に芝1200mを使ってから5戦4勝2着1回と本格化してきたドリームカムカム。前走のテレビ愛知オープンで負かしたワンダーシアトルは福島のバーデンバーデンCを勝っている。相変わらずパドックでは煩いが、レースには全く影響がなくなった。馬体の作りも目立つし、最近の勢いは無視できない。今年好調の国枝厩舎の管理馬。スプリンターズSに向けて目処を立てるか。今回は出走間隔の空いた馬が多いので、最終調教で動き、気配をよくチェックしたい。夏場は調子のいい馬を買うのが基本。パドックでは相馬眼が問われる。

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