ﾏｰﾒｲﾄﾞS回顧

ﾏｰﾒｲﾄﾞS
ﾚｰｽ回顧

ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞはｽﾀｰﾄがひと息で後方を進んだが､馬なりのまま徐々に進出｡4ｺｰﾅｰで前を射程圏に入れると直線では一頭だけ次元の違う切れ味で一気に後続を突き放して3馬身差で楽勝した｡57ｷﾛを背負って全馬を子供扱い｡このﾒﾝﾊﾞｰでは能力が抜けていた｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは馬に覇気があって気配はかなり目立っていた｡馬体は大阪杯のときの方が見栄えはしたが､ﾚｰｽを見る限りはこれくらいの体重の方が動きやすそう｡陣営は弱気なｺﾒﾝﾄを連発していたのは一体何だったのだろう｡それにしても直線の切れ味は物凄いｲﾝﾊﾟｸﾄ｡秋にこの馬を止めるのは宿敵ｽﾃｨﾙｲﾝﾗﾌﾞか､それとも3歳馬ﾀﾞﾝｽｲﾝｻﾞﾑｰﾄﾞか｡秋の牝馬戦線は面白くなりそうだ｡

ﾁｱｽﾞﾒｯｾｰｼﾞは3番手から直線でしぶとく伸びて2着を確保｡ｱﾄﾞﾏｲﾔｸﾞﾙｰｳﾞとは能力差を感じさせたが､2000mの適性の差もあるのだろう｡他の馬には先着を許さなかったようにこの馬の底力は見せた印象｡馬体もしっかりしているし､馬が競馬を覚えてﾊﾟﾄﾞｯｸでも落ち着きが目立っている｡今後も牝馬同士なら簡単には崩れないだろう｡堅実に走りそうだ｡

ﾁｬﾍﾟﾙｺﾝｻｰﾄは2番手からなだれ込んで3着｡直線では一杯になったが､しぶとく踏ん張っていた｡連闘だったが､ﾊﾟﾄﾞｯｸでは馬体の張りが良く､馬もやる気を見せていた｡前走から3ｷﾛ増の55ｷﾛで崩れなかったことはそれなりに評価しないといけないのだろう｡ただこの世代の牝馬はﾌｧｲﾝﾓｰｼｮﾝ以外はﾚﾍﾞﾙが低いという印象もある｡

ﾏｲﾈﾇｰｳﾞｪﾙは中団を進み､直線で外に出して差してきたが4着止まり｡道中は馬が行く気になっていつもより早めの競馬｡馬群に包まれていたため､直線で前が詰まって外に出すﾛｽがかなり響いた印象｡ﾛｽがなければ2着と際どかっただろう｡ﾊﾟﾄﾞｯｸでは馬体の張り､気配が目立ち､今年1番の仕上がり｡この感じなら秋に大化けがあるかもしれない｡

ﾍｳﾞﾝﾘｰﾛﾏﾝｽは中団からなだれ込んで5着｡位置取りは良かったが､直線で伸びなかった｡調教診断でｶﾞﾂﾝとしたものが欲しいと書いたが､どうも馬がｽﾞﾙさを覚えたのかまじめに走っていない印象｡松永騎手が騎乗してこれで8→10→5着と3連敗｡豪腕の地方騎手に乗り替われば変わるかもしれない｡能力的にこのﾒﾝﾊﾞｰでも十分やれる馬｡

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