マーメイドS
レース展望

今年で第9回を迎える牝馬限定重賞。過去8年で1番人気と2番人気が各5連対。馬連は10倍台までが7回とほとんど荒れない。ただし3連複なら話は別。昨年は4-2-6番人気で決着して48.8倍だった。毎年頭数は少ないが、今年も10頭前後になりそう。今年から牝馬限定重賞になった愛知杯が18頭立てだっただけに少し寂しいが、時期的に仕方ない面もある。

1番人気は昨年のエリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴ。大阪杯7着、金鯱賞5着と牡馬には歯が立たなかったが、大阪杯は馬場状態、金鯱賞は小回りコースが響いた感もあった。今回も57キロなので楽ではないが、ここ2戦と比べればメンバーはかなり楽。阪神芝2000mは4戦3勝の得意コース。調子さえ良ければかなりやれそうだ。武豊騎手はダンスインザムードで桜花賞を勝って以降、現在JRA重賞17連敗中。そろそろ連敗脱出か。

チアズメッセージは愛知杯でトップハンデの56.5キロを背負い2着に踏ん張った。これまでの実績から距離2000mが不安視されていたが、ある程度はクリアできたとみたい。馬体の充実ぶりが目立つし、力をつけているのだろう。今回はアドマイヤグルーヴより2キロ軽い55キロ。前に行けるので、展開次第で逆転があっても驚けない。スティルインラブの主戦・幸騎手が、打倒アドマイヤグルーヴで燃えるようなら面白い。

ヘブンリーロマンスは1番人気に支持された愛知杯で見せ場なく10着に惨敗。中京コースの速い流れが向かなかったこともあるが、パドックでは前捌きが硬くしかもプラス6キロ。状態面が伴っていなかったのだろう。阪神では勝ち星はないが、牡馬相手に好走しており、コース適性は十分。調子さえ戻っていれば、能力的にも巻き返しがありそうだ。先週のラジオたんぱ賞を制した松永騎手が今度はどんな手綱捌きを見せるか。

メモリーキアヌは前走の愛知杯で秋山騎手が内から上手く捌いて初重賞制覇。阪神芝2000mは忘れな草賞で2着している。左回りの方が堅実に走るが、昇り調子だけに別定戦でも侮れない。マイネヌーヴェルは福島牝馬S2着、愛知杯4着に好走。追い込む競馬で展開に左右される面はあるが、終いの脚は確実。愛知杯で手綱を取った小牧太騎手がさらに持ち味を引き出すようなら面白い。

シアリアスバイオはアンカツ騎乗が魅力。使い込むと良くないタイプで一戦毎に馬体が減っているのが気になるが、仕上がり次第で注意したい。人気がないところではシルクサンライズ。阪神芝2000mのオークランドRCT(1600万条件)でカゼニフカレテを2着に退けている。別定戦で斤量がネックだが、少頭数でスローの上がり勝負になるようなら注意したい。鞍上はタップダンスシチーで宝塚記念を制した佐藤哲騎手。阪神芝2000mは重賞5勝の得意コースだ。

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