函館記念
レース展望

荒れるハンデ戦として知られる函館記念。ハンデ戦で行われた過去7年のうち5年が馬連万馬券。最近2年は万馬券にはならかったが、馬連36.1倍、馬連87.5倍と荒れている。97年から5年連続万馬券が出たことでここ2年は万馬券を狙う人が増え、異常オッズになっている。いくら荒れるといっても闇雲に万馬券を狙うことだけは避けたい。人気に惑わされることなく、いつものスタンスで予想したい。

過去10年で1番人気は[1-0-2-7]で1連対。昨年のエアエミネムが1番人気の連敗を11でストップさせた。今年の1番人気は57キロで出走を迷っていたファインモーション。伊藤雄厩舎はメイショウラムセス、エアエミネムに続き、3年連続で1番人気になる。安田記念は道中かかって見せ場なく13着に惨敗。これまで連対を外した3戦は全て関東でのレースだけに長距離輸送が良くないのかもしれない。今回は滞在できる函館で3歳時に楽勝したコース。57キロの斤量が鍵だが、このメンバーなら格好はつけるか。あとは仕上がりだろう。

トーホウシデンは58キロのトップハンデ。小さい馬だが、斤量はこなすタイプ。函館の力のいる馬場が合うかどうかだろう。アンカツが騎乗するのでそれなりに人気になりそうだ。ダービーレグノは56.5キロ。宝塚記念では14着に敗れたが、G3のハンデ戦なら力は足りる。同厩のメイショウバトラーが先週の北九州記念で3着。函館の力のいる芝をこなせば圏内だろう。ヤマノブリザードは56キロ。昨年の函館記念は0.6秒差の6着。3戦連続の中1週で上積みはなさそうだが、闘志が戻ればここでも圏内か。鞍上は先週日曜に6勝を挙げた藤田騎手。

55キロは3頭。ウインシュナイトは巴賞で見せ場なく9着に惨敗。ただし昨年の巴賞の勝ち馬で函館コースの適性はあるので調子を上げてくるようなら侮れない。昨年の函館記念の1、2着馬は巴賞を勝っていた。クラフトワークは休み明けで仕上がりがポイント。半兄のクラフトマンシップは14番人気で00年1着、01年2着と大穴をあけた。激走の血が騒ぐか。ヒマラヤンブルーは昨年の2着馬。ファインモーションの参戦と前走の大敗によって55キロで出走できる。55キロ以内だと[3-3-0-3]で連対率67%に対し、56キロ以上だと[1-0-2-8]で連対率9%。斤量は陣営の思惑通り。あとは展開か。

54キロ以下は巴賞で3着したユキノサンロイヤルと函館芝コース[2-3-0-0]のワイルドスナイパーに注目。ユキノサンロイヤルは前走馬体をフックラを見せて気配が良かった。函館の水が合うのだろう。さらに調子を上げてきそうなのでどこまでやれるか楽しみ。鞍上の小野騎手は今週のマーキュリーCを制している。ワイルドスナイパーは函館入りして一戦ごとに調子を上げてきた。鞍上は新人の藤岡騎手。先週のマリーンSは落馬したが、そのぶん燃えているはず。函館スプリントSで見せ場を作ったし重賞でやれる度胸と腕はある。藤岡騎手の手綱捌きに賭けてみる手もある。

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