七夕賞
レース展望

夏の福島の最後を飾る名物重賞。1番人気は1978年にカミノハヤブサが勝って以来25連敗中。一昨年はコイントスが3着、昨年はウインブレイズが2着とあと一歩のところまで来ているが、なかなか勝てない。果たして今年はどの馬が1番人気になるのか。各陣営はこのレースだけは1番人気になりたくないというのが本音だろう。今年は回避馬続出で9頭程度になりそう。実力の接近したメンバーのハンデ戦。少頭数でもひと波乱ありそうだ。

メジロマントルは長期休養を挟み現在4連勝中。ここ2戦は東京芝2000mで逃げ切り勝ち。元々ダートを使っていたが、芝で一変した。前々走は追いかけてきた馬が潰れて2〜4着は追い込み馬。前走はスローペースで逃げて上がり3F33.8秒と瞬発力勝負にも対応できた。2戦とも最後まで脚色が衰えていなかったのが強調材料。馬体が大幅に増えてパワーアップし、美坂で好時計を連発。まだ条件馬だが、7歳にして本格化気配。54キロは少し見込まれたが、現時点でどこまでやれるか楽しみ。

ヤマノブリザードは昨年3着。中1週続きで上がり目はなさそうだが、4走前のエイプリルSくらい走れば圏内だろう。鞍上の田中勝騎手は七夕賞3年連続連対中で一昨年はイーグルカフェ、昨年はミデオンビットで勝っている。今回はエイプリルS以来2度目の騎乗。出遅れて勝ったように馬との相性は良さそう。ロードフラッグは前走の福島テレビオープンで捌くのに苦労して少し脚を余す感じで3着。その前の東京戦も好内容だったし、力をつけた今なら2000mもこなしそう。ある程度速いペースの方が持ち味が生かせるタイプ。

メイショウキオウは昨年53キロで0.4秒差の5着。今年は中京記念1着、ブリリアントS1着と実績を積み上げたことで56キロを背負う。ハンデキャップタイプだが、力をつけた今ならこなすか。大西騎手はテン乗りだが、このコースを知り尽くしているだけに不気味。カゼニフカレテはまだ条件馬だが、愛知杯勝ちが評価されて55キロ。昨年の福島記念は同じ55キロを背負って0.3秒差の6着。新潟コースの方が得意だが、福島でも少頭数なら捌きやすいはず。ただ追い込みタイプだけに展開が鍵。

マーベラスダンスは2走前の新潟大賞典では直線で不利があって0.3秒差の6着。直線の長い新潟コースも合うが、捲くって行ける福島が得意で芝2000mは3戦3勝のパーフェクト。前走は見せ場なく大敗したが、得意コースで一変しても驚けない。トーセンダンディは走法的に直線の長いコースが向くタイプだが、中央入り後、7、8月は4戦して3勝2着1回と夏場を得意にしている。昨年の福島記念では12着に敗れたが、致命的な不利があった。今回は54キロが少し有利に映る。

暑い日が続いているので、各馬の調子の見極めが大きなポイント。夏は格より調子を言われるように基本的に調子のいい馬を狙いたい。ただし各馬の実力が接近しているので、展開や馬場状態などで着順が大きく変わりそう。各馬の状態面をしっかり把握した上で展開、馬場などを加味して最終決断を下したい。

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